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2018年8月31日 (金)

3か月連続で減産を記録した鉱工業生産指数(IIP)と人手不足続く雇用統計!

本日、経済産業省から鉱工業生産指数 (IIP) が、また、総務省統計局の失業率や厚生労働省の有効求人倍率などの雇用統計が、それぞれ公表されています。いずれも7月の統計です。鉱工業生産指数(IIP)は季節調整済みの系列で前月から▲0.1%の減産を示し、失業率は前月から▲0.1%ポイント上昇したものの、依然として2.5%と低い水準にあり、有効求人倍率は前月からさらに0.01ポイント上昇して1.63倍と、これまた、高い倍率を示しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

7月の鉱工業生産、3カ月連続低下 4年ぶり
経済産業省が31日発表した7月の鉱工業生産指数(2010年=100、季節調整済み、速報値)は前月に比べて0.1%低下し、102.4だった。低下は3カ月連続。生産指数の3カ月連続低下は14年6~8月以来およそ4年ぶり。自動車や鉄鋼の生産が落ち込んだのが影響した。
QUICKがまとめた民間予測の中心値(0.3%上昇)を下回った。経産省がまとめた7月の先行き試算値(2.7%上昇)も大きく下回った。
経産省は7月の生産の基調判断を「緩やかな持ち直し」から「緩やかに持ち直しているものの、一部に弱さがみられる」に下方修正した。
生産指数は15業種のうち8業種が前月から低下した。輸送機械工業は4.2%減だった。欧米向け自動車輸出が低迷したうえ、7月の西日本豪雨の影響で自動車部品などの生産が落ち込んだ。
「はん用・生産用・業務用機械工業」は2.1%減だった。半導体製造装置などの生産は増えたものの、建設用機械の落ち込みを補えなかった。建設用機械は西日本豪雨の影響で、部品供給が滞ったという。
鉄鋼業は5.0%減となった。米国による追加関税の影響で、鉄鋼輸出が落ち込んでいるため。米国向けの出荷割合が高い普通鉄鋼帯や鋼半製品などの生産が減った。
半面、上昇は7業種だった。化学工業が5.9%増、半導体部品など「電子部品・デバイス工業」は1.8%増だった。ノートパソコンなど情報通信機械工業は7.6%増えた。
出荷指数は前月比1.9%低下し99.9と、18年1月以来の低水準だった。普通自動車などの出荷の落ち込みが響いた。在庫指数は0.2%低下の111.2、在庫率指数は0.4%上昇の117.0だった。
同時に発表した、メーカーの先行き予測をまとめた8月の製造工業生産予測指数は前月比5.6%の上昇となった。ただ、経産省がまとめた上方修正バイアスを除いた先行きの試算値は1.2%の上昇にとどまる。
9月の予測指数は0.5%上昇だった。
7月の求人倍率1.63倍に上昇、失業率は0.1ポイント悪化
厚生労働省が31日発表した7月の有効求人倍率(季節調整値)は1.63倍で、前月から0.01ポイント上昇した。正社員の求人が引き続き増えているためで、44年ぶりの高水準が続く。また、総務省が発表した7月の完全失業率は2.5%で、0.1ポイントの悪化。良い条件を求めて転職する人が増えた結果で、雇用情勢は改善の傾向を維持している。
有効求人倍率は全国のハローワークで仕事を探す人1人に、企業から何件の求人があるかを示す。有効求人倍率が1.6倍に達したのは3カ月連続だ。7月は非正規の求人が減ったため全体の求人数は減少した。一方で求職者数も減ったことから求人倍率は上昇した。厚労省は「求人数の減少は一時的」とみている。
求人倍率が高くなるほど、求職者は仕事を見つけやすく、企業は採用が難しくなる。新規求人は建設業や医療・福祉、製造業などで増えた。
企業は人手不足から待遇の良い正社員の求人を増やしている。7月の正社員有効求人倍率は1.13倍で、過去最高だった6月に並んだ。
失業率の悪化は2カ月連続。新たな求職者(季節調整値)が3万人増えた影響が大きい。総務省は「人手不足を背景に、今まで働いていなかった人が求職するようになった」と分析している。
完全失業者数は172万人。前年同月に比べ19万人減った。

いくつかの統計を並べましたので、とても長くなってしまいましたが、いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、鉱工業生産と出荷のグラフは以下の通りです。上のパネルは2010年=100となる鉱工業生産指数そのものであり、下は輸送機械を除く資本財出荷と耐久消費財出荷のそれぞれの指数です。いずれも季節調整済みの系列であり、影を付けた期間は景気後退期を示しています。

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当然に7月の生産は増産が予想されていて、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスでも、わずかとはいえ前月比で+0.3%の増産が見込まれていました。しかし、予測レンジの下限は▲0.6%でしたので、プラスとマイナスの違いでやや大きく見えなくもないんですが、横ばい圏内という見方も出来そうな気がします。そして、7月減産の大きな要因のひとつとして西日本豪雨の影響が上げられています。部品供給の停滞としては、自動車と建設機械が上げられています。そして、7月生産が減産に終わったものですから、8月に大きな増産が見込まれています。すなわち、製造工業生産予測指数は8月の増産を前月比+5.6%と見込み、上方修正バイアスを除いた試算値でも+1.2%と予想しています。この+1.2%の数字については、は3か月連続で前月比減産、実績を上げれば、5月▲0.2%、6月▲1.8%に次いで直近統計の7月▲0.1%ですから、簡単な累計では3か月で▲2%を超えており、増産幅としてはやや小さく感じられなくもありません。しかも、今日で終わる8月についても、災害の発生としてはともかく、異常気象という点では大きな違いはなく、一部の地域で最高気温が40℃を超えたこともありましたし、何といっても、台風発生数は9コ、そのうち日本列島に接近した台風は7コに上りました。農産物価格だけでなく、工業製品の生産や出荷にも天候が影響し始めたのかもしれません。

