« NTTコムリサーチ「第2回電子マネーに関する調査」やいかに? | トップページ | 下の倅の運動会を見に行く! »

2014年10月 4日 (土)

9月の米国雇用統計は再び増勢を回復し円安が進むのか?

日本時間の昨夜、米国労働省から9月の米国雇用統計が発表されています。いずれも季節調整済みの系列で見て、ヘッドラインとなる失業率は前月から0.2%ポイント低下したため、とうとう6%を割って5.9%を記録し、非農業部門雇用者数も前月から+248千人の大幅増を示しました。まず、New York Times のサイトから記事を最初の6パラだけ引用すると以下の通りです。

Jobless Rate in U.S. Falls Below 6% as Hiring Picks Up
The American economy is picking up steam, with employers hiring again at a healthy pace and the unemployment rate at its lowest since the summer of 2008, the Bureau of Labor Statistics reported on Friday.
For the first time since the middle of the recession, the jobless rate fell below 6 percent, dropping to 5.9 percent from 6.1 percent in August, continuing a decline from its recession peak of 10 percent. Employers added 248,000 jobs in September across a number of sectors, and hiring in August, originally seen as suggesting the economy might be faltering again, was revised upward to a more promising 180,000 jobs, the government said.
The strong report — the last one before the midterm elections — buoyed the outlook of economists who had worried the postrecession recovery was being sidetracked but still left many Americans feeling left out of the improving economy.
The pace of job creation in September was above many economists’ expectations and was a return to the 200,000 level, a mark that had been surpassed each month since midwinter until the August lull.
Investors were also encouraged by the report. Stocks moved higher and the dollar rose against many major currencies.
And in a sign that hiring was likely to continue to pick up, the government said the average workweek in manufacturing rose to 42.1 hours in September, near its highest level in more than 60 years. The average workweek across all sectors rose to a postrecession high.

まずまずよく取りまとめられている印象があります。この後に、他の指標やエコノミストへのインタビューなどが取り上げられていますが、長くなりますので割愛します。続いて、いつもの米国雇用統計のグラフは下の通りです。上のパネルは非農業部門雇用者数の前月差増減の推移とそのうちの民間部門、下のパネルは失業率です。いずれも季節調整済みの系列であり、影をつけた部分は景気後退期です。全体の雇用者増減とそのうちの民間部門は、2010年のセンサスの際にかなり乖離したものの、その後は大きな差は生じていません。

photo

先月の米国雇用統計で物足りない数字だと受け止めたんですが、なぜか、9月の米国雇用は再び増勢を回復しました。私には理由はよく分からないんですが、基本的には米国経済以外は欧州も日本も新興国も押し並べて停滞の域を脱していませんから、米国の国内需要に基づく雇用回復なんだろうと考えざるを得ません。9月の雇用者増は210千人程度と市場では予想していましたので、実績の248千人は軽くこの予想を上回りました。先月の8月の雇用者増も180千人とひとつのめどの200千人には届きませんが上方修正されています。失業率に至っては、とうとう6%を割り込んで5.9%に達しました。リーマン・ショック前の2008年7月5.8%以来の低水準ということになります。これで、米国連邦準備制度理事会(FED)において量的緩和のテイパリングの議論が進む、もしくは、進むだろうと市場が強く予想することになりますので、為替の円安が進行する可能性が高まったと考えるべきです。10月1日に1ドル110円に乗せた時はワンタッチでしたが、足元で1ドル110円を超えて円安が進む可能性も否定できません。ただし、10月1日の日銀短観を取り上げた際にも主張しましたが、さらなる円安がどこまで日本の景気に拡大的な効果を及ぼすかについては議論が分かれます。

photo

また、日本の経験も踏まえて、もっとも避けるべきデフレとの関係で、私が注目している時間当たり賃金の前年同月比上昇率は上のグラフの通りです。ならして見て、ほぼ底ばい状態が続いている印象です。逆に言えば、サブプライム危機前の+3%超の水準には復帰しそうもないんですが、同時に、底割れして日本のようにゼロやマイナスをつけて、デフレに陥る可能性は小さそうに見えます。

|

« NTTコムリサーチ「第2回電子マネーに関する調査」やいかに? | トップページ | 下の倅の運動会を見に行く! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/207184/57570220

この記事へのトラックバック一覧です: 9月の米国雇用統計は再び増勢を回復し円安が進むのか?:

« NTTコムリサーチ「第2回電子マネーに関する調査」やいかに? | トップページ | 下の倅の運動会を見に行く! »