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2013年4月11日 (木)

本日発表された機械受注統計調査の結果から何を読み取るべきか?

本日、内閣府から2月の機械受注統計が発表されました。統計のヘッドラインとなるコア機械受注、すなわち、船舶と電力を除く民需は季節調整済みの系列で見て前月比+7.5%増の7038億円となりました。まず、日経新聞のサイトから統計のヘッドラインを報じた記事を引用すると以下の通りです。

2月の機械受注、前月比7.5%増 1年8カ月ぶり伸び率
内閣府が11日発表した2月の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)は前月比7.5%増の7038億円となった。増加は2カ月ぶりで、増加率は2011年6月以来1年8カ月ぶりの大きな伸び。ただ、前月比13.1%の大幅減だった1月からの反動増としては小幅な伸びにとどまった。
2月実績は日経グループのQUICKが10日に集計した民間エコノミストの予想(7.4%増)にほぼ沿う結果だった。内閣府は昨年12月に「緩やかな持ち直しの動きがみられる」に引き上げた基調判断を2カ月連続で据え置いた。
民需の内訳を見ると、製造業が8.6%増の2788億円と2カ月ぶりのプラス。非製造業(船舶・電力を除く)は0.6%増の4125億円と3カ月ぶりのプラスだった。100億円を超える大型案件は官公需や外需など合わせて7件となり、前月のゼロ件からは持ち直した。
業種別にみると「その他製造業」や電気機械、非鉄金属などが伸び全体の数字を押し上げた。火水力原動機などの大型案件があったことが影響した。一方、非製造業では12業種中9業種で前月比マイナスになるなど、受注が減った業種が多かった。
昨年12月時点での今年1-3月期の船舶・電力を除く民需の見通しは前期比0.8%増と、2四半期連続の増加予想となっている。見通しを達成するには3月単月で20.7%、前期比プラス圏になるにも前月比18.1%という過去にない高い伸びが必要で、「達成は難しい」(内閣府景気統計部)。
これまでの株高や円高修正の流れを受けて企業の景況感は上向いているが、現実に企業が設備投資などを増やすには、なお時間がかかりそうだ。

いつもながら、とてもよくまとまった記事だという気がします。次に、機械受注のグラフは以下の通りです。上のパネルは船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注とその後方6か月移動平均を、下のパネルは需要者別の機械受注を、それぞれプロットしています。いずれも季節調整済みの系列であり、影をつけた部分は景気後退期です。いつものお断りですが、このブログだけのローカル・ルールで、直近の景気循環の山は2012年3月、谷は2012年11月であったと、それぞれ仮置きしています。

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船舶と電力を除く民需のコア機械受注は季節調整済み前月比でほぼ市場の事前コンセンサスにミートしました。大きなサプライズはなかったといえます。統計作成官庁の内閣府も基調判断を「緩やかな持ち直しの動き」で据え置いています。しかし、昨年10-12月期のGDP統計などで示された企業活動の弱さを払拭するには至らなかったと私は受け止めています。すなわち、企業活動はまだ弱いままだということです。コア機械受注も後方6か月移動平均で見てまだ下向きのトレンドを示しており、昨年のミニ景気後退から脱却したとは言い切れません。従って、引用した記事にもある通り、昨年12月調査の時点では、今年2013年1-3月期は前期比でプラスが予想されていたんですが、現状では達成が難しいようです。アベノミクスによるマインドの改善が実体経済のハードデータに現れるにはまだ時間がかかりそうです。気がかりなのは賃金と夏季ボーナスの動向です。

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ついでながら、日銀から発表された企業物価 (CGPI) の前年同月比上昇率は上のグラフの通りです。最新値は3月の統計です。国内物価はまだマイナスが続いていますが、季節調整していない原系列の統計ながら、国内物価の前月比は円高修正の進展などにより昨年12月から4か月連続でプラスとなっています。現時点では原材料価格の上昇が中心です。

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