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2018年8月31日 (金)

3か月連続で減産を記録した鉱工業生産指数(IIP)と人手不足続く雇用統計!

本日、経済産業省から鉱工業生産指数 (IIP) が、また、総務省統計局の失業率や厚生労働省の有効求人倍率などの雇用統計が、それぞれ公表されています。いずれも7月の統計です。鉱工業生産指数(IIP)は季節調整済みの系列で前月から▲0.1%の減産を示し、失業率は前月から▲0.1%ポイント上昇したものの、依然として2.5%と低い水準にあり、有効求人倍率は前月からさらに0.01ポイント上昇して1.63倍と、これまた、高い倍率を示しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

7月の鉱工業生産、3カ月連続低下 4年ぶり
経済産業省が31日発表した7月の鉱工業生産指数(2010年=100、季節調整済み、速報値)は前月に比べて0.1%低下し、102.4だった。低下は3カ月連続。生産指数の3カ月連続低下は14年6~8月以来およそ4年ぶり。自動車や鉄鋼の生産が落ち込んだのが影響した。
QUICKがまとめた民間予測の中心値(0.3%上昇)を下回った。経産省がまとめた7月の先行き試算値(2.7%上昇)も大きく下回った。
経産省は7月の生産の基調判断を「緩やかな持ち直し」から「緩やかに持ち直しているものの、一部に弱さがみられる」に下方修正した。
生産指数は15業種のうち8業種が前月から低下した。輸送機械工業は4.2%減だった。欧米向け自動車輸出が低迷したうえ、7月の西日本豪雨の影響で自動車部品などの生産が落ち込んだ。
「はん用・生産用・業務用機械工業」は2.1%減だった。半導体製造装置などの生産は増えたものの、建設用機械の落ち込みを補えなかった。建設用機械は西日本豪雨の影響で、部品供給が滞ったという。
鉄鋼業は5.0%減となった。米国による追加関税の影響で、鉄鋼輸出が落ち込んでいるため。米国向けの出荷割合が高い普通鉄鋼帯や鋼半製品などの生産が減った。
半面、上昇は7業種だった。化学工業が5.9%増、半導体部品など「電子部品・デバイス工業」は1.8%増だった。ノートパソコンなど情報通信機械工業は7.6%増えた。
出荷指数は前月比1.9%低下し99.9と、18年1月以来の低水準だった。普通自動車などの出荷の落ち込みが響いた。在庫指数は0.2%低下の111.2、在庫率指数は0.4%上昇の117.0だった。
同時に発表した、メーカーの先行き予測をまとめた8月の製造工業生産予測指数は前月比5.6%の上昇となった。ただ、経産省がまとめた上方修正バイアスを除いた先行きの試算値は1.2%の上昇にとどまる。
9月の予測指数は0.5%上昇だった。
7月の求人倍率1.63倍に上昇、失業率は0.1ポイント悪化
厚生労働省が31日発表した7月の有効求人倍率(季節調整値)は1.63倍で、前月から0.01ポイント上昇した。正社員の求人が引き続き増えているためで、44年ぶりの高水準が続く。また、総務省が発表した7月の完全失業率は2.5%で、0.1ポイントの悪化。良い条件を求めて転職する人が増えた結果で、雇用情勢は改善の傾向を維持している。
有効求人倍率は全国のハローワークで仕事を探す人1人に、企業から何件の求人があるかを示す。有効求人倍率が1.6倍に達したのは3カ月連続だ。7月は非正規の求人が減ったため全体の求人数は減少した。一方で求職者数も減ったことから求人倍率は上昇した。厚労省は「求人数の減少は一時的」とみている。
求人倍率が高くなるほど、求職者は仕事を見つけやすく、企業は採用が難しくなる。新規求人は建設業や医療・福祉、製造業などで増えた。
企業は人手不足から待遇の良い正社員の求人を増やしている。7月の正社員有効求人倍率は1.13倍で、過去最高だった6月に並んだ。
失業率の悪化は2カ月連続。新たな求職者(季節調整値)が3万人増えた影響が大きい。総務省は「人手不足を背景に、今まで働いていなかった人が求職するようになった」と分析している。
完全失業者数は172万人。前年同月に比べ19万人減った。

いくつかの統計を並べましたので、とても長くなってしまいましたが、いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、鉱工業生産と出荷のグラフは以下の通りです。上のパネルは2010年=100となる鉱工業生産指数そのものであり、下は輸送機械を除く資本財出荷と耐久消費財出荷のそれぞれの指数です。いずれも季節調整済みの系列であり、影を付けた期間は景気後退期を示しています。

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当然に7月の生産は増産が予想されていて、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスでも、わずかとはいえ前月比で+0.3%の増産が見込まれていました。しかし、予測レンジの下限は▲0.6%でしたので、プラスとマイナスの違いでやや大きく見えなくもないんですが、横ばい圏内という見方も出来そうな気がします。そして、7月減産の大きな要因のひとつとして西日本豪雨の影響が上げられています。部品供給の停滞としては、自動車と建設機械が上げられています。そして、7月生産が減産に終わったものですから、8月に大きな増産が見込まれています。すなわち、製造工業生産予測指数は8月の増産を前月比+5.6%と見込み、上方修正バイアスを除いた試算値でも+1.2%と予想しています。この+1.2%の数字については、は3か月連続で前月比減産、実績を上げれば、5月▲0.2%、6月▲1.8%に次いで直近統計の7月▲0.1%ですから、簡単な累計では3か月で▲2%を超えており、増産幅としてはやや小さく感じられなくもありません。しかも、今日で終わる8月についても、災害の発生としてはともかく、異常気象という点では大きな違いはなく、一部の地域で最高気温が40℃を超えたこともありましたし、何といっても、台風発生数は9コ、そのうち日本列島に接近した台風は7コに上りました。農産物価格だけでなく、工業製品の生産や出荷にも天候が影響し始めたのかもしれません。

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続いて、雇用統計のグラフは上の通りです。いずれも季節調整済みの系列で、上から順に、失業率、有効求人倍率、新規求人数をプロットしています。影をつけた期間は景気後退期です。失業率がやや上昇したものの、2%台半ばくらいまで上下する可能性は十分あると私は考えており、統計的にも、自己都合による離職が増えた影響が大きく、引用した記事にもある通り、「良い条件を求めて転職する人が増えた」ことが失業率上昇の一因である可能性が高いと受け止めています。また、グラフにはありませんが、正社員の有効求人倍率も1.13倍と1倍を超えて推移し、雇用はいよいよ完全雇用に近づいており、いくら何でも賃金が上昇する局面に入りつつあると私は受け止めています。もっとも、賃金については、1人当たりの賃金の上昇が鈍くても、非正規雇用ではなく正規雇用が増加することから、マクロの所得としては増加が期待できる雇用状態であり、加えて、雇用不安の払拭から消費者マインドを下支えしている点は忘れるべきではありません。ただ、賃上げは所得面で個人消費をサポートするだけでなく、デフレ脱却に重要な影響を及ぼしますから、マクロの所得だけでなくマイクロな個人当たりの賃上げも早期に実現されるよう私は期待しています。

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