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続いて、雇用統計のグラフは上の通りです。いずれも季節調整済みの系列で、上から順に、失業率、有効求人倍率、新規求人数をプロットしています。影をつけた期間は景気後退期です。失業率がやや上昇したものの、2%台半ばくらいまで上下する可能性は十分あると私は考えており、統計的にも、自己都合による離職が増えた影響が大きく、引用した記事にもある通り、「良い条件を求めて転職する人が増えた」ことが失業率上昇の一因である可能性が高いと受け止めています。また、グラフにはありませんが、正社員の有効求人倍率も1.13倍と1倍を超えて推移し、雇用はいよいよ完全雇用に近づいており、いくら何でも賃金が上昇する局面に入りつつあると私は受け止めています。もっとも、賃金については、1人当たりの賃金の上昇が鈍くても、非正規雇用ではなく正規雇用が増加することから、マクロの所得としては増加が期待できる雇用状態であり、加えて、雇用不安の払拭から消費者マインドを下支えしている点は忘れるべきではありません。ただ、賃上げは所得面で個人消費をサポートするだけでなく、デフレ脱却に重要な影響を及ぼしますから、マクロの所得だけでなくマイクロな個人当たりの賃上げも早期に実現されるよう私は期待しています。

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2018年8月30日 (木)

ロードから甲子園に戻ってヤクルトに3タテされる!!

  RHE
ヤクルト000010101 361
阪  神000000010 173

中盤まで見ごたえのある投手戦でしたが、貧打でヤクルトに3タテされました。昨夜も今夜もヒット数ではヤクルトを上回りながら、阪神に決定打なく投手陣を援護できませんでした。8回の逸機が今夜の試合の大きな分岐点だった気がします。打線がチャンスを作りながらも得点を逃している間に、投手陣が踏ん張りきれずに、負けパターンのリリーフ陣が失点するという悪循環です。

次の横浜戦は、
がんばれタイガース!

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商業販売統計の小売販売額は9か月連続で前年実績を上回る!

本日、経済産業省から7月の商業販売統計が公表されています。ヘッドラインとなる小売販売額は季節調整していない原系列の統計で前年同月比+1.5%増の12兆4140億円を、また、季節調整済みの系列の前月比は+0.1%増をそれぞれ記録しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

7月の小売販売額、前年比1.5%増 石油製品の価格上昇で
経済産業省が30日発表した商業動態統計(速報)によると、7月の小売販売額は前年同月比1.5%増の12兆4140億円だった。前年実績を上回るのは9カ月連続。経産省は小売業の基調判断を「横ばい傾向にある」で据え置いた。
業種別では燃料小売業が17.5%増と伸びが目立った。原油高で石油製品の価格が上昇した。飲食料品小売業は1.3%増にとどまった。天候不順で野菜の価格が上昇したほか、総菜の販売が伸びた。
一方、織物・衣服・身の回り品小売業は3.8%減だった。豪雨など天候不順で客数が減少した。
大型小売店の販売額は、百貨店とスーパーの合計で1.0%減の1兆7002億円だった。減少は2カ月ぶり。豪雨や猛暑などの天候不順で客足が落ちた百貨店での販売が振るわなかった。
百貨店でセールを6月に前倒ししたことも響いた。既存店ベースは1.6%減だった。
コンビニエンスストアの販売額は1.3%増の1兆900億円だった。食品や加熱式たばこの販売が伸びた

いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、商業販売統計のグラフは以下の通りです。上のパネルは季節調整していない小売販売額の前年同月比増減率を、下は季節調整指数をそのまま、それぞれプロットしています。影を付けた期間は景気後退期です。

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繰り返しになりますが、この記事のタイトル通り、商業販売統計のうちでGDP統計の消費の先行指標となる小売販売額は、季節調整していない原系列の前年同月比で見て、9か月連続で前年実績を上回っていますので、私の評価としては異常気象にもかかわらず小売販売額はそれなりに堅調な伸びを見せていると受け止めています。ただ、引用した記事にもある通り、統計作成官庁である経済産業省では基調判断を「横ばい傾向にある小売業販売」で据え置いています。というのも、基調判断では季節調整済み指数の前月比が、私の見ている範囲で、判断基準としているようです。ですから、経済産業省の基調判断では、「季節調整済指数前月比は0.1%の上昇となった。後方3か月移動平均で前月比をみると▲0.1%の低下となった。」と季節調整済み系列の、それも、3か月後方移動平均も含めた判断基準で基調判断を行っているような表現をしています。これに合わせて、というわけでもないんですが、季節調整済み系列の後方3か月移動平均の前月比を個別の業種ごとに見ると、燃料小売業が+1.9%の増加を示している一方で、織物・衣服・身の回り品小売業が▲1.1%の減少、各種商品小売業(百貨店・総合スーパー)が▲0.8%の減少となっています。加えて、季節調整していない原系列の前年同月比というトラディショナルな数字を見ると、引用した記事にもある通り、燃料小売業が+17.5%増と伸びが目立っています。これは国際商品市況における石油価格の上昇に起因する名目値での増加の部分が大きいと考えるべきです。ただ、小売販売額の合計では前年同月比で+1.5%増ですから、購入のバスケットが異なるとはいえ、消費者物価(CPI)上昇率を上回っていますので、実質消費もプラスの伸びを示している可能性が高いと考えられ、繰り返しになりますが、小売販売額は堅調な推移との評価をすべきであろうと私は受け止めています。

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2018年8月29日 (水)

猛虎打線に決定打なくヤクルトに連敗!!

