週末ジャズは桑原あい「ラブ・テーマ」を聞く!
週末ジャズは桑原あいの4枚目のアルバム「ラブ・テーマ」です。ジャケットが私には少しキモいんですが、ライナー・ノーツの写真と見比べるように出来ていて、私がそれを理解していないだけかもしれません。それはさておき、まず、曲目構成は以下の通りです、
- Amapola - Deborah's Theme (from "Once Upon A Time In America")
- Here There and Everywhere
- Finale (Tango Apasionado)
- In Your Own Sweet Way
- Nomad
- Barry Lyndon (Love Theme) (from "Barry Lyndon")
- 21st Century Schizoid Man
- Peace
- Grandfather's Waltz
- A Journey to Reedham
大きな聴きどころのひとつがジャズファンには聞き慣れたスタンダード曲を桑原あいがフーガ調にアレンジしている点で、ジャズのスタンダード以外にも、キング・クリムゾンの往年のヒット曲である9曲目の「Grandfather's Waltz」とか、オリジナルの曲構成だった今までの桑原あいのアルバムから一転して、ジャズのスタンダードを含めたカバー・アルバムとなっています。しかも、全曲ファースト・テイクで収録を終えたと伝えられています。
キース・ジャレットのソロ・コンサートなどの一部の例外を別にすれば、ライブはもちろんのこと、数曲を収録するアルバムであるならスタンダード曲も何曲か含めるべきではないか、と私は考えているんですが、最近の日本人のジャズ・ピアニストではその筆頭と目すべき小曽根真や女性ピアニストでは山中千尋と上原ひろみ、すなわち、かなりのトップクラスのピアニストでなければスタンダードをアルバムに収録せず、全曲オリジナルでアルバムを固めているピアニストも少なくありません。スタンダード曲を収録すると、ついつい先達の演奏と比べられる可能性はあるわけで、例えば、このアルバムの4局目の「In Your Own Sweet Way」について、私はウォークマンにも入れているケニー・ドリューの演奏とついつい比べてしまい、大リーグと高校野球、それも県予選の準々決勝前ぐらいの差があると感じましたが、事実、桑原あいとケニー・ドリューではそれくらいの差がありそうな気もします。でも、ジャズなんですから、そのピアニストなりの解釈を楽しめればいいんではないでしょうか。
なお、下の動画はYuoTubeにアップされているトレイラです。
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