ポピュラーソングをカバーしたジャズピアノのアルバムを聞く
今日は、朝からお天気が冴えないため外出を諦めて室内競技を志向し音楽を聞いております。
ということで、上のジャケットはいずれも今年になってリリースされたアルバムで、共通点はジャズのピアノ・トリオがポピュラーソングをカバーしていることです。上のジャケットがロマンティック・ジャズ・トリオの「マイケル・イン・ジャズ」でマイケル・ジャクソンを取り上げており、下が山中千尋の「ビコーズ」でビートルズをカバーしています。アルバムのラインナップは以下の通りです。
- The Michael in Jazz by John Di Martino's Romantic Jazz Trio
- Beat It
- Billie Jean
- You Are Not Alone
- Ben
- Gone Too Soon
- Human Nature
- I Can't Help It
- I'll Be There
- The Lady in My Life
- Never Can Say Goodbye
- She's Out of My Life
- The Girl Is Mine
- The Way You Make Me Fee
- I Wanna Be Where You Are
- Because by 山中千尋
- Because
- Yesterday
- For No One
- Insight Foresight
- Here, There and Everywhere
- The Inprints / Drive My Car / The Word
- It Was a Beautiful 8 Minutes of My Life
- Your Mother Should Know
- Honey Pie
- Michelle
- Yesterday (alternate take)
ロマンティック・ジャズ・トリオが取り上げたマイケル・ジャクソンの曲は妙にスローバラード調に仕上げていて、私の持っているようなラジカセではなく、重低音が響き渡る再生装置なら、ひょっとしたら、もっとビートが利いているのかもしれませんが、別の曲のように聞こえながら、かなりアドリブを抑えているので原曲の聞き慣れたメロディーが耳につき、少し違和感を感じます。好き嫌いの評価が分かれそうな気がします。私自身は高い評価は与えられません。もっとも、このトリオはこのアルバムの後、マドンナやレディ・ガガもカバーしているので、そのあたりも含めて評価すべきなのかもしれません。ということで、しばらくペンディングにしておきたいと思います。
山中千尋の昨年のアルバム「レミニッセンス」については、昨年11月13日付けのエントリーで取り上げ、「何となく物足りないと感じる」と評価しました。この「ビコーズ」は「レミニッセンス」よりも上ではないかと感じていますが、大きな難点があります。すなわち、6曲目のメドレーを別にして前10曲のうち、4曲目と7曲目が山中千尋のオリジナルで、あと8曲はビートルズ、というか、レノン/マッカートニーの曲なんですが、アルバムの中で一番出来のいい演奏が4曲目の「Insight Foresight」であることは、かなり誰の耳にも明らかではないかと思います。ビートルズを取り上げているのがアルバムのウリなんでしょうが、オリジナル曲が一番という意味でやや齟齬を来しているような気がします。なお、2曲目と11曲目は当然ながら同じ曲であるにもかかわらず全く異なるアレンジが施されており、聞き比べる楽しみがあります。全体的に出来のいいアドリブだと思います。アラビアンな雰囲気のアドリブが多いような気がします。
今週9月5日には山中千尋と双璧をなす我が国の女性ジャズ・ピアニストの上原ひろみがトリオのアルバム「ムーブ」をリリースします。しかしながら、8月22日にリリースされた小曽根真の「マイ・ウィッチズ・ブルー」もまだ聞いていません。ぼちぼちチャッチアップしたいと思います。
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