  RHE
ヤクルト040000000 4102
阪  神000200000 2111

先発メッセンジャー投手が2回の4失点に沈み、打線に決定打なくヤクルトに連敗でした。先発投手が早い回に失点し、打線はそこそこ打ちながらも、特に、昨夜も今夜も9回に追いつけるチャンスありながらホームが遠い、としか言いようがありません。代打の原口選手をチャンスメイクに使って、結局、走者を返せるバッターがいなくなっている気がします。惜敗率が高い一方で、勝率が低下するばかりです。

明日は、
がんばれタイガース!

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3か月連続で低下した消費者態度指数について考える!

本日、内閣府から8月の消費者態度指数が公表されています。前月から▲0.2ポイント低下して43.3を示しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

8月の消費者態度指数、0.2ポイント低下 基調判断4カ月ぶり下げ
内閣府が29日発表した8月の消費動向調査によると、消費者心理を示す一般世帯の消費者態度指数は前月比0.2ポイント低下の43.3と、3カ月連続で低下した。「収入の増え方」などの指標が悪化した。内閣府は消費者心理の基調判断を「弱い動きがみられる」に下方修正した。下方修正は4カ月ぶり。
指数を構成する意識指標を項目別にみると、「収入の増え方」が41.8と0.4ポイント低下した。低下は2カ月ぶり。前月にボーナスの影響で上昇した反動が出た。「雇用環境」と「耐久消費財の買い時判断」も低下した。
一方、「暮らし向き」の指標は0.1ポイント高い41.7と3カ月ぶりに上昇した。消費者態度指数に含まれない「資産価値」の意識指標は株安を背景に0.5ポイント低い42.6だった。
1年後の物価見通し(2人以上世帯)について「上昇する」と答えた割合(原数値)は前月比0.1ポイント高い81.6%だった。「低下する」は0.3ポイント低い3.2%、「変わらない」は0.4ポイント高い12.9%だった。
態度指数は消費者の「暮らし向き」など4項目について今後半年間の見通しを5段階評価で聞き、指数化したもの。全員が「良くなる」と回答すれば100に、「悪くなる」と答えればゼロになる。
調査基準日は8月15日。調査は全国8400世帯が対象で有効回答数は6047世帯、回答率は72.0%だった。

いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、消費者態度指数のグラフは以下の通りです。ピンクで示したやや薄い折れ線は訪問調査で実施され、最近時点のより濃い赤の折れ線は郵送調査で実施されています。また、影をつけた部分は景気後退期を示しています。

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消費者態度指数を構成するコンポーネントを前月差でみると、「暮らし向き」が+0.1ポイント上昇したものの、「収入の増え方」が▲0.4ポイント、「雇用環境」が▲0.3ポイント、「耐久消費財の買い時判断」が▲0.2ポイント、それぞれ低下となっています。これらコンポーネントを総合した消費者態度指数の最近半年余りの動向でも、直近のピークは昨年2017年11月から今年2018年1月の3か月連続で44.6で横ばいを示した後、最近時点まで緩やかに低下傾向にあるように見えます。直近の消費者マインドの低下については、引用した記事にもある通り、6~7月のボーナスの反動で8月には収入が伸び悩んだ印象があったほか、少し前の豪雨災害や災害クラスの猛暑などの天候の影響、特に野菜などの価格高騰なども反映しているんでしょうが、それにしても弱い動きだと私は受け止めています。従って、統計作成官庁の内閣府では基調判断を先月までの「弱含んでいる」から「弱い動きがみられる」と、さらに半ノッチ下方修正しています。

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下の倅の20歳の誕生日を祝う!!!

今日8月29日は大阪から帰省している下の倅の20歳の誕生日です。誠にめでたい限りで、一家でお祝いしました。下の写真はお誕生日のお祝いのごちそうです。

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少し判りにくいんですが、濃い緑色の酒瓶が写真に写っています。20歳の誕生日ということで、下の倅のご要望でアブサンを買ってきたようです。私はもう年齢的にもいつものビールでカンベンしてもらいましたが、上の倅は酒飲みですのでお相伴していました。
いつものクス玉を置いておきます。下の倅の誕生日をめでたいとお考えの向きはクリックしてクス玉を割ってやって下さい。

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2018年8月28日 (火)

ヤクルト投手陣の前にまたまた打線が沈黙して最近4試合で3度めの完封負け!!

  RHE
ヤクルト100000000 150
阪  神000000000 062

先発岩貞投手がスミ1にヤクルト打線を抑えながら、打線が沈黙してヤクルトに完封負けでした。最近4試合で3度めの完封負けで、もう少し何とか考えられないものでしょうか。特に最終回は大山選手がポップフライを上げた時点で敗色濃厚となり、走者を動かしての作戦もまったく見られませんでした。漫然と打つだけでは得点につながらないのは判り切っているような気がしますし、作戦もなく打てそうもない打者に代打も送らずでは、何ともなりません。

甲子園に戻ってのヤクルト戦は、
がんばれタイガース!

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第一生命経済研リポート「携帯料金4割引き下げの家計への影響」やいかに?

