国連 Global Trends in Renewable Energy Investment 2015 に見る再生可能エネルギー投資やいかに?
先週金曜日4月3日に国連から再生可能エネルギー投資に関するリポート Global Trends in Renewable Energy Investment 2015 が公表されています。2010年のリポートまでは Global Trends in Sustainable Energy Investment と呼ばれていて、債権の発行とかの投資のための資金調達を主たる眼目にした調査なんですが、私の興味の範囲からファイナンスを別にして、2014年に再生可能エネルギー投資がどのようになされたかを、pdfの全文リポートからグラフを引用しつつ、簡単に紹介しておきたいと思います。

まず、リポート p.12 から Figure 1. Global new investment in renewable energy by asset class, 2004-2014 を引用すると上の通りです。直近では、2011年をピークに2012-13年と2年連続で減少していた再生可能エネルギー投資は2014年は前年比増加に転じています。しかし、2014年後半は国際商品市況で原油価格が大きく下落しましたので、再生可能エネルギー投資にも何らかの影響を及ぼした可能性があります。

次に、リポート p.16 から Figure 5. Global new investment in renewable energy by sector, 2014, and growth on 2013 を引用すると上の通りです。太陽光発電と風力発電が再生可能エネルギーの飛び抜けたツートップである姿はここ何年か変化ありません。最近ではやや太陽光発電が風力を上回っているようです。

最後に、リポート p.23 から Figure 14. New investment in renewable energy by country and asset class, 2014, and growth on 2013 を引用すると上の通りです。私の知る狭い範囲ながら、日経新聞のサイトで「再生エネ23-25%、原発上回る 30年の電源構成」と題する記事を見かけたんですが、こういった将来の電源構成も見据えて、我が国でも中国と米国に次いで世界で3番目に再生可能エネルギー投資が多くなっています。特に、SDC small distributed capacity の比率が高い、というか、逆に、asset finance や PE/VC private equity/venture capital の比率がとても低いのが特徴となっています。マンションごととか、家庭ごとに太陽光発電をしているのだから、そうなのかもしれません。
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