« 基調判断が下方修正された機械受注と消費者態度指数を振り返る | トップページ | 明治安田生命の「夏に関するアンケート調査」から »

2012年8月 9日 (木)

筒井投手が被弾して逆転負け!

  HE
阪  神100000000 170
読  売00000004x 462

今夜のスタメンは1-2番に上本二塁手と藤川俊介外野手を起用し、この1-2番コンビがとてもよく機能していました。しかし、4番と6番に並んだ兄弟選手に1本が出ず、特に5回と7回ですが、結局、終盤にリリーフに失敗して逆転負けでした。今夜の1-2番と3番の鳥谷遊撃手まではOKだと思いますから、4番以下にも若手を使うのはどうなんですかね。

ということで、今夜は若手を使いたがらない和田采配について考えたいと思います。まず、クライマックス・シリーズの可能性があるので若手を使わずベテランの布陣で臨む、という説については、実は、私も一理あると思っています。すなわち、若手中心の布陣よりもベテランを使った方が勝つ確率は高いように見えなくもありません。でも、問題はこのベテラン中心の布陣で成績がよくない点です。長らく国家公務員を勤め上げている身として、役所の悪い点である無謬性の呪縛を阪神監督には持って欲しくありません。成績が悪い時に若手中心に切り替えれば、さらに、それでもしもうまくいったりすれば、今までのやり方が全否定されるわけですから、大きな躊躇が生まれます。そこに現状維持バイアスが加われば、結局、どんなに成績が悪くても従来のやり方を踏襲し維持するという方針になってしまいます。ニッポンのお役所そのものです。もっとも、お役所では上司に媚びへつらうイエスマンが多くて、この傾向を増幅していたりします。
ですから、何か現状を大きく変更する選手起用や作戦が必要そうな気がするんですが、余りにトンデモなオーダー変更はやめておいた方がいいというのは当然です。ブラゼル選手をクローザーに起用したり、ザラテ投手を4番に据えたりするのはムチャです。そこで、若手起用という方向が自然発生的に生じるのは考えられるラインではないでしょうか。単にベテラン選手の打順を入れ替えるだけで打線が復活するような生易しい状態ではないという悲観的な判断が基本にあります。それに対して、バカボンのパパみたいに、あくまで「これでいいのだ」と言い張るのもひとつの見識ですが、ここまで結果が伴わなければ、少しは冒険してみたくなるのも人情として理解できます。今夜の試合でもいいところまで行って勝てそうで勝てなかったのは、若手の起用が不足していると見ることもできます。もちろん、我田引水です。他方で、ひとつの論調として、若手登用に際して、「結果を出す」とか、「勝利に貢献する」とかのハードルを設けて若手起用に消極的な意見を表明する向きもあります。しかし、現在のベテラン選手が結果を出せず、勝利に貢献していないからこそ若手起用の声が上がっていることを忘れるべきではありません。フリーパスのベテランに対して若手にのみ何らかのハードルを設けて、両者に差別的な待遇を示唆するのは好ましくないと考えるのは私だけでしょうか。
ともかく、若手を出しても勝てないんではないかというバーチャルな怖れに対して、ベテランを出して負け続けているというリアルな結果をもう一度直視する必要があるというのが第1のポイントであり、第2のポイントとして、現状の打線がベテラン選手のオーダー変更だけで対処できる軽度の症状なのか、より大きな外科的な手術とをした方がいいのか、よくよく考える必要があることは確かです。繰返しになりますが、ニッポンのお役所のように、無謬性の呪縛と現状維持バイアスにどっぷり浸かった選手起用を考え直すのも一案かもしれません。あるいは、他に手があるのかもしれません。

もちろん、ペナントレースの最中にご同好の阪神ファンの間でいさかいが起こるのは好ましくありませんし、いうまでもなく、最後は現場の監督の判断であって、逆にいえば、何の責任も負えない勝手な意見表明ではありますが、何らかの意見表明をするためにブログを開設しているという面もあるわけですから、阪神タイガースをあたたかく見守り応援しながら、他のファンの方々と意見交換はしても、「ゴドウィンの法則」を心にとめて、決してケンカすることなく細々と意見表明を続けたいと思います。

|

« 基調判断が下方修正された機械受注と消費者態度指数を振り返る | トップページ | 明治安田生命の「夏に関するアンケート調査」から »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 筒井投手が被弾して逆転負け!:

« 基調判断が下方修正された機械受注と消費者態度指数を振り返る | トップページ | 明治安田生命の「夏に関するアンケート調査」から »