先週金曜日8月24日に消費者物価指数(CPI)が総務省統計局から公表された際に少し取り上げましたが、携帯電話の料金4割引き下げに関して第一生命経済研から「携帯料金4割引き下げの家計への影響」と題するリポートが明らかにされています。結論として、国民1人当たり▲2万円強、家計全体では▲2.6兆円程度の負担軽減につながり、来年2019年10月からの消費税率の+2%ポイントの引き上げによる家計の負担増+2.2兆円程度との試算を上回る負担減となる可能性が示唆されています。
特に、私が注目しているのは、年代別や世代別に考えて、携帯電話料金の負担が大きい、逆から言えば、携帯電話料金引き下げの恩恵が大きいのが高齢・引退世代でなはなく、若年世代や勤労世代である点です。以下のグラフはリポートから消費税率の引き上げによる負担増と携帯電話料金引き下げによる負担減を年代別と年収階層別で分析しています。

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総務省統計局による「家計調査」のデータを基にした分析のようですが、消費税率引き上げに軽減税率実施を加えた総負担増から携帯電話料金4割引き下げによる負担減を差し引いて「純負担」と呼ぶとすれば、見れば明らかなように、若い世代ほど純負担のマイナス幅が大きく、60歳以上世代では逆に純負担がプラスとなります。また、年収階層別では350万円未満層と1250万円以上層でプラスの負担増との試算結果が出ていますが、その間の中間所得階層では純負担はマイナスです。350万円未満層で純負担増が生じるのは気にかかるところですが、59歳以下層で純負担マイナスとなるのは、高齢・引退世代に偏った優遇措置が講じられてきた我が国社会保障政策に棹差して、なかなか画期的な政策なのかもしれません。

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2018年8月27日 (月)

リクルートジョブズによるアルバイト・パートと派遣スタッフの賃金動向やいかに?

金曜日の雇用統計の公表を前に、ごく簡単に、リクルートジョブズによる非正規雇用の時給調査、すなわち、アルバイト・パートと派遣スタッフの募集時平均時給の7月の調査結果を見ておきたいと思います。

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ということで、上のグラフを見れば明らかなんですが、アルバイト・パートの平均時給の上昇率は引き続き+2%前後の伸びで堅調に推移していて、三大都市圏の7月度平均時給は前年同月より+2.4%、24円増加の1,035円となり、職種別では、「販売・サービス系」、「製造・物流・清掃系」、「フード系」など、全職種で前年同月比プラスとなり、地域別でも、首都圏、東海、関西のすべてのエリアでプラスを記録しています。一方で、三大都市圏全体の派遣スタッフの平均時給は、一時期は前年同月比マイナスを記録する月もありましたが、最近では2017年9月からプラスを続けていて、7月は+13円、+0.8%増の1,648円に達しています。最近では、人材確保のために正社員の求人も増加し、正社員有効求人倍率が1倍を超えているんですが、ご同様に、非正規雇用の求人も堅調と考えてよさそうです。

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2018年8月26日 (日)

お見逸れしました、8回の猛攻でジャイアンツを大逆転!!

  RHE
阪  神002100060 9140
読  売103211000 8130

4時半の時点で、きっとジャイアンツにボロ負けの3タテされるだろうと、私は野球のテレビ観戦を放棄して外出してしまいましたが、8回の猛攻でジャイアンツに大逆転勝利だったようです。8回は梅野捕手のツーラン、ランナーをためての藤川俊介外野手のタイムリー、さらに代打伊藤隼太選手のスリーベースで逆転だったそうです。とてもびっくりしました。誠にお見逸れいたしました。これからは、まじめに最後まで野球中継を見たいと思います。

甲子園に戻ってのヤクルト戦は、
がんばれタイガース!

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なすすべなく見るも無残にジャイアンツに3タテされるか?

無残にジャイアンツに3タテされそうです。私はアホらしいので外出してしまいます。

甲子園に戻ってのヤクルト戦は、
がんばれタイガース!

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この週末から猛暑が戻る!

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先週までは西日本中心ながら台風ラッシュだったんですが、この週末土日は2日連続の猛暑で暑かったですし、明日の最高気温も大手町の気象庁ではなく我が家の城北地区では35度を超えるようです。上の画像は日本気象協会のサイトから引用しています。

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2018年8月25日 (土)

なすすべなくジャイアンツ投手陣に2試合連続で完封される!!

  RHE
阪  神000000000 071
読  売20021010x 6100

まったくなすすべなく2試合連続で完封されジャイアンツに連敗でした。高校野球の地方予選みたいに大きな力の差が見られた試合でした。明日はよく知らない予告先発なんですが、3タテされる可能性がとても大きそうな気がします。

明日は、
がんばれタイガース!

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今週の読書は統計学の大御所の経済書など計6冊!

今週は標準的に計6冊なんですが、1冊1冊がかなりのボリュームがあって、500ページくらいはラクにありますので、冊数だけからは計り知れない読書量だった気がします。来週はもう少しペースダウンしたいです。

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まず、竹内啓『歴史と統計学』(日本経済新聞出版社) です。東大経済学部教授を退いてもう十数年になり、竹内先生も80代半ばではないかと推察するんですが、まだ統計学の大家であり、雑誌「統計」に今春まで連載されていた50回近いエッセイを取りまとめてあります。実は、私も今週にシェアリング・エコノミーに関して雑誌「統計」から寄稿を求められており、9月半ばには原稿を提出する予定となっているわけで、竹内先生と同じ号に掲載されることはなさそうですが、なかなに光栄なことであると受け止めています。前置きが長くなりましたが、本書は、通常は近代初期とされる統計学の歴史について概観し、古代中国の人口統計や古典古代のローマ帝国の人口センサスまでさかのぼって、詳細なエッセイを展開しています。もちろん、焦点は近代的な統計学、さらには、20世紀に入ってマクロの経済統計、すなわち、GDP統計が大きな位置を占めるようになった統計学が、私のようなエコノミストには読みどころだろうという気がします。他方、統計学史の本流に沿って、前近代における統計学の源流を、国家算術、国情論、確率論の3つとし、国情論は今ではかえりみられなくなったものの、最初の国家算術はまさに人口統計たるセンサスやマクロのGDP統計などで現在にも大いに活用されているとした一方で、確率論の歴史も詳細に展開しています。ですから、本書は横書きで数式が大量に展開されています。それほど難しくはないので、私のような文系人間であっても大学の学部レベルまでキチンと数学を履修していればOKだという気もしますが、私の知り合いの何人かのように大学入試に数学がないという観点で志望校を選択していた向きには少し苦しいかもしれません。加えて、≈ は見かけなかったんですが、≃ と ≅ が区別されているんではないかと思わせる記述がいくつかありましたし、別のパートでは、≒ も使われていたりしました。私はこれらを数学的な正確さでもって区別できませんので、かなり高度な数学が使われているのかもしれません。単なるタイプミスかもしれません。

