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2012年10月14日 (日)

Bill Evans Live at Art D'Lugoff's Top of the Gate を聞く

Bill Evans Live at Art D'Lugoff's Top of the Gate

Bill Evans Live at Art D'Lugoff's Top of the Gate を聞きました。私が聞いたのはCD2枚組ですが、レコード3枚組やCD2枚とレコード3枚を組み合わせたボックスなども発売されているようです。まずは、パーソネルと曲の構成は以下の通りです。

  • Bill Evans (p)
  • Eddie Gomez (b)
  • Marty Morell (ds)

  • Disc-1
    1. Emily
    2. Witchcraft
    3. Yesterdays
    4. Round Midnight
    5. My Funny Valentine
    6. California Here I Come
    7. Gone with the Wind
    8. Alfie
    9. Turn out the Stars
  • Disc-2
    1. Yesterdays (alternate version)
    2. Emily (alternate version)
    3. In a Sentimental Mood
    4. Round Midnight (alternate version)
    5. Autumn Leaves
    6. Someday My Prince Will Come
    7. Mother of Earl
    8. Here's That Rainy Day

収録はすべて未発表曲で、録音日時は1968年10月23日、場所はニューヨークのビレッジ・ゲイトの2階です。2セッションまるごと、そのままの曲順でCDに収録しています。2枚とも40分ほどの収録時間で、音質は悪くないと思います。ビル・エバンスは今を去ること32年前の1980年9月に亡くなっていますが、ジャズ・ピアニストとして今でもトップの人気を誇っているうちの1人だと思います。死後数年で発表された Consecration が死の直前のレコーディングで、私もいくつかのバージョンをすべて聞いたと自負していますし、最後の音源と考えられていましたが、ここまで良質な録音が演奏から50年近くを経てまだ残っていたとは想像も出来ませんでした。上の曲目を見れば一目瞭然で、別テイクがあるのは3曲だけで重複感はそれほどありません。
日本人だけではないと思いますが、ビル・エバンスのトリオの演奏では、ベーシストにスコット・ラファロが入っているのが珍重されるんですが、1961年に亡くなっていて、このトリオではもっとも長くエバンスとコンビを組んだエディ・ゴメスのサポートを受けています。ドラムスは可もなく不可もなくですが、一部の曲でやややかましく感じないでもありません。曲の並びとして、私はジッターバグ・ワルツが欲しいと感じましたが、選曲はかなりいいんではないでしょうか。もっとも、いかにもエバンス的なスローでリリカルなバラードは少なく、1枚目の最後の曲なんかはスローに演奏することもあるんですが、かなり早めのアップテンポでアレンジしてある気もします。演奏はもとより、音質、選曲ともかなりレベルのいい録音です。ビル・エバンスの演奏が好きなら当然、自分をジャズ・ファンと考えているのであれば聞いておくべきアルバムです。

演奏の本筋とは関係ないところで、ビル・エバンスのライブにしては、とても拍手が少ないと感じました。エディ・ゴメスのソロからエバンスが弾き始めても2-3人しか拍手がありませんし、演奏後もパラパラといった感じです。演奏者や演奏のレベルに比べて拍手が少ないということは、お客さんが余りいなかったんでしょうか。

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