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2018年7月31日 (火)

2か月連続で減産の鉱工業生産指数(IIP)と改善続く雇用統計と消費者態度指数!

本日、経済産業省から鉱工業生産指数 (IIP) が、また、総務省統計局の失業率や厚生労働省の有効求人倍率などの雇用統計が、さらに、内閣府から消費者態度指数が、それぞれ公表されています。鉱工業生産指数(IIP)と雇用統計は6月の統計であり、消費者態度指数だけは6月の統計です。鉱工業生産指数(IIP)は季節調整済みの系列で前月から▲2.1%の減産を示し、失業率は前月から▲0.2%ポイント上昇したものの、依然として2.4%と低い水準にあり、有効求人倍率は前月からさらに0.02ポイント上昇して1.62倍と、これまた、高い倍率を示しています。また、消費者態度指数は前月から▲0.2ポイント低下して43.5を示しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

6月の鉱工業生産、前月比2.1%低下 半導体製造装置の生産後ずれ
経済産業省が31日発表した6月の鉱工業生産指数(2010年=100、季節調整済み、速報値)は前月に比べて2.1%低下し、102.2だった。低下は2カ月連続。半導体製造装置などを含む「はん用・生産用・業務用機械工業」が大きく低下した。
QUICKがまとめた民間予測の中心値(0.4%低下)を下回った。経産省がまとめた6月の先行き試算値(0.1%低下)も大幅に下回った。
生産指数は15業種のうち12業種が前月から低下した。「はん用・生産用・業務用機械工業」は、フラットパネルディスプレーの製造装置などで、納期が後ずれとなり生産が低下したという。
半面、上昇は3業種だった。半導体を含む「電子部品・デバイス工業」が上昇した。農林中金総合研究所の南武志主席研究員は「半導体市場は今後も一定の伸びは続くが、昨年からの大幅な拡大は一服した」と指摘していた。
経産省は6月の生産の基調判断を「緩やかな持ち直し」に据え置いた。
出荷指数は前月比0.2%低下の101.3だった。在庫指数は1.8%低下の111.5、在庫率指数は2.4%上昇の116.6だった。
同時に発表した、メーカーの先行き予測をまとめた7月の製造工業生産予測指数は前月比2.7%の上昇となった。
経産省は「一部メーカーの生産計画は西日本豪雨の影響をまだ織り込みきれていない。一般的には下振れする可能性もありうる」として、先行きを慎重に見ている。
8月の予測指数は3.8%上昇だった。
6月の有効求人倍率1.62倍、0.02ポイント上昇 44年ぶり高水準続く
厚生労働省が31日発表した6月の有効求人倍率(季節調整値)は1.62倍で、前月から0.02ポイント上昇した。44年ぶりの高水準が続く。人手不足から正社員の求人が増えた。総務省が発表した6月の完全失業率は2.4%で0.2ポイント上昇した。良い条件を求めて転職する人が増えた結果で、雇用情勢は改善基調を維持している。
有効求人倍率は全国のハローワークで仕事を探す人1人に、企業から何件の求人があるかを示す。6月は求職者が減る一方、求人数は増えた。有効求人倍率が1.6倍に達したのは2カ月連続。1974年1月以来だ。
求人倍率が高くなるほど、求職者は仕事を見つけやすく、企業は採用が難しくなる。新規求人は建設業や医療・福祉、製造業などで増えた。
企業は人手不足から待遇の良い正社員の採用を増やしている。6月の正社員有効求人倍率は1.13倍で0.03ポイント上昇し、過去最高を更新した。
失業率の上昇は4カ月ぶり。自己都合による離職(季節調整値)が7万人増えた影響が大きい。総務省は「人手不足を背景により良い条件を求める人が増えている」と分析している。
完全失業者数は168万人。前年同月に比べ24万人減った。
7月の消費者態度指数、2カ月連続低下 西日本豪雨など響く
内閣府が31日発表した7月の消費動向調査によると、消費者心理を示す一般世帯の消費者態度指数は前月比0.2ポイント低下の43.5だった。低下は2カ月連続。「暮らし向き」などの指標が悪化した。内閣府は消費者心理の基調判断を「弱含んでいる」に据え置いた。
指数を構成する意識指標を項目別にみると、「暮らし向き」が41.6と0.3ポイント低下した。生鮮野菜や生活必需品の値上げが消費者心理を冷やした。中国・四国地方など豪雨被害が大きかった地域で悪化が目立った。「雇用環境」と「耐久消費財の買い時判断」の指標も低下した。
一方で「収入の増え方」の指標は上昇した。改善は5カ月ぶり。消費者態度指数に含まれない「資産価値」の意識指標は43.1と0.1ポイント低下した。
1年後の物価見通し(2人以上世帯)について「上昇する」と答えた割合(原数値)は前月比0.2ポイント低い81.5%だった。「低下する」は0.2ポイント高い3.5%、「変わらない」は0.1ポイント低い12.5%だった。
態度指数は消費者の「暮らし向き」など4項目について今後半年間の見通しを5段階評価で聞き、指数化したもの。全員が「良くなる」と回答すれば100に、「悪くなる」と回答すればゼロになる。
調査基準日は7月15日。調査は全国8400世帯が対象で有効回答数は6064世帯、回答率は72.2%だった。