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次に、牧野邦昭『経済学者たちの日米開戦』(新潮選書) です。著者は経済学部の研究者ですから、あるいは、経済史のご専門、ということになるのかもしれません。タイトル通りの内容なんですが、特に、陸軍の秋丸機関という組織に集まったエコノミストたちを実名を大いに上げて、その人となりまで追った形で、日米英開戦と経済学者の戦争遂行能力分析の関係を考察しています。今までの理解では、秋丸機関をはじめとして、経済学者や実務家はとても冷静に米英と日本の工業品などの生産規模をはじめとする戦争遂行能力の差を定量的に、例えば、製鋼規模の差から20倍という数字がよく取り上げられますが、こういった定量的な数字も含めて、大きな戦争遂行能力の差があることから、開戦は無謀な行為であり、陸軍をはじめとする軍部が精神論で生産規模などの差を乗り越えられるというムチャな理論を振り回して専門家の意見を無視したんではないか、と考えられてきました。かなりの程度にそれは正解なんでしょうが、本書では、トベルスキー・カーネマンによるプロスペクト理論に基づく行動経済学的な損失回避行動とか、フランコ将軍の独裁下で戦争を回避したスペインと対比させつつ集団的な意思決定における集団極化ないしリスキーシフトの2点で説明しようと試みています。私自身エコノミストとして、どこまで説得的な議論が展開されているのかはやや疑問なんですが、一定の方向性が示されたのは興味深いところです。こういった見方が展開されているのは5章で、これが本書の核心たる部分で読ませどころなんでしょうが、7章の敗戦を見通しての戦後処理の政策策定過程におけるエコノミストの活躍も、私にはとても新鮮でした。連合国が戦後を見通して国連創設を決めたり、あるいは経済の分野ではブレトン・ウッズ会議でIMF世銀体制を戦争抑止力の一環として構築したりといった点は人口に膾炙しているものの、我が国で戦争終了を見越した経済政策策定がなされ、それが戦後の傾斜生産方式につながった、という歴史は不勉強な私は初めて知りました。

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次に、佐々木裕一『ソーシャルメディア四半世紀』(日本経済新聞出版社) です。著者は東京経済大学のコミュニケーション学部の研究者であり、本書はタイトル通りであれば、1990年代前半から現時点の25年間、ということになりますが、実際に重点を置いているのは2001年以降です。この点は理解できます。そして、この期間における、著者のいうところの「ユーザーサイト」の動向を歴史的に跡付けています。第1部は2001年であり、まさに、私のような一般ピープルが情報発信の場を持った、というきっかけです。それまでは、自費出版などという方法がなくもなかったわけですが、大きなコストをかけずに自分なりの情報をインターネット上で発信できるようになった、という技術進歩は大きかった気がします。我が家のようなパッとしない一家でも、2000年から海外生活を始めましたので、ジャカルタ生活の折々にちょうど幼稚園くらいのカワイイ孫の姿を私の両親などに見せるため、無料のwebサイトを借りて、これまたフリーのftpソフトでデジカメ画像をアップロードしていました。ただ、2001年は米国などでのいわゆるドットコム・バブルの崩壊があり、景気は低迷しました。第2部は2005年であり、私の記憶でも、2003年に帰国した後、2003-04年ころからmixiやGREEなどのSNSサイトが本格的にスタートし、ブログの無料レンタルも始まっています。私のこのブログの最初の記事は2005年8月ではなかったかと記憶しています。そして、この2005年の後にネットの商業化が大規模に始まります。我が国でいえば、楽天や当時のライブドアといったところかもしれません。第3部の2010年からはオリジナルの情報発信としては最盛期を迎え、その意味で、ユーザーサイトにおける情報発信は衰退が始まったと結論しています。一例として、ツイッターでのフォローに終始するケースが上げられています。第4部が2015年、そして最終第5部が2018年から先の未来のお話しですから、ユーザーサイトの運営や閲覧がパソコンからスマホに移行し、独占が寡占始まって格差拡大につながった、と指摘しています。とてもコンパクトなユーザーサイトの歴史の概観で、かなりの程度に性格でもあるんですが、ひとつだけ個人情報をマーケティングに生かすという点で、日本企業は決定的に米国のGoogle、Amazon、Facebook、Appleなどに後れを取ったわけで、エコノミストとしては、その点の分析がもう少し欲しかった気もします。

