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2015年7月 1日 (水)

6月調査の日銀短観は景況感も設備投資計画も上振れ!

本日、日銀から6月調査の日銀短観の結果が公表されています。統計のヘッドラインとなる大企業製造業の業況判断DIは足元で+15、先行きも+16と、いずれも3月調査の+12からややプラス幅を拡大しています。また、今年2015年度の設備投資計画は土地を含みソフトウェアを含まない大企業全産業のベースで3月調査の▲1.2%減から+9.3%と大きく上方修正されました。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

日銀短観、大企業製造業DIプラス15 3期ぶり改善
6月、市場予想上回る

日銀が1日発表した6月の全国企業短期経済観測調査(短観)は、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)が大企業製造業でプラス15だった。前回の3月調査(プラス12)から3ポイント改善した。改善は3四半期ぶりとなる。個人消費の底入れ感が広がり業況感を押し上げた。事業計画の前提となる15年度の想定為替レートは前回調査時点より円安方向に振れた。急ピッチの円安はコスト増加要因として意識される一方、輸出企業を中心に収益の改善期待につながった。
3カ月先については、大企業製造業がプラス16になる見通しだ。雇用・所得環境の改善基調が続いている。さらに米国を中心に世界経済が緩やかに回復していくとの見方から輸出や生産などが持ち直していくと見込む。
2015年度の事業計画の前提となる想定為替レートは大企業製造業で1ドル=115円62銭と、前回の111円81銭よりも円安・ドル高方向に修正された。
業況判断DIは景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いた値。回答期間は5月27日-6月30日で、今回の回答基準日は6月11日だった。
大企業非製造業のDIはプラス23と、前回から4ポイント改善した。
改善は3四半期ぶり。雇用・所得環境の改善を受けて個人消費に底入れ感が広がった。訪日外国人観光客の増加などを背景に宿泊・飲食サービスなどが持ち直した。
3カ月先のDIは2ポイント悪化し、プラス21を見込む。円安などを背景にした物価上昇で消費が手控えられ、景況感が小幅に悪化する見通しだ。
中小企業は製造業が1ポイント悪化のゼロだった。非製造業は1ポイント改善のプラス4だった。先行きは製造業が横ばいのゼロ、非製造業は3ポイント悪化のプラス1だった。
15年度の設備投資計画は大企業全産業が前年度比9.3%増だった。3月調査の1.2%減から上方修正され、QUICKがまとめた市場予想の中央値(0.7%増)を大幅に上回った。
先行きの海外経済に回復の期待があり、過去最高水準にある企業収益を背景に、これまで先送りしていた設備更新や能力増強投資を再開する動きが出て増加の計画につながったようだ。大企業のうち製造業は18.7%増、非製造業は4.7%増を計画している。
大企業製造業の輸出売上高は前年度比2.8%増となり、3月調査から上方修正された。円安基調が続いていることで輸出企業が先行きについて強めの計画を設定したとみられる。
大企業製造業の販売価格判断DIはマイナス4と、3月調査(マイナス6)から2ポイント、マイナス幅が縮小した。DIは販売価格が「上昇」と答えた企業の割合から「下落」と答えた企業の割合を差し引いたもの。円安などを背景にした輸入コストの増加分を価格転嫁する動きは、鈍さも残っている。

やや長いんですが、いつもながら、的確にいろんなことを取りまとめた記事だという気がします。続いて、規模別・産業別の業況判断DIの推移は以下のグラフの通りです。上のパネルが製造業、下が非製造業で、それぞれ大企業・中堅企業・中小企業をプロットしています。色分けは凡例の通りです。なお、影をつけた部分は景気後退期です。

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日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスも、先週木曜日に取り上げたシンクタンクなどの事前予想も、ともに、大企業製造業の業況判断DIはほぼ横ばいで、大企業非製造業が足元で3ポイントほど上昇する、というものでしたから、足元の景況感は上振れした一方で、先行きの景況感は事前の予想ではわずかなりとも上向くと期待されていたところ、統計では大企業製造業が改善を示すものの、大企業非製造業はマインドがやや低下するという結果が示されました。ただし、先行きの反動によるマインド悪化は小幅にとどまっている印象です。足元で景気が踊り場のような停滞感があるんですから、この程度のマインドの停滞はあり得ます。注意すべきは、引用した記事にもある通り、回答基準日が6月11日であり、その後の、というか、現在進行形のギリシアのデフォルト問題はほとんど織り込まれていないと考えるべきでしょうから、海外発のマインド悪化は今後も十分にあり得ると受け止めています。欧州経済を除く海外要因では国際商品市況における原油安、あるいは、円安、さらに、国内要因としては設備投資の盛上りはプラスに見えるものの、耐久消費財などの低迷はまだ続いており、夏季ボーナスに伴う消費の本格回復があるのか、それとも、貯蓄に回って消費の回復は小規模に終わるのか、このあたりが気にかかるポイントといえましょう。

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いつもお示ししている設備と雇用のそれぞれの過剰・不足の判断DIのグラフは上の通りです。上のパネルの設備過剰感はほぼ払拭され、下のパネルの雇用不足感は企業規模が小さいほど大きくなっています。少し前から、現在の日本の労働市場はほぼ完全雇用に達したと私は見なしていますが、企業の雇用に関するマインドも完全雇用到達説をサポートしているように見受けられます。特に、規模の小さい中小企業ほど人手不足感が強く、メディアなどでも大学生の就活と関連させて、早くから採用活動を始めた中小企業などで「オワハラ」が発生している、などと報じているのは広く人口に膾炙しているんではないでしょうか。明らかに、雇用に関しては量的な拡大から、正規職員の増加などの質の改善、さらに、時間はかかるかもしれませんが、賃金アップにつながるルートに乗っていると考えるべきです。

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続いて、設備投資計画のグラフは上の通りです。今年2015年度の計画は黄色いラインと四角いマーカで示されていますが、見ての通りで、大企業製造業の景況感とともに、設備投資計画の上方改定幅もやや驚きでした。もともと、上方改定されるという点については幅広いコンセンサスがあったものの、ここまで大きく設備投資を増加させる計画だとは思いが至りませんでした。土地を含みソフロウェアを含まないベースで企業規模を通算して産業別の設備投資計画を見ると、製造業が2ケタ増の+12.3%増を予定する一方で、非製造業がマイナスの▲1.0%減となる計画が示されています。今後、この設備投資計画の中身の詳細が判明すれば、維持更新が中心なのか、能力増強を含む新規投資が中心なのか、興味あるところかもしれません。いずれにせよ、機械受注や鉱工業生産指数のうちの投資財出荷の最近の動向と整合的と私は受け止めています。

最後に、繰返しになりますが、足元で現在進行中のギリシアのデフォルト問題が、我が国の企業マインドに影響を及ぼすかどうか、及ぼすとすれば、もちろん、マイナスの影響でしょうが、それがどの程度になるのか。現時点で何とも測り兼ねています。

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