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2013年12月 6日 (金)

景気動向指数に見る我が国の景気は順調に拡大!

本日、内閣府から10月の景気動向指数が発表されています。ヘッドラインとなるCI一致指数は前月から+1.2ポイント上昇して109.6となり、CI先行指数も+0.7ポイント上昇の109.9となりました。景気は順調に回復・拡大しているようです。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

10月の景気一致指数、5年3カ月ぶり高水準
2カ月連続上昇

内閣府が6日発表した10月の景気動向指数(CI、2010年=100)速報値は、景気の現状を示す一致指数が1.2ポイント上昇の109.6とリーマン・ショック前の2008年7月(110.7)以来5年3カ月ぶりの高水準だった。景気回復が続いているためで、上昇は2カ月連続。伸び幅は昨年12月(プラス1.7ポイント)以来の大きさだった。国内外で自動車販売が堅調で、関連のコンベヤーやプレス用金型などの受注が活発だった。有効求人倍率の大幅改善も寄与した。
内閣府は一致指数の動きから機械的に求める景気の基調判断を前月までの「改善を示している」に4カ月連続で据え置いた。
数カ月後の先行きを示す先行指数は0.7ポイント上昇の109.9で、5月(110.4)以来5カ月ぶりの高水準だった。来春の消費増税を控えた駆け込み需要により、住宅や家電製品を中心に売り上げ見通しが増えた。
景気に数カ月遅れる遅行指数は0.9ポイント低下の113.1だった。家計消費支出や法人税収入の減少が響いた。
指数を構成する経済指標のうち、3カ月前と比べて改善した指標が占める割合を示すDIは一致指数が75.0、先行指数が77.8だった。いずれも50が「良い」と「悪い」の判断の分かれ目。

いつもながら、簡潔によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、下のグラフは景気動向指数です。上のパネルはCI一致指数とCI先行指数を、下のパネルはDI一致指数をそれぞれプロットしています。影をつけた部分は景気後退期なんですが、いつものお断りで、直近の景気の谷は2012年11月だったと仮置きしています。

photo

引用した記事にもある通り、統計作成官庁である内閣府は基調判断を「改善」で据え置いています。10月のCI一致指数では、大口電力使用量、投資財出荷指数(除輸送機械)、有効求人倍率(除学卒)、耐久消費財出荷指数などが指数の押上げに寄与し、逆に、中小企業出荷指数(製造業)、所定外労働時間指数(調査産業計)がマイナスに寄与しています。少し前もこのブログに書きましたが、毎月勤労統計の所定外労働時間は鉱工業生産指数とやや乖離した不整合な動きを示した時期があり、10月はそのうちのひとつだったと記憶しています。駆込み需要もあって、我が国の景気は順調に回復・拡大しています。来年4月の消費税率引上げ後の景気やいかに?

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