J.A.M の最新アルバム「Jazz Acoustic Machine」を聞く
SOIL & "PIMP" SESSIONS からスピンオフしたピアノ・トリオ J.A.M の最新アルバム Jazz Acoustic Machine を聞きました。昨年9月の発売です。どうして聞いたのかというと、私自身は SOIL & "PIMP" SESSIONS はそれほど関心はありません。菊地成孔のグループと同じです。でも、昨年11月18日付けのエントリーで紹介した Re-Trick とともに、クラブシーンで注目を集めているピアノ・トリオですし、前々から聞いておこうと考えていたところ、私が毎月買っている2月号の Jazz Japan, No.30 でニュー・ジャズ部門のアルバム・オブ・ザ・イヤーを授賞されていたものですから、がぜん、聴取意欲を大きく刺激された次第です。なお、この賞の筆頭のジャズ部門のアルバム・オブ・ザ・イヤーは上原ひろみの Move が受賞しています。私も大いに同感です。コチラのアルバムは9月23日付けのエントリーで紹介しています。まず、Jazz Acoustic Machine の収録曲は以下の通りです。一目瞭然ですが、10曲目にトランペッターの日野皓正が入っています。それ以外はピアノ・トリオの演奏です。メンバーは、丈青(Piano)、秋田ゴールドマン(Bass)、みどりん(Drums)となっています。
- Jazz Acoustic Machine (opening)
- Sing Without You
- Sing Without You (reprise)
- Quiet Wave
- Blue in Green
- Arioso
- Join and Move On
- New Step
- Back from Dark Side
- He Knows feat. Terumasa Hino
- Liquid Street
- Real
- Justice
その昔に日本でフュージョンとか、クロスオーバーとか呼ばれていたジャズの雰囲気を出しています。ただし、アルバムのタイトル通りに、最初の1-2曲を別にすれば、電気楽器は使われていないようです。もっとも、ベースはアコースティックなのかエレクトリックなのか、私には分かりません。下の動画を見る限りは、アコースティックみたいです。ピアノのタッチやメロディラインはまったく違いますが、ハービー・ハンコックの世界に近いといえます。私はこのピアノ・トリオの前のアルバム、すなわち、2008年の Just a Maestro や2010年の Just Another Mind やスピンオフした母体ともいえるは SOIL & "PIMP" SESSIONS は聞いたことがありませんが、おそらく、カッコイイと受け止めるリスナーは少なくないと思います。Re-Trick のアルバムと同じです。アルバムの最初の方の曲は、トリオの3人の演奏がからみつくような曲もあるんですが、最後の方はアルバムのタイトルの含まれる「マシン」にふさわしく、とても硬質な演奏を聞かせます。また、マイルス・デイビズの演奏で有名な5曲目は、ピアノの低音から始まって、おもしろいアレンジが施してあり、しっかり聞かないと Blue in Green だとは分からないかもしれません。以下の動画はアルバム発売元の Victor Music Channel が YouTube にアップしているものです。8局目の NEW STEP で、硬質な演奏のサワリが聞けます。念のため、流れる音楽と動画のフィンガリングがまったく一致していないのはご愛嬌と受け止めています。
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