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2017年12月12日 (火)

11月の企業物価(PPI)上昇率はさらにプラス幅を拡大!

本日、日銀から11月の企業物価 (PPI) が公表されています。ヘッドラインとなる国内物価の前年同月比上昇率は前月統計からやや上昇幅を拡大して+3.5%を示しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

11月の企業物価指数、前年比3.5%上昇、9年ぶり伸び率
日銀が12日に発表した11月の企業物価指数(2015年=100)は99.8で前年同月比3.5%上昇した。上昇は11カ月連続。上昇率は市場予想の中央値である3.3%を上回った。消費増税の影響を除くと08年10月(4.5%)以来、約9年ぶりの大きさとなった。
前月比では0.4%上昇した。品目別では、ガソリンや軽油といった石油・石炭製品が指数の上昇にもっとも寄与した。世界的な景気拡大や産油国による減産を背景にした国際原油相場の上昇が押し上げた。
農林水産物も上昇した。黒潮が大きく南に離れる「大蛇行」の発生による不漁で、シラス干しの価格が大幅に上昇。鍋用需要の高まりで牛肉や鶏卵も値上がりした。原油相場の強含みで化学製品も上昇した。
円ベースの輸出物価は前月比で0.2%上昇、前年同月比では6.8%上昇したが、上昇率は10月(それぞれ1.7%、9.7%)を下回った。中国の景気改善などを背景にした国際相場の上昇を受け、鉄くずや銅地金など金属・同製品が上昇した。普通乗用車など輸送用機器は下落した。
企業物価指数は企業間で売買するモノの価格動向を示す。公表している744品目のうち、前年同月比で上昇したのは387品目、下落は248品目となった。下落品目と上昇品目の差は139品目で、10月(確報値)の125品目から拡大した。

いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、企業物価(PPI)上昇率のグラフは以下の通りです。上のパネルから順に、上のパネルは国内物価、輸出物価、輸入物価別の前年同月比上昇率、下は需要段階別の上昇率を、それぞれプロットしています。色分けは凡例の通りであり、影をつけた部分は景気後退期を示しています。

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ということで、引用した記事にもある通り、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスでは+3.3%の上昇が予想されており、実績値の+3.5%の上昇はレンジの上限となりますので、国際商品市況における石油価格次第とはいえ、かなり高めの上昇率だった気がします。国内企業物価(PPI)の前年同月比上昇率をもう少し詳しく見ると、中国をはじめとする新興国の景気拡大に伴うとみられるエネルギーなどの上昇率が高い印象で、例えば、石油・石炭製品が+19.0%の上昇、非鉄金属が+17.2%の上昇、電力・都市ガス・水道が+10.2%の上昇、さらに、ウェイトは小さいながら、スクラップ類は+34.4%の上昇などを記録しています。ただ、輸入物価の中の原油について最近時点での前年同月比上昇率を見ると、9月+24.8%、10月+36.7%、直近の11月+19.8%などとなっており、もちろん、国際商品市況の動向次第ながら、あるいは、為替相場と合わせ技で考えた円建ての原油価格はそろそろピークアウトする可能性もあります。ただ、需要段階別の下のパネルのグラフでは、見た目は判然としないんですが、素原材料と中間財については前年同月比の上昇率が10月をピークに11月にはわずかにプラス幅を縮小している一方で、最終財については11月も依然としてまだ上昇幅が拡大しており、川上の石油価格がピークアウトした後でも川下の最終財に向けた価格上昇の波及は進むのかもしれません。

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