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2013年12月27日 (金)

政府統計がいっせいに発表される!

今日は、年内最後の閣議日で、例年よりも1日早いご用納めですから、政府統計がいっせいに発表されています。すなわち、経済産業省から鉱工業生産統計が、総務省統計局の失業率、厚生労働省の有効求人倍率毎月勤労統計などの雇用統計が、経済産業省から商業販売統計が、そして、総務省統計局から消費者物価指数が、それぞれ発表されています。いずれも11月の統計です。まず、とても長くなりますが、それぞれの統計のヘッドラインを報じた記事を日経新聞のサイトから引用すると以下の通りです。

鉱工業生産指数3カ月連続プラス 11月0.1%上昇
1年7カ月ぶり高水準

経済産業省が27日発表した11月の鉱工業生産指数(2010年=100、季節調整済み)速報値は前月比0.1%上昇の99.4だった。プラスは3カ月連続。指数は2012年4月(100.6)以来、1年7カ月ぶりの高水準だった。消費増税前で駆け込み需要が広がり、自動車生産が増えた。企業向けのパソコン生産も好調だった。
QUICKがまとめた市場予想(0.3%)は下回った。経産省は在庫が膨らんでいないため、生産を抑制する動きは出にくいとみており、基調判断は「持ち直しの動きで推移している」のまま据え置いた。
業種別では15業種のうち8業種が上昇した。消費増税前の駆け込みによる国内の自動車販売の好調を反映し、「輸送機械工業」が0.7%上昇した。米マイクロソフト社の基本ソフト「ウィンドウズXP」のサポート終了を控えて企業でのパソコンの買い替えが進んでおり、「情報通信機械工業」も3.9%上昇。住宅や建設資材向けの材料生産が伸び、「化学工業」は1.2%上昇した。
出荷指数は0.1%低下の99.0。全体では上昇業種が多かったものの、指数への影響が大きい「はん用・生産用・業務用機械工業」が3.5%低下。前月に出荷が増えた反動減が響いた。クリスマス商戦向けの製品の作り込みが一服し、「電子部品・デバイス工業」も4.7%低下した。在庫指数は1.9%低下の106.0、在庫率指数は1.4%低下の104.5だった。自動車販売が好調な「輸送機械工業」の在庫低下が目立った。
同時に発表した製造工業生産予測調査によると、先行きは12月が2.8上昇、1月は4.6%上昇する見込みだ。12月は変圧器など「電気機械工業」の生産増が見込まれるほか、1月は自動車生産の増加で「輸送機械工業」が増える見通し。
11月の完全失業率、前月比横ばいの4.0% 「非自発的」離職が減少
総務省が27日発表した11月の完全失業率(季節調整値)は4.0%で2カ月連続で前月比横ばいだった。事業主による人員整理などを理由にした「非自発的な離職」は前月から2万人減った一方、自発的な離職は2万人増えた。現状より条件の良い就職先を求めて転職をしようとする動きが活発になっており、雇用情勢の改善傾向が続いているもよう。総務省は雇用全体を「持ち直しが続いている」と判断している。
男性の完全失業率は0.2ポイント低下の4.1%、女性は横ばいの3.7%。完全失業者数は261万人と前月から5万人減少した。そのうち男性は156万人で前月より5万人減少し、女性は106万人と1万人増えた。女性は仕事を探していない「非労働力人口」が14万人減と4カ月連続で減少したことで失業者が増えた。女性の労働市場への参入が引き続き活況なことを映した。
11月の就業者数は6350万人で前月に比べて23万人増えた。産業別にみると「医療・福祉」が4カ月ぶりに増えた。15-64歳人口に占める就業率は72.5%(原数値)と、前月に続き比較可能な1968年1月以降の過去最高を更新した。
11月の現金給与総額0.5%増 5カ月ぶりプラス 所定内横ばいに
厚生労働省が27日発表した11月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)によると、従業員1人当たり平均の現金給与総額は前年同月比0.5%増の27万6601円だった。増加は5カ月ぶり。国内外の需要回復を背景に製造業の生産活動が活発になり、自動車など製造業の所定外労働時間と所定外給与の増加が全体を押し上げた。
