アジア各国の親日度調査から - 韓国と中国の親日度は改善しているのか?
夏休みシーズンも一服し、今日から9月が始まりましたが、この夏休みにアジアを旅行した人も少なくないんではないでしょうか。ということで、とても強引かつ無理やりなんですが、先週8月26日にアウンコンサルティングから「アジア10カ国の親日度調査」の結果が発表されています。韓国、中国、台湾、香港、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア、ベトナム、フィリピンの10か国を対象にし、各国100人とサンプルは小さいんですが、4つのカテゴリー、すなわち、「日本という国が好きか」、「日本人が好きか」、「日本へ旅行に行きたいと思うか」、「日本に行きたい理由」について調査し、それなりに興味深い結果が示されています。今夜の記事では、特に、近隣の韓国と中国の親日度に着目して調査結果を簡単に紹介したいと思います。
上のグラフはアウンコンサルティングのサイトから「日本という国が好きですか?」という問いに対する回答結果のグラフを引用しています。まず、一見して韓国の親日度が注目されます。メディアなどでは韓国の朴槿恵大統領の言動などから反日の度合いが高まっているような印象を私は持っていたんですが、同じアウンコンサルティングの2012年の同様調査の結果に比較して、今年2014年調査では親日度が高まっているように見えます。すなわち、2012年調査では韓国においては日本に対して「大好き」と「好き」の回答が合わせて36%、「嫌い」と「大嫌い」の回答が合わせて64%だった一方で、2014年調査では、「大好き」と「好き」の回答が合わせて56%、「嫌い」と「大嫌い」の回答が合わせて44%と、この2年間で約20%ポイントのスウィングが観察され、日本に対する親日度がアップしているように見えます。メディアの報道とこの調査結果で何らかの不整合があるのか、それとも、韓国大統領と国民レベルで何らかの不整合があるのか、私にはどちらか分かりかねますが、どちらかの可能性が高いと受け止めています。
上のグラフはアウンコンサルティングのサイトから「日本人が好きですか?」という問いに対する回答結果のグラフを引用しています。ここでも、韓国の親日度のアップが観察されます。2012年の同様調査の結果に比較して、韓国における2012年調査では「大好き」と「好き」の回答が合わせて40%だった一方、2014年調査では、「大好き」と「好き」と回答した人が合わせて71%となり、何と31%ポイントもアップしています。同様に、中国における2012年調査では、「大好き」と「好き」の回答が合わせて50%でしが、2014年調査では「大好き」と「好き」の回答が合わせて59%となり、韓国ほどではありませんが2年で9%ポイント上昇しています。なお、中国でも日本人に対する親日度は上昇している一方で、日本という国に対する親日度は2年前と比較して大きな変化は見られません。
2012年調査の結果は、この後、日本の商品・サービスに対する好き嫌いの問いが中心になり、今年2014年調査の結果では日本への旅行に関する問いが中心になります。従って、2年間の変化に関する比較はできませんが、少なくとも、日本という国に対する親日度についても、日本人に対する親日度についても、韓国と中国におけるこの2年間の変化はとても興味深いと受け止めています。
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