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2015年4月17日 (金)

消費者態度指数は4か月連続で上昇!!

本日、内閣府から3月の消費者態度指数が公表されています。前月から+0.8ポイント上昇して41.7を記録しました。また、消費者態度指数が含まれる消費動向調査の年1回の調査として、主要耐久消費財の普及・保有状況の結果も公表されています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

3月の消費者態度指数、0.8ポイント上昇の41.7 判断を上方修正
内閣府が17日発表した3月の消費動向調査によると、消費者心理を示す一般世帯の消費者態度指数(季節調整値)は前月比0.8ポイント上昇の41.7だった。4カ月連続で前月から改善し、2013年12月以来の水準となった。
内閣府は消費者心理の基調判断を「持ち直しの動きがみられる」から「持ち直している」に上方修正した。基調判断の上方修正は2カ月連続。
指数を構成する意識指標である「暮らし向き」、「収入の増え方」、「雇用環境」、「耐久消費財の買い時判断」の4項目全てが2カ月連続で上昇した。
1年後の物価見通しについては「上昇する」と答えた割合(原数値)は前月比0.5ポイント上昇し、87.8だった。
調査は全国8400世帯が対象。調査基準日は3月15日で、有効回答数は5597世帯(回答率は66.6%)だった。

いつもながら、よく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、新旧の系列の消費者態度指数のグラフは以下の通りです。いつもの通り、影をつけた部分は景気後退期を示しています。ピンクで示したやや薄い折れ線は訪問調査で実施され、最近時点のより濃い赤の折れ線は郵送調査で実施されています。

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需要サイドの消費者マインドである消費者態度指数は、昨年2014年11月を直近のトラフにして今年2015年3月まで4か月連続で上昇を示しています。4つのコンポーネント別に詳しく見ると、「雇用環境」が+1.3ポイント上昇し47.8、「耐久消費財の買い時判断」が+0.8ポイント上昇し40.6、「収入の増え方」が+0.6ポイント上昇し39.4、「暮らし向き」が+0.4ポイント上昇し38.8となっています。要するに、4つのコンポーネントすべてが上昇を示したわけです。4か月連続の上昇でもあり、引用した記事にもある通り、統計作成官庁である内閣府では基調判断を「持ち直しの動きがみられる」から「持ち直している」に上方修正しています。1ノッチには少し及ばず半ノッチ引き上げ、なんではないかと私は受け止めています。もっとも、この先、4月からも賃上げが順調に進むと仮定すれば、消費者マインドは上昇し、消費増税の物価への影響の剥落と賃上げによる実質所得の増加もあって、消費は着実に景気にプラス寄与すると私は見込んでいます。

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次に、年に1度の調査で3月統計とともに公表される耐久消費財の普及や保有などに関する調査結果のうち、保有台数の大きいエアコン、カラーテレビなどに関する保有状況のここ3年間のグラフは上の通りです。見ればわかると思います。エアコン、テレビ、携帯電話については、そもそも世帯普及率が90%を超えていて、保有台数でも100世帯で200台を超えているわけですから、平均的に1家に2台超ということになります。デジカメ、パソコン、温水洗浄便座は世帯普及率が70%台半ばから後半くらいですが、保有ベースでは平均的に1家に1台に達しています。なお、グラフで表現するのが難しいんですが、携帯電話のうち、スマートフォン(スマホ)とスマートフォンでない従来の携帯電話(ガラケー)については、昨年から調査が始まっており、昨年2014年時点の世帯普及率ではスマホ54.7%に対してガラケー73.7%と20%ポイント近い差があったんですが、今年2015年にはスマホ60.6%に対してガラケー69.8%と、まだスマホよりもガラケーの方が普及率が高いものの、やや接近しています。来年の調査では逆転するかどうかに注目が集まりそうな気もします。

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