訪日外国人数はまだまだこれからも伸びるのか?
本日、政府観光局(JNTO)から訪日外客統計が公表されています。7月の訪日外国人数は前年同月比+19.7%増の2297千人と、引き続き堅調に増加しており、7月は夏休みシーズンにも少し入りつつあり、過去最高の人数を記録しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。
訪日外国人、7月2割増の229万人 単月で最高
日本政府観光局(JNTO)が17日発表した7月の訪日外国人客数(推計値)は、前年同月比19.7%増の229万7000人だった。今年4月の208万2000人を大きく上回り、単月として過去最高となった。夏休みシーズンを迎えるなか、クルーズ船の寄港数の大幅な増加などを受けて、中国からの観光客が増えた。
国・地域別では中国が26.8%増の73万1400人となり、単月として初めて70万人を超えた。次いで韓国が30%増の44万7000人となった。韓国からの旅行者については熊本地震の影響も懸念されたが、航空便の新規就航やセール価格での旅行商品の販売などにより好調だった。台湾は9.8%増の39万7000人だった。
ということで、いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、訪日外国人数のグラフは以下の通りです。季節調整していない原系列の統計をプロットしています。
引用した記事にもある通り、単月で過去最高の訪日外国人数を記録しましたし、上のグラフを見ても引き続き伸びているように見えるんですが、ここ何か月かの前年同月比伸び率を見ると、4月+18.0%増、5月+15.3%増、6月+23.9%増に続いて7月+19.7%増ですから、かつてのように、毎月+40-50%の増加を見せていたころからはやや伸び率が低下して来ているのも確かです。昨夜取り上げたばかりの三菱UFJリサーチ&コンサルティングのリポート「2016/17年インバウンド見通し」に示されているように、中国経済の低迷や円高の進行などを背景に、訪日外国人の伸びもプラスを維持しつつも減速する方向にありそうな気がします。
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