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2013年2月28日 (木)

鉱工業生産は下げ止まりから増産へ

本日、経済産業省から1月の鉱工業生産統計が発表されました。ヘッドラインとなる鉱工業生産は季節調整済みの前月比で+1.0%の増産となりました。まず、日経新聞のサイトから統計のヘッドラインを報じる記事を引用すると以下の通りです。

1月の鉱工業生産、2カ月連続増産 経産省「一部に持ち直し」
経済産業省が28日発表した1月の鉱工業生産指数(2005年=100、季節調整済み)速報値は89.7と前月から1.0%上昇した。プラスは2カ月連続。海外景気の改善を背景として輸出が下げ止まり、自動車を中心に増産の動きが広がった。QUICKが27日時点でまとめた市場予測の中央値(1.5%上昇)は下回った。
経産省は生産の基調判断を「下げ止まり」と評価。そのうえで「一部に持ち直しの動きがみられる」として2カ月連続で上方修正した。2カ月続けて判断を引き上げるのは1995年11月から12月以来、約17年ぶり。
業種別にみると、全16業種中9業種で上昇。増産をけん引したのは6.8%増えた輸送機械工業だ。国内や欧州、アジア向けの普通自動車の生産が伸びたほか、自動車部品も増えた。鉄鋼業は6.6%増と国内の建材やインド、マレーシア向けに増産された。経産省は「主要業種を中心に低下基調を脱している」とみている。
一方で、一般機械工業は4.1%減少と半導体製造装置などで前月に大型案件が重なった反動が出た。電子部品・デバイス工業は0.1%減。中国などアジア向けのスマートフォン(スマホ)関連の生産は一部品目で大きく伸びたものの、ばらつきが目立ち、業種としては減産となった。
出荷指数は90.4と0.1%上昇。輸送機械工業で欧米や国内向けの小型自動車の出荷が増えたほか、医薬品を除く化学工業では春夏向け製品の出荷が伸びた。国内住宅やメガソーラーに利用する太陽電池関連部品の需要の伸びを受けて、在庫指数は104.6と0.5%低下。在庫率指数は3.7%低下の121.8だった。
主な業種の生産計画をまとめた製造工業予測調査では2月が5.3%上昇。調査対象の全業種で増産計画となるなど、企業の間には強気の予測が広がっている。3月は0.3%上昇と4カ月連続の増産を見込む。輸送機械工業では低下を予測する一方で、一般機械工業や化学工業が下支えする見通しだ。

いつもの通り、よくまとまった記事でした。続いて、鉱工業生産指数のグラフは以下の通りです。上のパネルは2005年=100となる鉱工業生産指数そのもの、下は輸送機械を除く資本財出荷と耐久消費財出荷です。いずれも季節調整済みの系列であり、影を付けた部分は景気後退期です。毎度のお断りですが、このブログだけのローカル・ルールで、直近の景気循環の山は2012年3月、さらに、景気の谷は2012年11月であったと仮置きしています。

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引用した記事の最後のパラにあるように、先行きを見ると製造工業生産予測調査は2月が+5.3%増、3月が+0.3%増を見込んでおり、単純に考えると4か月連続の増産となりそうです。1月生産は市場の事前コンセンサスをやや下回りましたが、昨年末にミニ景気後退を終了し、生産は下げ止まりから増産の段階に移行しつつあります。現段階までの特徴は輸出が決して強くなく、上のグラフのうちの耐久消費財に見られる通り、また、昨日発表された商業販売統計を見ても消費は底堅く推移しており、内需に支えられた景気回復となりつつある点です。もちろん、昨年の衆議院解散から始まった円高修正の動きを受けて、Jカーブ効果の終わった時点から何らかの輸出拡大効果が見られると私は想像していますし、今しばらく財政からの需要拡大効果も見込めますので、内需も外需も、民需も官需も経済を支える全員参加型の景気拡大に向かう可能性も十分あります。特に、生産は輸出との連動性が高く、円高修正と欧州経済の落ち着きが輸出を通じて生産を拡大する方向に作用すれば、さらに雇用の安定や賃金の上昇などから消費を増加させる好循環が望めます。春先以降、日本経済は順調に拡大経路に乗る可能性が高いと私は楽観しています。

明日は総務省統計局などから雇用統計と消費者物価が発表されます。インフレ目標+2%に向かって、また、賃金の上昇と雇用の拡大を目指して、どのような統計が発表されるのでしょうか。

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