基本給や家族手当などの所定内給与は前年同月比横ばいの24万2755円と2012年5月以来1年6カ月ぶりに下げ止まった。ただ賃金水準の低いパートタイム労働者が増えており、パートタイムの比率が高まる確報値(2014年1月中旬発表)はマイナスになる公算が大きい。
残業代などの所定外給与は4.7%増の1万9814円だった。所定外労働時間は5.7%増の11.1時間。このうち製造業は11.8%増の16.2時間で、東日本大震災による落ち込みの反動で増えた12年5月(12.8%増)以来の高い伸び率だった。総労働時間は0.8%減の150.2時間。前年同月に比べ平日が1日少なかったことが響いた。
正規雇用を中心にした一般労働者とパートタイム労働者を合計した常用雇用は1.1%増の4640万9000人。このうち一般労働者は0.6%増え、パートタイム労働者も2.2%増加した。厚労省は「雇用情勢は改善しつつある」と分析している。
11月の小売販売額4.0%増 自動車などがけん引
経済産業省が27日発表した11月の商業販売統計(速報)によると、小売業の販売額は11兆5800億円で、前年同月に比べ4.0%増えた。プラスは4カ月連続で、増加率は12年4月(5.0%増)以来の高い伸び率となった。自動車販売が引き続き伸びた。好調な住宅販売を反映し家電製品も売れた。
小売業の内訳は自動車が新型車を投入した効果などで13.6%増と3カ月連続のプラス。機械器具も7.8%増。冷蔵庫やエアコン、洗濯機などが増えた。
百貨店とスーパーを含む大型小売店は1.3%増の1兆6968億円で、4カ月連続で増加した。衣料品は減ったが、飲食料品が伸びた。既存店ベースは0.6%増。百貨店は2.7%増えたが、スーパーは0.6%減った。
コンビニエンスストアは新規出店効果で5.9%増の8198億円。既存店ベースは0.4%増だった。
消費者物価6カ月連続プラス 11月、5年ぶり上昇率1%台
総務省が27日朝発表した11月の全国の消費者物価指数(CPI、2010年=100)は、生鮮食品を除く総合(コア指数)が前年同月比1.2%上昇の100.7と6カ月連続で上昇した。上昇率が1%を上回るのは08年11月(1.0%上昇)以来5年ぶりで、08年10月(1.9%上昇)以来の大きさだった。6カ月連続のプラスは07年10月から08年12月まで15カ月連続で上昇して以来となった。
物価上昇のけん引役は電気代やガソリンといったエネルギー。パソコンや携帯音楽プレーヤーも価格が上昇し教養娯楽用耐久財が1.7%上げた。マイナス幅を縮めたのは家庭用耐久財。ルームエアコンの価格上昇により10月の2.9%下落が11月は0.9%下落に縮小した。
上昇品目数は251、下落は206。2カ月連続で上昇が下落を上回った。
食料とエネルギーを除く総合(コアコア指数)は前年同月比0.6%上昇で、2カ月連続のプラスだった。前月に続いて傷害保険料の引き上げや円安を背景にした海外パック旅行の価格上昇が主因で、10月よりも上昇率が拡大した。
先行指標とされる12月の東京都区部のCPI(中旬の速報値、10年=100)は、生鮮食品を除く総合が前年同月比0.7%上昇の99.5だった。総務省は先行きを「都区部がプラスで推移しているため、12月の全国CPIもプラス傾向が続く」とみている。

いずれもとてもよく取りまとめられた記事なんですが、さすがに、これだけ並べるともうおなかいっぱい、という気もします。次に、鉱工業生産と出荷のグラフは以下の通りです。上のパネルは2010年=100となる鉱工業生産指数そのもの、下は輸送機械を除く資本財出荷と耐久消費財出荷です。いずれも季節調整済みの系列であり、影を付けた部分は景気後退期です。なお、毎度のお断りですが、このブログだけのローカル・ルールで、直近の景気の谷は2012年11月であったと仮置きしています。これは鉱工業生産統計だけでなく、景気後退期をお示ししたグラフすべてに共通です。

