年末年始の読書は新本格派の二階堂黎人作品を読む!
すでに、昨年2017年12月29日付けの読書感想文のブログで明らかにしておいた通り、この年末年始の読書はポプラ文庫から出版されている江戸川乱歩の少年探偵団シリーズ全26巻を読もうと決めていたところ、11月ころから早めに読み始めてしまったために、年末年始休みを待たずに読み切ってしまい、結局、ギネス級で世界最長の推理小説とも称される二階堂黎人の『人狼城の恐怖』全4巻、文庫本で2700ページほどの大作を読むこととし、1日1~2冊の予定で12月30日から読み始めましたが、やっぱり、というか、何というか、12月31日の大晦日で読み切ってしまいました。仕方がないので、半ば予想して借りておいた二階堂黎人作品のうち、二階堂蘭子シリーズの続編である『悪魔のラビリンス』と『魔術王事件』も続けて読みました。さらに、その後に続く『双面獣事件』以降については手配がかなわず、図書館の方が年末年始休みに入ってしまいました。
ということで、『人狼城の恐怖』は、第1部ドイツ編、第2部フランス編、第3部探偵編、第4部完結編から成る超大作なんですが、当然のように大量の殺人事件が起こります。2ダースくらいの人が殺されます。そして、私はその殺人事件について細かくチェックはしていませんが、おそらく、新本格派らしく論理的に解決されます。たぶん、ノックスの十戒とか、ヴァン・ダインの20則に則ったミステリなんだろうと思いますが、最後の最後に、この作者の作品らしくオカルト落ちのようなパートがあったりします。そして、その後の作品である『悪魔のラビリンス』と『魔術王事件』は、実は、発表順はこの通りなんですが、作品中の時系列では『人狼城の恐怖』の前に起こった事件という位置づけです。そして、ホームズにたいするモリアティ教授のように、二階堂蘭子が相手にするのは魔王ラビリンスと名乗る怪人、ということになります。しかしながら、魔王ラビリンスとの対決シリーズに入る前の作品の方が、私は好感を持てた気がします。というのは、魔王ラビリンスが起こすのはものすごく残忍な殺人事件であり、犠牲者も大量に上るからです。でも、もう少し読み進もうと思います。
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