先週の読書から
そろそろ年度末の仕事の忙しさに突入しつつあり、読書の時間が減っているような気もしますし、余り魅力的な新刊書が借りられないという事情もあり、やや読書は停滞気味です。先週に読んだ新刊書は以下の2冊です。
まず、浜田宏一『アベノミクスとTPPが創る日本』(講談社) です。第1部でアベノミクスに、第2部でTPPにそれぞれ焦点を当てています。非常にオーソドックスな世界標準の経済学を説き、金融政策によるマクロ経済の成長と安定化、自由貿易の進展という余りに理論的にサポートされまくった政策、それぞれ20ずつ、計40のQ&Aで日本経済の将来を解き明かしています。専門的な分析は見られませんが、それを物足りないと思うか、理論的というよりも直感的な解説を受け入れるか、読者の判断に委ねられていると私は受け止めました。少なくとも学術書や専門書ではありません。
次に、マリー・クヮント『マリー・クヮント』(晶文社) です。一応、自伝という形を取っています。80歳近いおばあさんにしては、自慢話が少ない気もしますが、それだけ自然に自慢話をされているのかもしれません。マリー・クヮントは1960年代にミニスカートを流行らせたデザイナーとして有名ですが、1960年代って世界中のほとんどの先進国にとって「良き時代」だったんだろうと思います。最後に、男性読者の立場から本書を読むに当たって、最低限のファッション用語はネット検索するなりして理解しておいた方がいいとアドバイスしておきます。
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