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季節調整済みの前月比で見て、生産が+0.1%増、出荷は▲0.1%減と市場の事前コンセンサスよりもやや下振れしたものの、生産は増産を続けており、生産と出荷の増加基調を確認できる統計でした。特に、引用した記事にもある通り、12月から1月にかけての製造工業生産予測調査の結果がやたらと強いので、さらに生産が堅調に見えるのも事実です。いくぶんなりとも消費税率引上げ前の駆込み需要の影響といえますが、産業別には、輸送機械工業、情報通信機械工業、化学工業などが生産を押し上げており、為替の円安進行とともに我が国経済の比較優位の構造が強化されているような気もします。来年4月からの消費税率引上げの影響は為替で緩和される可能性もあります。

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続いて、雇用統計のグラフは上の通りです。上のパネルから順に、失業率、有効求人倍率、新規求人数、所定外労働時間指数、給与指数の前年同月比、をそれぞれプロットしています。最後の給与指数の前年同月比以外はすべて季節調整済みの系列です。雇用についても、引き続き、量的には堅調と見受けられます。特に、有効求人倍率が1倍に達したのは象徴的な意味合いを持って受け止められているのではないでしょうか。そのうちに、失業率が4%を割り込めば、さらにその印象が強まる気もします。遅々として進まない賃上げなんですが、給与総額は残業の増加とともに前年同月比で増加しましたし、所定内賃金もようやく下げ止まりつつある印象があります。派遣スタッフやアルバイト・パートなどの非正規雇用の賃金については、すでにかなり上昇の兆しを見せ始めている点に着いて、先週12月20日付けのエントリーでリクルートの調査結果をお示ししたところです。

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続いて、商業販売統計のうちの小売業販売のグラフは上の通りです。上のパネルは季節調整していない原系列の販売額の前年同月比伸び率、下は季節調整指数そのものを、それぞれプロットしています。消費については景気や所得とともに、11月の天候要因もあって、気温低下による衣料品の売上げ増が寄与しています。自動車については消費税率引上げ前の駆込み需要が主因でしょうから、4月以降の反動で相殺される可能性が強いと考えますが、国内経済トータルで考えれば、国内消費が消費税率引上げで振るわなくなる可能性が高い中で、海外需要をどれだけ取り込めるかも焦点となりそうです。

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続いて、上のグラフは生鮮食品を除く総合で定義されるコアCPIの全国と東京都区部の前年同月比上昇率と食料とエネルギーを除く総合で定義されるコアコアCPI全国の上昇率を折れ線グラフでプロットし、全国コアCPIの上昇率に対する寄与度をエネルギーと食料とその他に分けて積上げ棒グラフで示してあります。ただし、いつものお断りですが、上昇率や寄与度は公表されている端数を持たない指数から当方で算出しており。端数を持った指数から計算される統計局公表値と異なる場合があります。端数を持った指数は統計局外の私にはアベイラブルではありませんのでご容赦下さい。コアCPIの前年同月比上昇率が+1%を超えるのは商品市況が大きく上がった2008年以来です。上のグラフに見られる通り、引き続きエネルギー価格に牽引された物価上昇ではありますが、10-11月についてはコアコアCPIの前年同月比もプラスに転じており、需給ギャップの縮小に起因する一般物価水準の上昇の様相を呈しています。もちろん、一定の部分は消費税率引上げ前の駆込み需要に基づく仮需ですから、来年4月には需給ギャップはマイナスに振れる可能性が高いと覚悟すべきですが、有効求人倍率の1倍超えや失業率の4%割れともに、コアCPIの+1%超えも景気拡大やデフレ脱却の道程標として象徴的な意味を持つと私は考えており、経済や景気に対する国民の先行き期待に一定の効果を及ぼす可能性があると指摘しておきたいと思います。

たぶん、年内の経済評論のブログはこれで最後かと思います。今日は役所のご用納めで遅くなりましたので、簡単にしか経済指標を取り上げませんでしたが、来年も、特に消費税率引上げの前後は我が国の景気に注目したいと考えています。

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