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次に、佐藤卓己『ファシスト的公共性』(岩波書店) です。著者は、メディア史を専門とする京都大学の研究者です。教育学部教授らしいんですが、私は我が母校の教育学部出身者に関しては、小説家の綾辻行人のほかには1人しか知りません。メディア史といった分野は文学部かと思っていました。それはともかく、本書のタイトルはとても判りにくくて、というか、「ファシスト」の部分はともかく、「公共性」のて定義次第であり、本書ではハーバーマスの定義を引いて「輿論/世論を生み出す社会関係」、というやや一般には見かけない定義を与えています。普通、「公共性」といわれれば、公共的という形容詞の名詞形、あるいは、公共的なること、すなわち、広く社会一般のみんなの利害にかかわる性質とか、その度合い、という意味で使うんですが、まあ、そこは学術的に定義次第です。さらに脱線気味に、本書の著者は、一般に「国家社会主義」と訳されるナチズムについて、「国民社会主義」が正しいと主張しています。ナチズムは、本来ドイツ語ですが、英語的に表現すれば、national socialism ということになろうかと思いますが、これは「国民社会主義」であり、state socialism こそが「国家社会主義」に当たる、ということらしいです。はなはだ専門外のエコノミストにとっては、よく判りません。ということで、実は上のカバー画像に見られるように、副題は『総力戦体制のメディア学』となっていて、この方がよっぽど判りやすい気もします。ただ、時期的にも長い期間に渡る著者の個別の論文や論考を取りまとめて本書が出来上がっていますので、やや統一性には難があると見る読者は少なくなさそうな気がします。細かい点では、日本語に対応する言語を付加している場合、章ごとにドイツ語だったり、英語だったりします。戦争遂行のためのメディアの役割については、米国ローズベルト大統領のラジオを通じた炉辺談話が有名なんですが、ナチス下のドイツや米国のように、積極的に戦争遂行に邁進する国民の意識の積極的な鼓舞ではなく、我が国では反戦思想を体現した表現の自由を奪うという形での消極的な取り締まり体制の強化だったわけで、その違いを浮き上がらせています。そして、著者は、理性的討議にもとづく合意という市民的公共性を建て前とする議会制民主主義のみが民主主義ではなく、ナチスの街頭行進や集会、あるいは、ラジオの活用による一体感や国民投票により、大衆が政治的公共圏への参加の感覚を受け取り、近代初頭の19世紀とは異なる公共性を創出した、と結論しています。現代のポピュリズムについて考える際にも参考になりそうな気がします。

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次に、メリー・ホワイト『コーヒーと日本人の文化誌』(創元社) です。著者は米国ボストン大学の文化人類学の研究者であり、トウキョウオリンピック直前の1963年に初来日したといいますので、かなりの年齢に達しているんではないかと想像しています。英語の原題は、上の表紙画像に見られる通り、Coffee Life in Japan であり、ロナルド・ドーアの名著 City Life in Japan を大いに意識したタイトルとなっています。原書は2012年の出版です。ということで、本書は日本におけるコーヒー飲用の文化について解き明かしています。ただ、日本全国津々浦々というわけでもなく、基本的に都会限定です。しかも、ほぼほぼ東京と京都だけに限られているようで、あとはせいぜい関西圏の大坂と神戸、加えて名古屋くらいが対象とされているに過ぎません。さらに、コーヒー飲用とはいっても、家庭での飲用ではなく、お店、すなわち、カフェや純喫茶におけるコーヒー文化に焦点を当てています。本書冒頭には歴史を感じさせる写真や挿絵がいくつか収録されており、中にもかなり多くの部分は京都にあるカフェや喫茶店の写真が取り入れられています。日本のコーヒーの歴史から解き明かし、コーヒーが供される場所としてのカフェや喫茶店におけるしきたりやマナーについて、やや過剰なバイアスを持って紹介し、そのしきたりやマナーの源泉となっている喫茶店マスターについて論じ、日本のコーヒー文化について考察し、結論として、我が国ではコーヒーを供する場としての喫茶店やカフェは「公共」と邦訳されていますが、まさに、英語でいうところのパブリックな場所として位置付けられています。ですから、米国人の著者にはやや過重な期待かもしれませんが、英国のパブに当たる場所が日本の喫茶店かもしれない、という着眼点はありません。私はそれに近い感想を持っています。

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最後に、三浦しをん『ののはな通信』(角川書店) です。電子文芸誌での6年に及ぶ連載が単行本として出版されています。著者は直木賞や本屋大賞も受賞した売れっ子の小説家であり、私の好きな作家の1人でもあります。著者は横浜雙葉高のご出身ではなかったかと記憶していますが、本書では、横浜のミッション系女子高に通う2人の友人の間の、基本的には、高校の授業中に回したメモやハガキの類も含めて、アナログの手紙や電子メールのやり取りの形でストーリーが進みます。タイトル通りの「のの」こと野々原茜と「はな」こと牧野はなが主人公です。堅実ながら決して経済的に恵まれた家庭に育ったわけではないののが成績優秀で東大に通ってライターになる一方で、はなは外交官一家に生まれて海外生活を経験して、ごく平凡な大学を卒業した後に外交官と結婚します。単なる親友にとどまらず、レズビアン的な恋愛関係も芽生え、別れと出会いを繰り返しながら、最後は、はながアフリカの赴任地が内戦で帰国する外交官の亭主と離婚してまで現地に残ってボランティア活動に身を投じます。主人公2人以外は、ののの家族はほとんど出て来ませんし、はなの家族も結婚後の亭主と妹が少し登場するくらいで、とても濃密な女性2人の関係が描き出されます。やや男性には理解しにくい世界かもしれません。バブル経済を謳歌していた女子高生時代に始まって、東北で震災のあった2010年代初頭の主人公たちの40代まで、極めて長い期間を対象にした小説でもあります。ですから、私の好きな著者の青春小説、すなわち、デビュー作の『格闘するものに◯』や『風が強く吹いている』とは趣が異なります。でも、ファンは読んでおくべきだと私は思います。

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2018年8月24日 (金)

引き続きプラスを続ける消費者物価(CPI)と企業向けサービス物価(SPPI)!

