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2013年12月21日 (土)

米国人はクリスマスをどのように祝うのか?

この3連休が明ければクリスマスイブとクリスマスです。我が家は浄土真宗の一向門徒の仏教徒ですから、他宗教の創始者の誕生日を祝ういわれはないんですが、世間一般のならいに従って、クリスマスケーキを買ったり、子供達にプレゼントを贈ったりするのは決して反仏教的とか、排除する考えはまったく持ち合わせていません。当然です。おそらく、私の想像では、本来のキリスト教国でも、クリスマスはキリストの生誕を祝う宗教的なイベントから、かなりの程度に世俗的な年中行事になっているんではないかと考えていたんですが、ちょうど、12月18日にピュー・リサーチ・センターからクリスマスに関する世論調査 Celebrating Christmas and the Holidays, Then and Now が発表されています。pdf のリポートもアップロードされています。なかなか興味深い米国のクリスマス事情が示されていますので、週末の軽い話題として図表とともに簡単に取り上げておきたいと思います。

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まず、上のグラフは、クリスマスを祝うかどうか、すなわち、Celebrating Christmas: Religious or Cultural Holiday? という問いに対する回答です。当然ながら、90パーセント超の米国市民がクリスマスをお祝いします。そして、クリスマスを祝う92パーセントを母数として、51パーセントが宗教的な色彩を強く感じている一方で、32パーセントは文化的なイベントと受け止めています。おそらく、日本ではこの比率が逆転して、クリスマスを文化的なイベントとみなす比率が圧倒的なんだろうと私は想像しています。

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そして、上のグラフは、クリスマスで楽しみなこと、あまり好ましくないことChristmas and the Holidays: What Do You Most Looking Forward To?/What Do You Like the Least? という問いに対する回答です。ここでは宗教的な行事よりも家族や友人と過ごす時間が大切にされ、逆に、商業主義・物質主義や出費の大きさが困りごとに上げられています。分かる気がします。

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そして、上のテーブルは、クリスマスをより宗教的に受け止めるか、文化的なイベントと考えるか、すなわち、Is Christmas More a Religious or Cultural Holiday? について、性別、人種別、年齢別、宗教別に把握しようと試みたものです。男性よりも女性のほうが宗教色が強く、年齢が高いほど宗教的なイベントと考える傾向が強いのは私にも理解できますが、カトリックよりもプロテスタントの方がより宗教的な傾向が強いのは意外でした。私は南米のカトリック教国に3年間外交官として赴任していましたが、カーニバルなんかにしてもカトリック教徒の方がいわば「お祭り」的な受止め方をしていたのかもしれないと考え直していたりします。

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最後に、上のテーブルは、家族や友人にクリスマス・プレゼントを贈るかどうか、すなわち、Buying Gifts for Friends or Family について、これも、人種別、年齢別、所得階級別、宗教別に把握しようと試みたものです。ここではプロテスタントとカトリックの差はほとんどありません。これは理解できるような気がします。また、所得による差は一定以上の所得を得ていれば、それほど大きくありません。でも、年齢の差はそれなりにあって、若い世代ほどプレゼントを贈る傾向にあるようです。興味深い結果だという気がします。

何はともあれ、
メリー・クリスマス!

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