映画「ドリーム」を見に行く!
金曜日の雨から始まって、この週末はお天気がよくないような天気予報でしたので、この週末は室内競技を志向して、実は今日ではないんですが、NASAを舞台にして3人の黒人女性が活躍する映画「ドリーム」を見に行きました。とてもいい映画でした。
米国における黒人への人種差別を扱った映画としては、まさにモロの「ロング・ウォーク・ホーム」を見たことがあります。1955年のアラバマ州でのローザ・パークス事件とその後のバスのボイコットをテーマにしていました。ローザ・パークスにウーピー・ゴールドバーグが扮し、白人の女主人で黒人を支持するシシー・スペイセクがオスカーの助演女優賞を取ったと記憶しています。しかし、「ドリーム」ではモロの公民権運動ではなく、スプートニク・ショック後の米国の宇宙開発を支えるNASAに働く黒人女性3人が、自らの能力と度胸で周囲のサポートも得つつ差別を乗り越えていくところが感動的でした。特に、彼女たちは人種差別とともに、男女間の性差別もあったわけですし、アラフォーの黒人女性であるキャサリンが白人男性ばかりの職場や会議に乗り込んで、一瞬みんなが静まり返る、という場面が何回かありました。人工衛星の発射軌道や着水地点を計算するキャサリン、黒人女性の計算者集団を率い、後に彼女らとともにフォートランを勉強してIBM電算機を操るドロシー、白人に混じって勉強してNASA初めての黒人女性エンジニアとなるメアリー、そして、やや敵役っぽいドロシーの上司のミチェル、キャサリンの同僚のポール、逆に、彼女らを支えるハリソン本部長、加えて、実際に宇宙船に乗り込むジョン・グレン大佐がナイスガイです。いかにも、我々が想像する典型的な米国人であり、明るく前向きで、キャサリンの計算に全幅の信用を置きます。もちろん、NASAでのお仕事ばかりではなく、3人の女の子を残して亭主に先立たれたキャサリンの再婚のロマンスも進みます。舞台となる1961年にはすでにNASAにはトイレの有色人種と白人の差別はなかったとか、いろいろな批判も聞き及びますが、まあ、映画ですから多少の誇張やフィクションは混じります。それにしても、私は今年あまり映画を見ていないんですが、大当たりのとてもいい映画です。多くの方にオススメします。
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