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2013年10月16日 (水)

マクロミル「消費税8%決定。節約意識と駆込み需要の実態は・・・?」調査結果

2週間前の10月1日に安倍総理大臣が記者会見をして、予定通りに来年2014年4月から」消費税率を現行の5%から8%に引き上げると発表しています。広く知られた通りだと思います。この政府決定に基づいて、ネット調査大手のマクロミルが「消費税8%決定。節約意識と駆込み需要の実態は・・・?」と題する調査を実施し、その結果を10月7日に公表しています。なかなか興味深い結果ですので、簡単に図表ととともに取り上げたいと思います。まず、マクロミルのサイトから調査結果について4点のトピックスを引用すると以下の通りです。

トピックス
  • 2014年4月の増税後、68%が「節約する」
  • 増税の余波、まずは食卓を直撃か?
    1番節約したいものは「日々の食費・飲料費」
  • 駆け込み需要はあるのか? 消費者の約3割が "増税を見越した消費あり"
  • 増税前に買いたいものランキング
    1位 「家電製品」、 2位 「車、バイク」、 3位 「住宅関連」 「日用品」

まず、下の円グラフは上のトピックスの最初に該当するものです。

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消費税率が8%に引き上げられる2014年4月以降、どの程度節約するかを尋ねると、「大幅に節約する」22.2%と「やや節約する」45.5%の合計して67.7%が「節約する」と回答しています。もちろん、質問が曖昧で回答者の主観によって左右されるんでしょうが、いずれにせよ、消費税率引上げが消費の抑制、ひいては成長率の鈍化につながりかねないことは事実として認識しておく必要があります。

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続いて、上のグラフは、最初に「節約する」と回答した人を対象に、何を節約するかを尋ねた結果です。トップは「日々の食費・飲料費」69.1%でした。理由としては、「毎日のことで、取り掛かりやすい、大きく節約できそう」、「おやつ、ジュース、お酒などが減らせそう」などがあげられました。次いで「外食・飲み会費」66.3%、「洋服、ファッション雑貨費」63.5%などとなり、日々のちょっとした贅沢に対しての節約意識が高まりそうと分析されています。

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さらに、グラフは省略しますが、消費者の約3割が「増税を見越した消費あり」と回答しています。駆込み需要の発生が予想されます。そして、増税を見越した消費があると回答した人に、何を買いたいか、あるいは、すでに買ったかを尋ねたところ、結果は上のグラフの通り、「家電製品」が断トツで49.3%となり、駆込みで買い物をする人の2人に1人は家電製品を買いたいと考えているようです。その種類は、「パソコン」、「冷蔵庫」、「洗濯機」、「テレビ」などが上げられました。家電製品に続いて「車、バイク」26.8%、「住宅関連」15.4%、「日用品」14.7%などと続いています。

10月初に消費税率引上げが本決まりになったことから、この年末商戦から駆け込み需要の本格化が始まるのではないかと考えています。以外なモノが売れるかもしれません。もちろん、4月に消費税率が引き上げられた後の消費減も心配ですが、2015年10月には2段階目の引上げが控えていますので、ホントに大きな駆込み需要の反動はその際だろうと予想しています。

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