今週のジャズは木住野佳子「ふるさと -Tribute to Japan-」と「Hope」
今週のジャズは木住野佳子「ふるさと -Tribute to Japan-」と「Hope」です。取りあえず、収録曲は以下の通りです。
- ふるさと - Tribute to Japan -
- 故郷
- 上を向いて歩こう
- 朧月夜
- 浜辺の歌
- リンゴ追分
- 早春賦
- さくらさくら
- 赤とんぼ
- 冬の夜
- ちいさい秋みつけた
- 海
- 見上げてごらん夜の星を
- かえり道
- HOPE
- HOPE
- 飛翔
- 虹のしずく
- Meridienne
- Tiny Flower
- 牛とカタツムリ
- 蝶の夢 written
- If I Fell
- hikari
- リベルタンゴ
- Inori
まず、「Hope」という曲については、秋吉敏子がジャズとしてはとてもめずらしくシングルCDで出していることが有名です。谷川俊太郎が歌詞を提供し、秋吉敏子の長女である Monday 満ちるがボーカルを担当しています。ボーカルなしのピアノ・トリオによる演奏だけで、曲名と同じアルバムも出ています。私は聞いたことがあります。その秋吉敏子の有名な「Hope」と、このアルバムに収録されている「HOPE」は別の曲のようです。アルバムのライナー・ノートを見る限り、アルバムに収録されている「HOPE」は木住野佳子の作曲らしいです。私も聞き比べてみました。誠に失礼ながら、同じ日本人女性ジャズ・ピアニストとは言え、秋吉敏子と木住野佳子では年齢とともにピアニストとしての格が2-3ランクくらい違いますから、絶対に知らなかったはずはないのに、どうして木住野佳子が後出しで、こんなややこしいことをしたのかは私には不明です。
前置きが長くなりましたが、それはともかく、非常に静かで余りアドリブのないアルバムに仕上がっています。ヒーリングとかバラード系が多いので、例えば、あのコルトレーンだってインパルスから出した「Ballads」ではほとんどメロディ・ラインをなぞるだけのアルバムを出していますし、私を含めて日本でも愛好家がかなり多いと感じています。キース・ジャレットにも「The Melody at Night, with You」なんてアルバムもあります。ですから、ヒーリング系のこういったアルバムも好きなジャズファンはかなりいそうです。木住野佳子はビル・エバンス系のピアニストだと思っていましたが、この2枚のアルバムを聞く限り、少し違う印象を持つかもしれません。でも、非常に都会的なセンスのよさを感じるという点については同じかもしれません。
私も高校生のころは2-3日前から体調を十分に整えて気合を入れてコルトレーンを聞いたりしていましたが、今では読書のBGM的に静かな夜にジャズを聞くこともめずらしくありません。ただし、「ふるさと -Tribute to Japan-」については、同じような趣旨のアルバムがヨーロピアン・ジャズ・トリオが「Japanesque」と題して出していますので、コチラもオススメです。下の動画は YouTube にアップされているものです。
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