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2018年5月30日 (水)

半年ぶりに小幅に改善した消費者態度指数と順調な伸びを示す商業販売統計!

本日、内閣府から5月の消費者態度指数が、また、経済産業省から4月の商業販売統計が、それぞれ公表されています。消費者態度指数は前月から+0.2ポイント上昇して43.8を示し、商業販売統計のうちのヘッドラインとなる小売販売額は季節調整していない原系列の統計で前年同月比+1.6%増の12兆10億円を、また、季節調整済みの系列の前月比は+1.4%増を記録しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

5月の消費者態度指数、6カ月ぶり上昇 「暮らし向き」改善
内閣府が30日発表した5月の消費動向調査によると、消費者心理を示す一般世帯の消費者態度指数(季節調整値)は前月比0.2ポイント上昇の43.8だった。「暮らし向き」や「雇用環境」が改善し、6カ月ぶりに上昇した。内閣府は消費者心理の基調判断を「弱含んでいる」に据え置いた。
指数を構成する意識指標を項目別にみると「暮らし向き」が株高を背景に0.6ポイント上昇した。雇用情勢の改善で「雇用環境」は0.3ポイント上昇し、「耐久消費財の買い時判断」も0.3ポイント上昇した。
一方、ガソリンなど生活必需品の価格上昇で「収入の増え方」は0.3ポイント低下した。消費者態度指数に含まれない「資産価値」の意識指標は前月と同じ43.3だった。
1年後の物価見通し(2人以上世帯)について「上昇する」と答えた割合(原数値)は前月比0.2ポイント低い82.1%だった。「低下する」は0.3ポイント高い3.2%、「変わらない」は0.5ポイント高い12.4%だった。
態度指数は消費者の「暮らし向き」など4項目について今後半年間の見通しを5段階評価で聞き、指数化したもの。全員が「良くなる」と回答すれば100に、「悪くなる」と答えればゼロになる。
調査基準日は5月15日。調査は全国8400世帯が対象で、有効回答数は6003世帯、回答率は71.5%だった。
4月の小売販売額、前年比1.6%増 石油製品や化粧品の販売伸びる
経済産業省が30日発表した商業動態統計(速報)によると、4月の小売販売額は前年同月比1.6%増の12兆10億円だった。前年実績を上回るのは6カ月連続。石油製品の価格上昇や、化粧品類の販売好調が寄与した。経産省は小売業の基調判断を「横ばい傾向にある」で据え置いた。
業種別では、燃料小売業が11.2%増と伸びが目立った。原油高で石油製品価格が上昇した。医薬品・化粧品小売業は4.1%増。訪日外国人向けを含めた化粧品の販売が伸びた。晴れの日が多く、日焼け止め関連商品の売れ行きも好調だった。
一方、自動車小売業は0.4%減だった。新車発売の効果が一巡した。織物・衣服・身の回り品小売業は0.5%減少した。販売の中心が、春物から単価の低い夏物となったことが響いた。
大型小売店の販売額は、百貨店とスーパーの合計で0.1%減の1兆5562億円だった。既存店ベースも0.8%減だった。
コンビニエンスストアの販売額は2.2%増の9721億円だった。好天で麺類やアイスクリームなど加工食品の販売が好調だった。

いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。でも、2つの統計を並べるとかなり長くなってしまいました。まず、消費者態度指数のグラフは以下の通りです。ピンクで示したやや薄い折れ線は訪問調査で実施され、最近時点のより濃い赤の折れ線は郵送調査で実施されています。また、影をつけた部分は景気後退期を示しています。

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消費者態度指数を構成するコンポーネントについて前月差でみると、「暮らし向き」が+0.6ポイント上昇、「雇用環境」が+0.3 ポイント上昇、「耐久消費財の買い時判断」が+0.3ポイント上昇となった一方、「収入の増え方」は▲0.3ポイント低下しています。収入が前月との比較でマイナスを示しているのは、野菜や果物などの生鮮食品の価格高騰が4月くらいから落ち着きを示し始めている一方で、国際商品市況の石油価格に連動したガソリン価格などの動向に影響されていると私は受け止めています。例えば、朝日新聞のサイトでは「レギュラーガソリンの全国平均が28日時点で151.0円に達した。6週連続で値上がりし、1週間前より1.9円高い。」と報じています。逆に、直近の足元で国際商品市況の石油価格が下落したりしていますので、この収入へのマイナスの影響は少し緩和するのではないかと期待しています。ただ、収入は当然ながら賃金動向の影響もあるわけで、消費者態度指数の収入の項目が3~5月の3か月連続で前月差マイナスを記録しているのは、物価動向とともに賃金動向に起因する部分も少なくないものと私は考えています。いずれにせよ、昨年2017年11月に前月差+0.2ポイントの上昇を記録して以来、この半年間は前月差でマイナスか保合いだったわけですから、6か月振りに上向いた消費者マインドの今後の動向に注目しています。

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続いて、商業販売統計のグラフは上の通りです。上のパネルは季節調整していない小売販売額の前年同月比増減率を、下は季節調整指数をそのまま、それぞれプロットしています。影を付けた期間は景気後退期です。基本的には、順調に伸びていると私は受け止めています。小売販売額増加の主役も自動車から、私がブログをお休みしている間に交代があり、4月には化粧品類の伸びが大きくなっているようです。国際商品市況における石油価格の上昇に従って、燃料関係も名目値で増加を示しています。今年に入ってから、1~3月期は天候不順などによる外出控えや生鮮野菜・果物の価格高騰が見られて、消費はかなり低調だった印象があって、1~3月期GDP統計の消費は前期比マイナスを記録したりしましたが、年度が明けて4月統計を見る限り、生鮮食品の価格も落ち着き始めたようですし、天候条件にも恵まれて、消費に関しては順調な四半期のスタートだった気がします。

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