世界経済フォーラムによる The Global Risks Report 2018 やいかに?
ダボス会議を主催する世界経済フォーラムから先週水曜日の1月17日に The Global Risks Report 2018 が明らかにされています。もちろん、pdf の全文リポートもアップされています。
上のグラフはリポート冒頭のグラフをいくつか並べた最初のグラフ、Figure I: The Global Risks Landscape 2018 を引用しています。やや縮小して見にくくなっていますので、クリックすると別タブにてリポートの当該ページだけを抜き出したファイルが開くようにしてるつもりです。なお、いつもの通り、上のグラフの縦軸は Impactであり、横軸は Likelihood です。散布図ですから、インプリシットに横軸が縦軸を決めるという関数形ではありません。右上に位置するイベントほど、発生する確率が高くダメージも大きい、という意味だと私は理解しています。
その意味で、青でプロットされている経済的なリスク要因はかなり後景に退いたように見えます。右上に位置しているトップスリーはすべて環境リスクであり、Extreme weather events、Natural disasters、Failure of climate-change mitigation and adaptation となっています。一見したところ、緑色の環境リスクのほかでは、紫色の技術リスク、レンガ色の社会的リスク、黄色っぽい地政学的リスクなどに比較して、ブルーの経済的リスクでは Asset bubbles in a major economy、Unemployment or underemployment、Fiscal crises なんでしょうが、生じる確率もダメージも、ほかのカテゴリーのリスクに比較して大きいとはいえないように受け止めています。ダボス会議は明日の1月23日から始まり26日までです。
また、国際通貨基金(IMF)が「世界経済見通し改定」World Economic Outlook Update をダボス会議で公表しています。かなりの上方修正がなされていますが、日を改めて取り上げたいと思います。
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