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2013年7月 5日 (金)

基調判断が上方修正された景気動向指数は先行きの順調な景気を示しているか?

本日、内閣府から5月の景気動向指数が発表されました。ヘッドラインとなるCI一致指数は4月の105.1から105.9へ上昇し、順調な景気の回復・拡大を示しています。まず、いつもの日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

5月の景気一致指数、0.8ポイント上昇 基調判断を上方修正
内閣府が5日発表した5月の景気動向指数(CI、2010年=100)速報値は、景気の現状を示す一致指数が0.8ポイント上昇の105.9と6カ月連続で上昇した。蒸気タービン部品やボイラー部品といった機械の生産が伸びたことに加え、電子部品の出荷も好調だった。初夏向け衣料や時計など高額商品の販売増も押し上げた。今回の速報値からCIの基準年を従来の05年から10年に変更した。
内閣府は一致指数の動きから機械的に求める景気の基調判断を前月までの「下げ止まり」から「上方への局面変化」へ3カ月ぶりに上方修正した。6月も一致指数がプラスを維持すれば「改善」へと判断を引き上げる。
数カ月後の先行きを示す先行指数は2.8ポイント上昇の110.5と6カ月連続で上昇。伸び幅は統計がさかのぼれる1985年CI月以降で4番目の大きさ。分譲住宅の着工床面積が消費増税前の駆け込み需要もあって大幅に伸びたほか、東証株価指数や消費者マインドなど、速報値で採用する9指標が全てプラスに寄与した。全ての寄与度がプラスになるのは2010年3月以来、3年2カ月ぶり。内閣府は「先行指数は07年6月に記録した110.7以来の水準で、非常に明るい材料」とみている。
景気に数カ月遅れる遅行指数は0.3ポイント低下の108.9と2カ月連続のマイナスだった。
指数を構成する経済指標のうち、3カ月前と比べて改善した指標が占める割合を示すDIは一致指数が90.0、先行指数が88.9だった。

相変わらず、とてもよくまとまった記事だという気がします。続いて、景気動向指数の推移をプロットしたグラフは下の通りです。上のパネルはCI一致指数と先行指数、下はDI一致指数です。影をつけた部分は景気後退期なんですが、いつものお断りで、このブログのローカル・ルールにより、直近の景気の山と谷は2012年3月と2012年11月とそれぞれ仮置きしています。

photo

引用した記事にもある通り、統計作成官庁の内閣府では基調判断を4月の「下げ止まり」から「上方への局面変化」へ上方修正しました。この基調判断はある意味で機械的に下されており、内閣府が明らかにしている「CIの『基調判断』について」に従えば、局面変化とは「事後的に判定される景気の山・谷が、それ以前の数か月にあった可能性が高いことを示す」と定義され、「7ヶ月後方移動平均の符号が変化し、1ヶ月、2ヶ月、または3ヶ月の累積で1標準偏差分以上逆方向に振れた場合」を基準としています。ですから、上のグラフで暫定的に仮置きしているように、半年ほど前の2013年11月に景気の谷があった可能性が示唆されていると考えるべきです。ただし、期間が半年余りとやや短い気がしますので、上のグラフに示した2013年のミニ・リセッションは景気後退とは同定されない可能性もあります。もちろん、前政権の期間に生じたことですので、無理やりにでも、前政権が景気後退を引き起こした、と結論することもあり得ます。そのあたりの行政的あるいは政治的な判断は私には分かりかねます。
5月のCI一致指数への寄与を詳しく見ると、耐久消費財出荷指数がマイナスの寄与を示した一方で、鉱工業生産指数、鉱工業生産財出荷指数、輸送機械を除く投資財出荷指数などがプラスの寄与となっています。なお、6月28日付けのエントリーでも取り上げた鉱工業生産指数のうちの製造工業生産予測指数で見て、6月は▲2.4%の減産となった後、7月は+3.3%の増産ですから、景気動向指数も6月に少し一服した後、7月統計では再び上昇に転じる、といった細かな点では少し複雑な動きを示す可能性があり、引用した記事のように、6月もCI一致指数が上昇すれば基調判断は「改善」に引き上げる、といった単純なものではないと思いますが、基本的には、順調な景気回復・拡大の経路に乗っていることを期待してよさそうです。

先行きの我が国の景気動向に対して、多くのエコノミストは中国経済などを上げますが、私はここ数年一貫して為替に注目しています。その意味で、QE3の縮小は米ドルが希少性を高める方向にありますから歓迎すべきなんですが、いずれにせよ、あと2時間ほどで発表される米国雇用統計の動向が気にかかります。

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