本日、総務省統計局から消費者物価指数 (CPI) が、また、日銀から企業向けサービス物価指数 (SPPI)が公表されています。いずれも7月の統計です。前年同月比上昇率でみて、CPIのうち生鮮食品を除く総合で定義されるコアCPI上昇率は前月と同じ+0.8%を記録しており、SPPI上昇率も前月と同じ+1.1%を示しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

7月の全国消費者物価、0.8%上昇 食品やガソリンの上昇が影響
総務省が24日発表した7月の全国消費者物価指数(CPI、2015年=100)は生鮮食品を除く総合が100.9と前年同月比0.8%上昇した。上昇は19カ月連続。乳製品や飲食店向けビールなど食品のほか、ガソリンの上昇が押し上げた。
生鮮食品を除く総合では、全体の51.4%にあたる269品目が上昇した。原油高を受け、エネルギー関連品目が上昇した。
下落は187品目だった。NTTドコモの料金プランの見直しで、携帯電話の通信料が下落した。一部の家電も値下がりした。横ばいは67品目だった。
生鮮食品を含む総合は101.0と0.9%上昇した。6月から7月にかけての天候不順できゅうりやキャベツなど生鮮野菜が値上がりした。世界的な需要拡大を映したたこの価格上昇も目立った。
生鮮食品とエネルギーを除く総合のCPIは100.9と前年同月比0.3%上昇した。宿泊料のほか、授業料など教育費の上昇が影響した。
生鮮食品とエネルギーを除く総合のCPIは前月比で0.1%上昇した。
7月の企業向けサービス価格、前年比1.1%上昇 人件費の上昇などで
日銀が24日発表した7月の企業向けサービス価格指数(2010年平均=100)は104.9で、前年同月比1.1%の上昇となった。伸び率は6月から横ばいだったが、消費増税の影響を受けた時期を除くと、6月に続いて1993年3月以来、約25年ぶりの高い水準となる。幅広い産業で、人手不足による人件費の上昇を価格に転嫁する動きが続いた。上昇は61カ月連続。
土木建築サービス、プラントエンジニアリング、労働者派遣サービスなどで高い伸びが続いた。指数上昇に寄与したのは運輸・郵便だった。国際航空貨物輸送が、一部路線の運休による需給逼迫のほか、燃油サーチャージの上昇もあって前年同月比19.7%上昇した。一方、宿泊サービスは西日本豪雨や大阪府北部地震の影響で上昇率が鈍化した。
企業向けサービス価格指数は輸送や通信など企業間で取引するサービスの価格水準を総合的に示す。対象147品目のうち、前年比で価格が上昇したのは80品目、下落は29品目だった。上昇から下落の品目を引いた差は51品目で、前月の48品目から拡大した。差し引きでのプラスは20カ月連続となる。

いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、いつもの消費者物価上昇率のグラフは以下の通りです。折れ線グラフが凡例の色分けに従って生鮮食品を除く全国のコアCPI上昇率と食料とエネルギーを除く全国コアコアCPIと東京都区部のコアCPIそれぞれの上昇率を示しており、積上げ棒グラフは全国のコアCPI上昇率に対する寄与度となっています。エネルギーと食料とサービスとコア財の4分割です。加えて、いつものお断りですが、いずれも総務省統計局の発表する丸めた小数点以下1位の指数を基に私の方で算出しています。丸めない指数で計算している統計局公表の上昇率や寄与度とはビミョーに異なっている可能性があります。さらに、酒類の扱いも私の試算と総務省統計局で異なっており、私の寄与度試算ではメンドウなので、酒類(全国のウェイト1.2%弱)は通常の食料には入らずコア財に含めています。

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まず、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスでは、コアCPIの前年同月比上昇率で+0.9%でしたので、小幅に下回りましたが、大きく外れはしませんでした。企業物価については輸入物価と国内物価が国際商品市況における石油価格の上昇の影響などから、やや上昇幅を拡大し、7月の企業物価のうち国内物価の前年同月比上昇率が+3%を超える一方で、消費者物価(CPI)の上昇ペースは加速せず、デフレ脱却はまだしも、日銀のインフレ目標である+2%とは差があります。ということで、マクロの物価上昇は引き続き力強さに欠けるんですが、最近、多くのエコノミストが注目しているのは来年2019年10月の消費税率引き上げに際しての個別品目のマイクロな物価動向、中でも、政府の影響下にある公共料金のうちの携帯電話通信料の引き下げと教育費の無料化の動向です。前者の携帯電話通信料は全国のウェイトが1万分の215、東京でも177あります。他方、生鮮食品のウェイトが396ですから、菅官房長官の発言にあったように、携帯電話通信料が4割引き下げられると、全国コアCPIの上昇率を▲1%近く引き下げる効果があり、現在のプラスの上昇率は吹っ飛んでしまいます。加えて、教育の無償化については、幼児教育・保育及び大学など高等教育のそれぞれの無償化、さらに、私立高等学校授業料の実質無償化、といった教育無償化が消費税率引き上げの2019年10月から翌2020年4月にかけて実施されることが議論されています。制度的に複雑な実施となり、例えば、大学など高等教育の無償化については対象が住民税非課税世帯に限定されたり、私立高校の授業料が実質無償化されるのは年収590万円未満世帯に限定されたりするので、計算は複雑で教育のうちの授業料等の228のウェイトに相当する料金がすべてゼロになるわけではありませんが、知り合いのエコノミストのいくつかの試算を見ている限りでは、やっぱり、全国コアCPIの上昇率を▲0.5%近く引き下げる効果が示されており、合せて▲1.2~1.4%くらいの引き下げ効果が見込まれています。国際商品市況における石油価格上昇の追い風に乗っても、なお、+1%に届くか届かないかのコアCPI上昇率しかない現状で、これらの引き下げ効果を生ずる制度改革が実施されるとすれば、日銀のインフレ目標達成がまたまた遠のくことになるような気がします。