とても長くなってしまいましたが、いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、鉱工業生産と出荷のグラフは以下の通りです。上は2010年=100となる鉱工業生産指数そのものであり、下のパネルは輸送機械を除く資本財出荷と耐久消費財出荷のそれぞれの指数です。いずれも季節調整済みの系列であり、影を付けた期間は景気後退期を示しています。

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鉱工業生産は5月に続いて6月も2か月連続の減産となりました。もともと、6月の生産について製造工業生産予測調査で見ると、5月統計公表時には▲0.8%の減産で、6月統計公表時でも+0.4%とわずかな増産に止まると見込まれていて、直近の日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスでも▲0.4%の減産でしたから、減産である点についてはまあいいとしても、▲2.1%の減産幅は少し驚きだったかもしれません。業種別では、はん用・生産用・業務用機械工業や医薬品を除く化学工業の減少が目立っています。引用した記事にもある通り、はん用・生産用・業務用機械工業ではフラットパネルディスプレーの製造装置などで納期が後ズレしたようです。また、品目別では半導体製造装置などが減少に寄与しているんですが、半導体製造装置は6月輸出においても減少しており、外需の停滞もしくは供給制約の可能性があると受け止めています。先行きについては、製造工業生産予測調査で7月が+2.7%、8月が+3.8%のぞれぞれ増産と見込まれていますが、下振れしやすい指標ですので、7月で+0.2%程度の増産との試算が示されています。6月統計の2か月連続かつ単月でも大きな落ち込みに対して、ややリバウンドが小さいんではないかという気がしないでもありません。公表された指標が多いので、在庫循環図は示しませんが、第1象限で45度線をを越えたり越えなかったりしたあたりでウロウロしています。かなり景気局面が成熟していることも事実であろうと考えています。

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続いて、雇用統計のグラフは上の通りです。いずれも季節調整済みの系列で、上から順に、失業率、有効求人倍率、新規求人数をプロットしています。影をつけた期間は景気後退期です。失業率がやや上昇したものの、2%台半ばくらいまで上下する可能性は十分あると私は考えており、統計的にも、自己都合による離職が増えた影響が大きく、引用した記事にもある通り、「人手不足を背景により良い条件を求める人が増えている」ことが失業率上昇の一因である可能性が高いと受け止めています。また、グラフにはありませんが、正社員の有効求人倍率も1.13倍と1倍を超えて推移しており、雇用はいよいよ完全雇用に近づいており、いくらなんでも賃金が上昇する局面に入りつつあると私は受け止めています。もっとも、賃金については、1人当たりの賃金の上昇が鈍くても、非正規雇用ではなく正規雇用が増加することから、マクロの所得としては増加が期待できる雇用状態であり、加えて、雇用不安の払拭から消費者マインドを下支えしている点は忘れるべきではありません。ただ、賃上げは所得面で個人消費をサポートするだけでなく、デフレ脱却に重要な影響を及ぼしますから、マクロの所得だけでなくマイクロな個人当たりの賃上げも早期に実現されるよう私は期待しています。

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最後に、消費者態度指数のグラフは上の通りです。ピンクで示したやや薄い折れ線は訪問調査で実施され、最近時点のより濃い赤の折れ線は郵送調査で実施されています。また、影をつけた部分は景気後退期を示しています。消費者態度指数を構成するコンポーネントを前月差でみると、「収入の増え方」が+0.4ポイント上昇したものの、「耐久消費財の買い時判断」が▲0.7ポイント、「暮らし向き」が▲0.3ポイント、「雇用環境」が▲0.3ポイント、それぞれ低下となっています。最近半年余りの動向でも、直近のピークは昨年2017年11月から今年2018年1月の3か月連続で44.6で横ばいを示した後、最近時点まで緩やかに低下傾向にあるように見えます。直近の消費者マインドの低下については、西日本豪雨といった災害の影響も反映しているんでしょうが、統計作成官庁の内閣府では基調判断を「弱含んでいる」で据え置いています。

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