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2014年4月 2日 (水)

日銀によるインフレ目標設定後の家計のインフレ期待の変化やいかに?

思い起こせば、一昨年11月の衆議院解散、12月の総選挙と政権交代に伴う安倍政権の成立によりアベノミクスが開始され、昨年1月22日に「デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のための政府・日本銀行の政策連携について (共同声明)」と題する文書が作成され、2パーセントの物価上昇率目標が設定されました。その後、日銀総裁の交代に伴い、4月4日からいわゆる「異次元緩和」が始まり、ほぼ1年が経過しました。たぶん、だからというわけなんでしょうが、先週3月27日付けで日銀レビュー「家計のインフレ予想の多様性とその変化」というリポートが発表されています。企業や金融市場参加者に比べてばらつきの大きい家計のインフレ予想が、この1年でどのように変化したのかを日銀の「生活意識に関するアンケート調査」を用いて検証を行っています。常識的ながら、非常に興味深い結果が報告されています。今夜のエントリーでは、リポートからいくつかグラフを引用して、簡単に紹介します。

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まず、リポートから、p.2【図表2】主体別にみた予想分布 を引用すると上の通りです。金融市場参加者、企業、家計の順でインフレ予想のばらつきが大きいのが見て取れます。家計のインフレ予想は上にも下にもテールがファットになっています。また、同じ順でインフレ予想の最頻値が低いのも読み取れます。平均は明らかではないものの、家計がもっともインフレ予想が高いわけです。このあたりは経済や経済学に関する一般的な知識の賦存と合致している面があり、かなりの程度にコンセンサスがあるんではないかと思います。

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そして、衆議院解散や政権交代などを経て、2012年末から2013年末にかけての家計のインフレ予想の変化を見たのが上のグラフです。リポートから、p.5【図表7】2013年入り後の予想分布 を引用しています。細線の「予測値」というのは、、①購入頻度の高い品目の価格情報、②購入頻度の低い品目の価格情報、③インフレ実感、④5年予想からなる4変数VAR(ベクトル自己回帰)モデルを用いた5年予想です。時系列的に並べても、予測値と比較しても、いかなる意味でも明らかに家計のインフレ予想に関する実績値の分布の尖度(kurtosis)が大きくなっているのが見て取れます。

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実績値と予測値が乖離しているわけですから、家計がインフレ予想に際して、時系列モデルで組み込んだ4変数以外の何らかの情報を参照している可能性があるわけで、リポートではそれは「金融政策の認知度」(p.6)ではないかと考え、2%の「物価安定の目標」の認知度別に見たインフレ予想の分布を見たのが上のグラフです。リポートから、p.6【図表 8】金融政策の認知度別にみた予想分布 を引用しています。中央銀行のインフレ目標が家計のインフレ予想に強く働きかけ、アンカーとして作用していることが理解できようかと思います。

従来からばらつきの大きかった家計のインフレ予想が、日銀の「物価安定の目標」設定に従って分布にかなり特徴的な変化を生じています。期待に働きかける金融政策の重要性を強く示唆したリポートだと受け止めています。

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