リクルートの民間企業データに見る賃金動向やいかに?
今年の役所の営業日も明日と来週月曜日を残すのみとなり、明日は雇用統計と消費者物価(CPI)が公表され、月曜日には鉱工業生産指数と商業販売統計が公表されます。明日の雇用統計に先立って、民間統計のリクルートジョブズによる「アルバイト・パート募集時平均時給調査」と「派遣スタッフ募集時平均時給調査」のそれぞれ11月統計をチェックしてみました。以下のグラフの通りです。
見た通りで、上のパネルがアルバイト・パートの、下が派遣スタッフの、それぞれ募集時平均時給の推移です。グラフから明らかな通り、アベノミクスが始まった2013年初頭からいずれも上昇トレンドが始まっています。派遣スタッフ時給の前年同月比の方はほぼ4%近辺で高止まった印象がありますが、アルバイト・パートの方はまだ現在進行形で上昇しているように見え、最近時点でほぼ前年同月比+2%を示しています。これらの統計にはありませんが、雇用については量的な拡大の局面から賃金上昇や正規雇用の増加などの質的な改善の局面に入りつつあると私は考えています。労働市場は調整速度が極めて緩やかなので、なかなか変化が実感できませんし、政府統計に表れている部分はまだ小さいんですが、この先、緩やかながら雇用の量的な拡大・増加とともに質的な改善も実感できる局面に進むことを私は期待しています。
| 固定リンク
コメント