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2013年8月28日 (水)

8月31日の「野菜の日」にちなんで、野菜は足りているか?

昨夜の野球観戦で疲れ切ってしまい、今夜の記事は簡単に済ませたいと考えています。
ということで、来たる8月31日は「野菜の日」だそうで、これにちなんでカルビーが「大人の野菜に関する意識調査」の結果を先週8月23日に公表しています。「大人の」がついているのは、アンケート調査対象が20歳以上であることも含め、子供には子供の野菜に関する事情があるんだろうと思います。まず、カルビーのサイトから調査結果のトピックを3点引用すると以下の通りです。

「大人の野菜に関する意識調査」結果
トピック①: 大人が好きな野菜と嫌いな野菜のトップ1は夏野菜の「トマト」と「ゴーヤ」
トピック②: 2人に1人は「野菜不足」、20代・30代は6割以上が実感
トピック③: 野菜不足は、野菜ジュースやサプリメントで、「野菜チップス」も野菜の代わりに購入

この調査は医者の診断や検査の実施などのフィジカルな測定結果でなく、あくまで、意識調査であって、好き嫌いとか、野菜が足りているか足りていないかの実感であったりしますので、読み解く上でその点の注意は必要です。すなわち、医学的には野菜が足りているにもかかわらず、ご本人は不足している感じていたり、あるいは、その逆の結果が出ている可能性は排除できません。

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まず、上のグラフは好きな野菜と嫌いな野菜のそれぞれのトップ10です。じゃがいもやとうもろこしなどは「野菜」のカテゴリーに入るのか、「穀類」ではないのかという気もしますが、それはさて置いて、当然ながら理解できる結果です。嫌いな方で2番めに入っているセロリは私も苦手で、おそらく、唯一食べられない野菜だという気がします。もっとも、ゴーヤは食べたことがないかもしれません。好きな野菜については、私は基本的に緑黄色野菜が好きで、ニンジンやブロッコリなどをよく食べます。しかし、調査結果ではブロッコリは苦手な野菜に入っています。ブロッコリについては日本よりも米国で苦手と答える人の比率が高いんではないかと私は直感的に考えています。20年以上も前のパパ・ブッシュ大統領がそういった発言をしたこともあります。なぜかと私なりに推測すると、米国ではブロッコリは生で食べるからです。25年ほど前のパパ・ブッシュ大統領のさらに前のレーガン政権下の1980年代末に、私は米国準備制度理事会 (FED) のリサーチアシスタントをしていたころ、FED の職員食堂では野菜が量り売りで売られていたんですが、ニンジンやトマトは言うに及ばずブロッコリも生で売られていました。それにドレッシングをかけて、秤にのせて料金を支払います。ただし、時々夕食で入ったステーキハウスなんかでは、付け合せのブロッコリは火を通してしんなりしていたような気もするんですが、これはステーキといっしょに鉄板に乗せられていたためではないか、と私は理解しています。米国の首都のワシントンD.C.の FED の職員食堂という極めて限定された例ですが、ブロッコリを生で食べることがほとんどない日本とは米国は違うんだということを実感しました。

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次に、上のグラフは野菜不足の実感についての回答結果です。右側の円グラフの作りが異様で、私なら絶対にこんな処理はせずに年代別の「はい」と「いいえ」の棒グラフにするんだろうと思いますが、20代から60代まで男女各40名という偏ったサンプルを対象にした調査ですので、こんな処理も許容範囲かもしれません。それはともかく、20-40代というこの調査の対象としては比較的若い年代で野菜不足が実感されています。若い世代が特に悲観的ということもないでしょうから、おそらく、実際にも野菜不足なんだろうと私は受け止めています。さらに、グラフは引用しませんが、野菜不足解消方法を問う設問では、野菜ジュースやサプリメントが1-2位を占めています。また、この調査を実施したカルビーの思惑通りに、野菜チップスも4位に入っています。当然ながら、こういった調査では調査実施主体に好意を持った調査客体の比率が高まるといわれており、野菜チップスなんて聞いたこともない人も少なくないような気がしますが、調査主体に都合のいい結果になりがちです。例えば、アムネスティ・インターナショナルによる死刑制度廃止に関するアンケートでは死刑廃止が多くなるバイアスが出る可能性とか、あるいは、朝日新聞の世論調査では内閣支持率が他に比較してやや低めに出る可能性、などの例がそうだと指摘する人がいたりもします。ただし、全体として、日本人の食生活は先進国の中ではヘルシーなものだと私は認識しており、微妙な表現ながら、野菜もそれなりに足りているんではないかと考えています。でも、野菜チップスのマーケティングのためには野菜不足を強調する必要があるのかもしれません。

調査客体の選び方をはじめとして、かなりバイアスのある調査結果ではないかという気がしないでもありませんが、野菜の日にちなんだアンケート調査結果のご紹介でした。

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