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2013年1月25日 (金)

インフレ目標設定後に初めて発表された消費者物価の動向やいかに?

本日、総務省統計局から12月の全国と1月の東京都区部の消費者物価 (CPI) が発表されました。今週の日銀金融政策決定会合においてインフレ目標を2%とする政府と日銀の共同声明が明らかにされたばかりですが、当然ながら、注目を集めた一方で、一気に消費者物価上昇率が跳ね上がるわけもなく、生鮮食品を除く総合で定義されるコア消費者物価上昇率は、12月の全国が▲0.2%、1月の東京都区部は▲0.6%と消費者物価は大いに安定を欠いて引き続きデフレが続いています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

12月消費者物価、2カ月連続下落 12年平均は4年連続マイナス
総務省が25日発表した2012年12月の全国消費者物価指数(CPI、10年=100)は生鮮食品を除く総合が99.4と前年同月と比べて0.2%下落した。マイナスは2カ月連続で、下落率は前月から0.1ポイント拡大した。電気代などのエネルギー価格の上昇が下支えする一方、娯楽関連のサービス価格の下落が響いた。
項目別にみると、教養娯楽サービスは1.6%下落。NHK受信料の引き下げに加え、インターネット接続料、外国パック旅行が下がった。また電気冷蔵庫などの家庭用耐久財が6.6%下落したほか、ノート型パソコンも下落。家電の値下がりは続き、食料とエネルギーを除くベース(欧米型コア)でみても98.0と0.6%下落した。
一方で、価格変動が大きい生鮮食品を含む総合は0.1%下落の99.3。電気代が4.4%上昇するなどエネルギー価格の高止まりが続いたことに加え、ホウレンソウやトマトなどの生鮮食品が値上がりした。
併せて発表した12年平均の全国CPIは生鮮食品を除く総合は99.7と前年比0.1%下落し、4年連続のマイナスとなった。テレビや電気冷蔵庫など家電が「引き続き下がっている傾向がみられる」(総務省)といい、耐久財が主導するデフレ基調は根強い。
生鮮食品を含む総合は99.7と前年から横ばい。電気・ガス代などの光熱費やガソリンが上昇したほか、国産米など穀類も指数を押し上げ、4年ぶりにマイナス圏を脱した。
先行指標とされる13年1月の東京都区部CPI(中旬の速報値、10年=100)は生鮮食品を除く総合が98.3と前年同月比0.5%下落した。家電の下落基調が続いていることやマグロなどの魚介類の価格が下落した。
総務省は1月分から調査品目の中間年見直しとしてスマートフォン(スマホ)関連の価格を追加した。しかし、「計算式の関係で影響が出るのは2月以降」といい、1月分には従来型携帯電話の価格変動しか反映されていない。

続いて、消費者物価上昇率のグラフは以下の通りです。青い折れ線が全国の生鮮食品を除く総合で定義されるコアCPIの前年同月比上昇率となっており、積上げ棒グラフがその寄与度を表しています。赤い折れ線グラフは食料とエネルギーを除く全国の総合であるコアコアCPIの、グレーの折れ線は東京都区部のコアCPIの、それぞれ前年同月比上昇率です。

photo

繰返しになりますが、金融政策にインフレ目標が導入されたとはいえ、そうそう急に消費者物価上昇率が跳ね上がるわけではありません。全国の生鮮食品を除くコアCPI前年同月比上昇率で見て、11-12月と9-10月からエネルギーの寄与が低下したので、コアCPI上昇率のマイナス幅も拡大しました。円安に振れている分、輸入エネルギー価格は上昇する方向にあると考えられますので、一定のラグを伴ってコアCPIの上昇に寄与するものと期待しています。要するに、エネルギー価格次第の消費者物価という姿は変わりありません。もっとも、モデルチェンジか銘柄変更か知りませんが、テレビの価格が昨年の2月にジャンプしており、足元では2月統計からその影響が出て、昨年のテレビ価格の反動のためにCPI上昇率が下振れする可能性があります。エコノミストの間では、3-4月くらいでコアCPI上昇率が▲0.5%くらいまでマイナス幅を拡大するとの説も見かけました。新しい日銀総裁の就任に前後してCPI上昇率が大きく低下するとの見込みです。年度明け早々に思い切った追加緩和が始まる可能性があります。いずれにせよ、金融政策のラグはかなり長いでしょうから、2%のインフレ目標に到達するのは3年くらいかかるのではないかとの見方もあり、気長にCPIを眺めることになるんでしょうか?

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