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2013年11月10日 (日)

山中千尋「モルト・カンタービレ」を聞く

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我が国が誇る女性トップ・ジャズ・ピアニストのひとり、山中千尋の新しいアルバム「モルト・カンタービレ」を聞きました。前のアルバム「ビコーズ」ではビートルズを取り上げ、今回はクラシックです。モーツァルトの「トルコ行進曲」やベートーベンの「エリーゼのために」、リストの「愛の夢」などが取り上げられていますが、ハッキリ言って50年前からやられていることで、オイゲン・キケロやジャック・ルーシェなどが、山ほどアルバムを出していますから、企画としてはビートルズもクラシックも、何の変哲もなく新規性も皆無と考えるべきです。さらに、多くのジャズ・ピアニストは幼少時にクラシックから始めているわけであり、ルーツとしてクラシックを強調しても、ほとんどのピアノ・ファンは騙されないと思います。従って、ジャズ・ピアノですから当然といえば余りにも当然ですが、アルバムの評価は演奏そのものということになります。評価は分かれるでしょうが、私はそれほど感激しませんでした。特に、2曲めのモーツァルト「トルコ行進曲」の出来が悪いと受止めました。6局目のリスト「愛の夢」なんかはまずまずです。他の曲でもアレンジがしっくり来ません。昨年のアルバム「アフター・アワーズ 2」の方がよかったかもしれません。私は今でもこのピアニストのアルバムとしては、マイナー・レーベルで最後の「マドリガル」からメジャー・デビューした最初の「アウトサイド・バイ・ザ・スウィング」のころ、すなわち、2004-05年ころがもっとも出来がよかった気がします。少し上原ひろみと差がついた気がします。でも、2人の日本人女性ジャズ・ピアニストに関する結論を出す前にライブ盤を聞いてみたい気がします。

上の動画は、アルバムの販売元の UNIVERSAL MUSIC JAPAN がアップロードしている動画は下の通りです。このアルバムの限定盤DVDダイジェストだそうです。また、下の画像は山中千尋が最近出版したエッセイの表紙です。『ジャズのある風景』(晶文社) というタイトルです。見れば分かると思います。近くの図書館に置いてありましたので借りてみました。誠に無責任ながら、まだ読んでいません。悪しからず。

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