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2017年11月23日 (木)

世代論について考える!

少し前に、知り合いのエコノミストと米国トランプ政権の通商政策について、取りとめなくおしゃべりをしていた際に、最近の米国大統領はオバマ前大統領を別にすれば、というか、逆にいって、オバマ前大統領は偉大なる例外だったかもしれませんが、クリントン大統領からすべてベビーブーマーである、という事実を知りました。というか、教えてもらって、お手軽にネットで調べると、確かに、クリントン元大統領、ブッシュ元大統領、トランプ現大統領はそろって1946年生まれでした。ただ、オバマ大統領は1961年生まれですから、日本的な終戦直後の「団塊の世代」には入りませんが、米国のベビーブーマーの世代には入ります。ということで、私なりに各種の出展から調べ上げて総合的に勘案した米国の世代の呼び名をリストにすれば以下の通りです。

GenerationsYears
Puritan Generation1588 - 1617
Cavalier Generation1618 - 1648
Glorious Generation1648 - 1673
Enlightenment Generation1674 - 1700
Awakening Generation1701 - 1723
Liberty Generation1742 - 1766
Compromise Generation1767 - 1791
Transcendental Generation1792 - 1821
Gilded Generation1822 - 1842
Progressive Generation1843 - 1859
Missionary Generation1860 - 1882
Lost Generation1883 - 1899
G.I. Generation1900 - 1924
Silent Generation1925 - 1942
Baby Boomers1946 - 1964
Generation X1965 - 1980
Millennial Generation (Generation Y)1981 - 2000
Generation Z2001 - 2010

我が国ではここまで明確に定義されている世代論はなさそうな気もしますが、少なくとも終戦直後の数年間に生まれたベビーブーマーは「団塊の世代」とされていますし、我が家の倅どものような1990年代生まれの草食男子を中心に「さとり世代」という言葉もあります。また、「さとり世代」にかなり重なって、ゆとり教育を受けた世代という意味も込めて「ゆとり世代」というのも聞いたことがあります。他にもあるのかもしれませんが、私はよく知りません。逆に、日本における議論の場合、その時その時における中年、とか、50代男性、とかの年代論で議論を済ませているような気もします。
例えば、昨夜に続いてニッセイ基礎研のリポートを取り上げると、とってもタイトルがよかった「太りゆく男性とやせゆく女性」と題するリポートなんですが、11月11日付けの結婚記念日のブログにチラリと書いたごとく、そもそも我が家ではやせゆくのと太りゆくのの性別が反対だ、といった個別事情は別にして、リポートの最後の方に飲酒について「若者と中年男性の『アルコール離れ』、高齢男性と中高年女性では増加」とのセクションがあって、どうも、直観的ながら世代論・年代論に一部誤解を生じている可能性があるんではないかという気がします。というのは、中年男性のアルコール離れについては、アルコールを離れた人々、というか、それほど飲酒習慣のない人々が中年に達した、また、高齢男性については中年あるいはその前から飲酒していた人々が高齢に達した、ということなのではないかという気がします。すなわち、中年や高齢に達して、いきなり飲酒を始めた、止めたというライフサイクル上の変化ではないように感じます。ひょっとすれば、マクロのクロスセクションデータとパネルデータを混同している恐れはないでしょうか。
ということで、年代別に男性の喫煙率について、実にご都合主義的で適当な数値例を考えると、ある年に実施された1度目の調査で40歳代男性の喫煙率が20%で、50歳代が30%だと仮定して、その10年後に2度目の調査で50歳代の喫煙率が25%だとしたら、単純に10年間で50歳代男性の喫煙率が▲5%ポイント低下した、と結論できるかどうかは疑問です。1度目の調査の40歳代男性は喫煙率20%でしたが、10年後の2度目の調査では50歳代の年齢に達しており、その喫煙率が25%だというのは、喫煙者と非喫煙者で大きく死亡率が異なるとか、移民が大量に入ってきたとか、といった特殊なケースを別にすれば、1度目の調査の40歳代男性の20%から2度目の調査の50歳代男性の25%に喫煙率が上昇しているのではないでしょうか。キーワードを上げると、コーホートとして追えば、そういう結論になりそうな気がします。ですから、1度目の調査と2度目の調査の、一見すると同じ50歳代男性を単純に比較して、健康意識の高まりから喫煙率が▲5%ポイント低下した、という結論を出すと間違いのように私は考えますが、いかがでしょうか。もちろん、ニッセイ基礎研はキチンとしたシンクタンクで、データの扱いは私なんぞよりも正確でしょうから、私のリポートの読み方が浅くておかしいような気もしますが、少し違和感がある表現だった気がします。

最後の最後に、どうでもいいことながら、最近、鏡を見ていると私の面立ちが亡くなった父親にそっくりになって来た気がします。若いころから声はそっくりで、どちらが電話に出ているのか区別がつかない、とは聞き及んでいましたが、顔までそっくりになってしまいました。遺伝子、というか、DNAの影響力を思い知らされました。我が家の倅どもも、還暦を迎えるころには私と同じような顔になるんでしょうか。そうだとすれば、ややかわいそうな気がします。

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