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2014年5月22日 (木)

博報堂「"属"ブランド力調査」に見る奈良県の属性やいかに?

多くの善良なる人々には関係のないことで、私は京都に生まれて京都に育ちましたが、中学校・高校と6年間は奈良の学校に通っていました。ということで、ネットなどで奈良の情報に接して感じるのは、私の実感とも同じで、京都人ほど郷土に誇りを持っていない可能性があります。言葉は悪いですが、やや卑下していると言ってもいいのかもしれません。今まではトピック的にしか感じられなかったんですが、最近の博報堂の調査で「"属"ブランド力調査」が月曜日の5月19日に発表され、何となく、私の実感が裏付けられた気になっています。

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見れば判りますが、横軸が内部評価、縦軸が外部評価で47都道府県の散布図がプロットされています。典型例として赤で3県が強調表示されており、外部評価も内部評価も高い沖縄県、外部評価が低いが内部評価は高い福岡県、そして、内部評価は低いが外部評価が高い奈良県、となっています。より詳細な調査結果を収めたリポートでは、奈良県は「内部・外部のどちらからも観光地として県外のファンが多いとされていたものの、内部・外部評価ともに住民の郷土愛が強いという声は少なく、内部よりも外部評価が高い結果に。」と評価されています。実に、もう40年近くも前の1970年代に通学していた時の実感と一致したりします。

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この県民性が消費行動に現れた結果が、2009年調査の全国消費実態調査で確かめられます。上の図表は総務省統計局が発表している「全国消費実態調査結果ニュース」から都道府県別消費支出の他の市町村(県外)での購入割合の図表を引用しています。首都圏の埼玉県や神奈川県、あるいは、関西圏の滋賀県や京都府などを抑えて、奈良県の県外購入の割合が全国でもっとも高い、との結果が示されています。もちろん、郷土愛だけの問題ではないんでしょうが、県内よりも県外での買い物を選好する結果のひとつの表れであることは言うまでもありません。このあたりに、内部評価の低さが出ているような気がします。

全国消費実態調査の結果を見れば、奈良県の逆が九州や東北ということになります。郷土愛が強いこともさることながら、九州に単身赴任して自動車なしで住んでみて、交通事情とともに各県の面積が大きいので県外に出るだけでもタイヘンという事情もあるような気がします。

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