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2013年5月 2日 (木)

今年の新入社員をディープに解剖する!

先月4月23日のエントリーにおいて、今年の新入社員の初任給を取り上げましたが、より幅広い新入社員の意識調査が、私の知る限りで以下の通り、日本生産性本部と三菱UFJリサーチ&コンサルティングの2社から4月下旬に発表されています。

今夜のエントリーでは、時系列で長く取れる結果が多いことから、主として日本生産性本部の調査結果を基に、補完的に三菱UFJリサーチ&コンサルティングの結果も参照しつつ、とても興味深い今年の新入社員の考え方を垣間見たいと思います。なお、以下に取り上げている図表は、上の参照サイトからリンクを張ってある pdf の全文リポートからそれぞれ引用しています。

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まず、ジェネラリスト希望とスペシャリスト希望の比率について、上のグラフは日本生産性本部のリポートの p.2 から引用しています。前世紀末まで低下傾向にあったジェネラリスト希望が世紀の変わり目ころから再び上昇に転じて、今年はスペシャリスト希望を6対4くらいの差で引き離しています。私の極めて大雑把なイメージとして、総合職はジェネラリスト、一般職はスペシャリストの傾向があり、それは役所のいわゆるキャリアとノンキャリアの間でも同じことであろうと受け止めています。さらに、ジェネラリストの方がスペシャリストよりも経営幹部に出世する確率が高いように考えられている面があり、後に紹介する出世意欲が高まっている結果と整合的だと私は考えています。

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次に、海外勤務に応じるかどうか及び応じる際の理由について、上のグラフは日本生産性本部のリポートの p.3 から引用しています。ここ2-3年で海外勤務に応じる比率は50%をやや上回るあたりで変化ありませんし、男女の性別でも差はありません。しかし、企業規模では少し差が出ています。企業規模が大きいほど海外業務の比率が高いと仮定すれば、海外勤務のオファーに応じる割合が高いのは当然かもしれません。なお、海外勤務に応じる理由については、上のグラフに見る通り、業務上の利点を上げる回答が多いんですが、南米チリと東南アジアのインドネシアに3年ずつ海外勤務した経験を持つ私は、もっぱら海外生活を楽しみたいとしか考えていなかった気もします。

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続いて、一生勤めるか転職するかについて、上のグラフは日本生産性本部のリポートの p.4 から引用しています。今世紀に入って転職してもよいとする比率が過半を占めていたのが、2005年前後を境に減少に転じ、特にリーマン・ショックの2008-09年から一生勤める組に逆転され、その後はやや傾向的に差が大きくなったものの、2013年の新入社員は再び転職組が割合を高めつつも、再逆転には至っていません。三菱UFJリサーチ&コンサルティングのリポートの p.6/23 図表7.就労意識 にも同じ設問と回答があり、当然ながら、同じ傾向を示しています。今年はやや景気が持ち直しつつあるので転職にも積極的になっている可能性があると私は受け止めています。

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さらに、地域別の転職希望について、上のグラフは三菱UFJリサーチ&コンサルティングのリポートの p.7/23 図表8.就労意識(地域別) を引用しています。東京では転職希望が過半を占め、名古屋・大阪と西に行くにつれて定年まで勤めるとの希望が多くなります。リポートでは東京の新規求人数の大きさを上げて労働市場を理由にしていますが、私には労働市場だけの理由では少し疑問が残ります。すなわち、東京には私のような地方からの上京組が少なくなく、それに比べて、通勤圏ではないでしょうが、大きな経済圏としてのカッコ付きの「地元」就職者が大阪や名古屋の方が多いことから、東京にはUターン希望者の比率がやや高い可能性があり、それもひとつの理由なのではないか、と私は考えています。

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続いて、出世への意欲について、上のグラフは三菱UFJリサーチ&コンサルティングのリポートの p.8/23 図表9.新入社員の出世意欲 を引用しています。ここ数年、ジワジワと高まって来ている出世意欲が今年の新入社員の間では小さくジャンプしています。結果として、「出世したい」の回答と「出世しなくても好きな仕事を楽しくしたい」がほぼ拮抗しています。「リストラされると困る」の裏返しかと思わないでもないんですが、どうして今年の新入社員の間で出世意欲が高いのか、私にはよく理由が分かりません。ともあれ、出世意欲の高さは今年の新入社員の特徴のひとつではないかという気がします。

日本生産性本部のリポート三菱UFJリサーチ&コンサルティングのリポートには、このエントリーで取り上げた以外にも、就活をはじめとする興味深いトピックが満載なんですが、私のブログではここまでとします。

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