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2017年9月27日 (水)

9月調査の日銀短観予想やいかに?

来週月曜日10月2日の公表を前に、シンクタンクや金融機関などから9月調査の日銀短観予想が出そろっています。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、ネット上でオープンに公開されているリポートに限って、大企業製造業と非製造業の業況判断DIと全規模全産業の設備投資計画を取りまとめると下の表の通りです。設備投資計画は今年度2017年度です。ヘッドラインは私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しましたが、今回の日銀短観予想については、その設備投資計画に着目しています。ただし、三菱総研だけは設備投資計画の予想を出していませんので適当です。それ以外は一部にとても長くなってしまいました。いつもの通り、より詳細な情報にご興味ある向きは左側の機関名にリンクを張ってあります。リンクが切れていなければ、html の富士通総研以外は、pdf 形式のリポートが別タブで開くか、ダウンロード出来ると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちに Acrobat Reader がインストールしてあってリポートが読めるかもしれません。

機関名大企業製造業
大企業非製造業
<設備投資計画>
ヘッドライン
6月調査 (最近)+17
+23
<+2.9%>
n.a.
日本総研+14
+21
<+4.1%>
先行き、企業収益が堅調を維持するもとで、設備投資の腰折れは回避される見通し。円高や海外情勢不安が足許で設備投資をやや先送りさせているものの、過度な不安が後退すれば、持ち直しに転じる見通し。
大和総研+16
+23
<+4.9%>
2017年度の設備投資計画(全規模全産業、含む土地、除くソフトウェア)は前年度比+4.9%と、前回の6月短観(同+2.9%)から上方修正されると予想する。9月日銀短観の設備投資計画には、中小企業を中心に上方修正されるという「統計上のクセ」がある。今回は、企業収益の改善が設備投資に対してプラスの影響を及ぼす一方で、設備稼働率が伸び悩んでいることなどを踏まえ、例年の修正パターン並みの結果になると想定した。
なお、設備投資の前年比の水準が相対的に高いことが注目されるものの、これは昨年度の伸びが低かったことの影響も大きく、水準は幾分割り引いてみる必要があろう。総じてみると、短観で見る日本企業の設備投資計画は底堅い内容だと評価している。
みずほ総研+18
+24
<+4.4%>
製造業については、海外政治経済情勢の不透明感が重石となる一方、堅調な内需が下支えとなり、6月調査並みの伸び率を予想する。非製造業については、人手不足を背景とした省力化投資需要の高まりに加え、オリンピックやインバウンド対応投資の継続によって、前年比プラスに上方修正されると予想する。
ニッセイ基礎研+18
+23
<+4.3%>
今回の短観でとりわけ注目されるのは、2017年度の設備投資計画となる。前回調査からどの程度上方修正されるかがポイントだ。過度の円高の是正や世界経済の回復などを受けて、企業の利益水準は過去最高レベルとなり、手元資金も増加するなど、企業の設備投資余力は潤沢かつ改善している。投資余力の改善を受けて設備投資の勢いも強まるのか? それとも、先行き不透明感を理由に様子見姿勢が強まるのか? 動向が注目される。現在、国内では賃金上昇が鈍いなかで物価が上昇しており、消費回復の持続性には不安が残る。従って、企業の設備投資がどれだけの強さを発揮するかが、日本経済の今後の回復を占ううえで重要なカギとなる。
第一生命経済研+17
+22
<大企業製造業+15.7%>
<大企業非製造業+4.0%>
2017年度の設備投資計画は、大企業中心に小幅での上方修正が進む見通しである。特に、大企業・製造業は2桁の前年比増加を続けるとみられる。生産水準が高まると、製造業の利益率も高まり、企業は設備の能力増強を行おうとする。そうした好循環メカニズムの一端が働いていることは確かだろう。9月調査は設備投資計画がほとんど動かない調査回である。そうしたくせを念頭に置きながら、例年の9月対比で強いか弱いかをみていきたい。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券+18
+25
<大企業全産業+8.5%>
大企業の上方修正幅は小幅にとどまるものの、既に6月調査の時点で、前年及び過去の6月調査における平均的な水準を大幅に上回っており、大企業の積極的な投資スタンスに変化はないとみられる。一方、中小企業の上方修正幅は、概ね例年並みとなる見込み。中小企業における人手不足の深刻さは大企業以上であり、今後も企業収益の回復に合わせて、設備投資計画の上方修正が続く見通しである。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング+20
+25
<大企業全産業+8.9%>
足元までの設備投資は持ち直し基調にあり、今後も、企業の手元資金が潤沢であることや 、 深刻な人手不足の中で 機械への投資の重要度が増すことが国内の設備投資を押し上げるだろう。もっとも、将来に向けて国内需要の急速な拡大は見込めず、生産拠点を新興国などの消費地に近づける動きは変わらない。今後、為替円安が定着しても、生産を国内に移管する動きはほとんど出ないだろう。
中小企業の設備投資計画は、製造業が前年比-3.0%、非製造業が同-18.0% と、ともに上方修正が見込まれる。製造業、非製造業ともに前年比マイナスであるものの、例年、計画は調査を経るごとに上方修正される傾向があり、今後、マイナス幅は徐々に縮小していくだろう。
三菱総研+18
+23
<n.a.>
業況判断DI(大企業・全産業)は、+21%ポイント(6月調査から1%ポイント上昇)と、4期連続での業況改善を予想する。海外需要の持ち直しを背景に、製造業を中心とする改善を見込む。
富士通総研+18
+24
<+4.6%>
2017年度の設備投資計画(全規模・全産業)は前年度比4.6%と、6月調査から上方修正されると見込まれる。好調な企業収益が投資を支えており、このところ軟調であった機械受注も、7月は4ヵ月ぶりのプラスとなり、先行きの増加が期待できるようになっている。人手不足の深刻化により、省力化投資に対する企業の意欲はより一層高まっている。これに関連して、物流効率化のための投資も活発化している。さらに、IoT関連の投資需要の高まりも顕著になっている。大企業を中心に、設備投資計画は過去の平均を上回って推移しており、9月調査もその傾向が続くと予想される。中小企業も例年並みに上方修正されると見込まれる。

ということで、見れば明らかなんですが、6月調査の短観と比較して、景況感に関しては、ほぼ横ばい圏内の動きが予想されているように見受けられます。ビミョーに上がるところと下がるところと、決して見方は一様ではないんですが、いずれにせよ、大きな動きで一方に偏るという見方はないようです。要するに、景況感に関しては、設備投資計画もそうなのかもしれませんが、現在の海外要因の不透明さに対する見方次第であり、少なくとも、今週に入ってからのドイツ総選挙でメルケル現首相の与党勝利で、ある程度は払拭され、あとは北朝鮮情勢が大きな比重を占める、ということではないかという気がします。北朝鮮情勢だけはエコノミストには予測不能です。太平洋にて水爆実験、なんていわれても、その経済的なインパクトも含めて、私のような専門外のエコノミストにはサッパリです。設備投資も同様の懸念あるものの、少なくとも国内経済要因だけは投資増の方向かという気がします。すなわち、好調な企業業績による資金的な余裕と人手不足による省力化や合理化投資の必要性が設備投資を下支えすることは確実です。
最後に、下のグラフは日本総研のリポートから業況判断DIの見通しを引用しています。

photo

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