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2015年5月10日 (日)

先週の読書は専門書と小説

今週の読書は進化論的な観点も含む生物学の専門書と小説だけで、以下の通りです。

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まず、エリザベス・コルバート『6度目の大絶滅』(NHK出版) です。著者はサイエンス系のジャーナリストで、いくつか著書もありますからサイエンス・ライターともいえそうです。タイトルから明らかな通り、生物学、特に生物多様性に関する専門書といえます。地球ではこれまで5度の大量絶滅が起きていて、それらの原因は隕石衝突、火山活動、氷河期到来など、いずれも突然の大規模な自然災害で多くの種が消滅したといわれていますが、現在でも、サンゴ類の1/3、淡水産貝類の1/3、サメやエイの1/3、哺乳類の1/4、爬虫類の1/5、鳥類の1/6、植物の1/2がこの世から姿を消そうとしているとされており、本書ではこれらの原因が我が人類である可能性が示唆されています。例えば、本書冒頭ではカエルがツボカビ病により激減している原因のひとつが妊娠検査薬にある可能性を示唆していますし、それ以外にも有史以前から人類が動植物を絶滅させてきた例には枚挙にいとまがありません。本書は、ニューヨーク・タイムズが選ぶ昨年の The 10 Best Books of 2014 に選ばれた話題の書なんですが、従来から私が生物多様性に関して持っている疑問には答えてくれてはいません。すなわち、生物多様性の最適性に関する疑問です。パングロシアンに現時点での生物多様性がベストであり、絶滅は言うに及ばず新種の誕生も好ましくない、という意見、特に後者の新種の誕生を回避すべきという意見に賛成の生物学者は少ないと私は考えているんですが、では、どこまでも生物多様化が進めばそれでいいのかというと、そうでもない気がします。絶滅と新種誕生に対する非対称な受止めも疑問ですが、生物多様性に対する一次微分が正というのは同意するとしても、2次微分まで正なのかどうかに疑問を持っているわけです。取りあえず、目先の課題は絶滅の回避と生物多様性の維持であることは同意するものの、もう少し視野を広げた生物多様性に関する議論も必要そうな気がします。

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次に、真保裕一『レオナルドの扉』(角川書店) です。私はこの作者の作品は外交官・黒田康作のシリーズしか読んだことがないんですが、上の倅といっしょに、このシリーズの『アンダルシア』の映画も見に行った記憶があります。ということで、この作品に戻ると19世紀初頭のナポレオン全盛期のフランスに支配されるイタリアを舞台に、現在の日本でいえば高校生くらいの男女3人の青春冒険物語です。レオナルド・ダ・ヴィンチが遺した秘密のノートをめぐって、フランスの大陸軍、レオナルド・ダ・ヴィンチの末裔、さらに、法王庁をバックにするミケランジェロの末裔が3つどもえになって争奪戦を繰り広げます。とても楽しめるんですが、とても大きなストーリーを展開したにしては、最後の結末が少しショボい気がします。3つどもえのうち2つが手を組んでもっとも強大な敵に当たるんですが、このあたりはやや描写に細かな配慮がないように受け止めています。日本人作者の作品ですから、宗教的な対立が全く無視されているのは理解します。ただし、ナポレオンや皇帝を「閣下」と呼称しているのは理解できません。普通は「陛下」ではないかと思うんですが、何か説明が抜けているのか、私が読み飛ばしてしまったのかもしれません。最後に、ひょっとしたら、数年後にジブリのアニメ映画の原作として取り上げられる可能性はゼロではないと思います。

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最後に、御手洗潔シリーズで新たに新潮文庫に収録された島田荘司『ロシア幽霊軍艦事件』と『御手洗潔と進々堂珈琲』(新潮文庫) です。『ロシア幽霊軍艦事件』は御手洗潔シリーズの典型的なミステリで、いわゆる遠隔推理モノです。ロマノフ王朝滅亡時のアナスタシア王女の恋物語と言えます。『御手洗潔と進々堂珈琲』は予備校生のサトルとの交友を通じて御手洗が京大生時代に語った4編の短篇ないし中編を収めています。私は不遜にも島田荘司の御手洗潔シリーズと吉敷竹史シリーズはすべて読んだつもりだったんですが、御手洗シリーズの最新作で『星籠の海』上下(講談社)というのが一昨年2013年に出版されているのは知りませんでした。誠に不覚です。そのうちに、図書館で借りて読みたいと思います。

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