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次に、企業向けサービス物価指数(SPPI)上昇率のグラフは以下の通りです。サービス物価(SPPI)上昇率及び変動の大きな国際運輸を除くコアSPPI上昇率とともに、企業物価(PPI)上昇率もプロットしてあります。なお、影をつけた部分は景気後退期を示しています。これまた、CPIと同じで石油閣下うの上昇に連動するような形で運輸・郵便が前年同月比上昇率で+2.4%、景気に敏感な広告も+0.4%などが前年同月比寄与度の前月差で見てもSPPIの上昇をけん引している印象です。他にも、引用した記事にある通り、土木建築サービス、プラントエンジニアリング、労働者派遣サービスなどが人手不足を背景に高い上昇率を示しています。

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2018年8月23日 (木)

雇用保護規制を緩和すると何が起こるのか?

ちょうど1週間前の8月16日付けで、国際通貨基金(IMF)のスタッフによる以下の学術論文が公表されています。

タイトルからかなり明らかなんですが、1990年代初頭から先進国において傾向的に労働分配率が低下しているという定型化された事実につき分析を行っています。先進国26国の1970-2015年における主要な雇用保護法制に関する改革 ("major reforms to employment protection legislation") のデータセットを構築し、こういった改革に対する労働分配率の反応を分析しています。複雑なモデルや差の差分析 (differences-in-differences) などといった推計方法の計量経済学的な詳細については省略して、極めて安直に結論だけを引用すると、「先進国において雇用保護規制の緩和は15パーセントに相当する平均的な労働分配率の低下に寄与した可能性がある」("job protection deregulation may have contributed about 15 percent to the average labor share decline in advanced economies") と指摘しています。
下のグラフは、この論文の p.34 Figure 1. Cumulative Changes in Country Labor Shares Around Reform Years を引用しています。改革実施前後の-2年~+5年における労働分配率の変化をプロットしています。凡例の通り、緑色が改革実施国、赤が現状維持国です。

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詳細は論文そのものを読むしかないんですが、格差の観点も含めて、ピケティ教授が展開した R > G の利子率が成長率を上回るため格差が広がったり労働分配率が低下したりする、という見方のほかにも、こういった制度論的な規制緩和の労働分配率低下効果は直観的には私の理解ととてもよくマッチします。ただ、そうでない方も多そうな気もします。歪ませて神学論争に発展させることなく、科学的客観的な分析が要請されます。

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2018年8月22日 (水)

7回を投げ切って4勝目を上げた才木投手のナイスピッチングで中日に完勝!!

  RHE
阪  神210020000 5100
中  日100000100 280

昨夜は先発岩貞投手が序盤から打ち込まれての敗戦でしたが、今夜は才木投手のナイスピッチングで中日に完勝でした。昨夜とは真逆の展開で、阪神が福留選手の先制ホームランなどで序盤に得点を上げ、中盤には中押しもあって、終盤のダメ押しこそ出来ませんでしたが、8~9回は勝ちパターンのリリーフ陣が無失点で逃げ切りました。昨夜のスタメンと違って、やっぱり、鳥谷サードで梅野キャッチャーは勝率が高い気がします。

明日はエースを押し立てて、
がんばれタイガース!

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東洋経済オンラインによる「学生に勧めたい大手企業」ランキング50社やいかに?

最近の学生諸君の就活事情は私にはよく理解できていない気がするんですが、東洋経済オンラインにおいて、8月14日付けで「学生に勧めたい大手企業」ランキング50社の結果が明らかにされています。東洋経済オンライのサイトから引用すると以下の通りです。

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467大学のキャリアセンターの担当者が回答している、ということで、見ればそのまんまなんですが、トップ5くらいに運輸系の企業が多く見かけます。ただ、テーブルにはされていませんが、同時にキャリアセンターに「学生に人気の業種」を5つ聞いているそうで、その結果、1位は公務員の28.3%、次いで2位が銀行18.6%、教員17.8%のトップスリーとなっていて、以下、食品、サービス、商社、情報と続くということです。業種と個別企業の選好は必ずしも一致しないとはいえ、それよりも、学生の人気とキャリアセンター担当者のオススメの差が出ているような気もします。私はバブル経済前の採用で、しかも公務員ですから、21世紀の就活の実情は詳しくないものの、我が家の2人の大学生の倅どもの行く末は気になります。

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2018年8月21日 (火)

帝国データバンク「女性登用に対する企業の意識調査」の結果やいかに?

昨夜に続いて、女性登用に関する話題なんですが、8月14日付けで帝国データバンクから「女性登用に対する企業の意識調査」の結果が明らかにされています。詳細なpdfの全文リポートもアップされています。まず、帝国データバンクのサイトから調査結果の概要を4点引用すると以下の通りです。

調査結果
  1. 女性管理職がいない企業は48.4%と半数近くにのぼる一方、「30%以上」とする企業は6.8%で徐々に増加し、女性管理職の割合は平均7.2%と前年比0.3ポイント上昇。また、従業員全体の女性割合は平均24.9%で同0.3ポイント上昇、役員は平均9.7%で同0.4ポイント上昇
  2. 未上場企業の女性管理職割合は平均7.2%、上場企業は平均5.1%。女性管理職割合は未上場企業が上場企業より2.1ポイント高い
  3. 女性管理職が5年前より増加したと回答した企業は21.6%だった一方、今後、自社の女性管理職割合が増えると見込む企業は24.6%。女性役員割合では、5年前より増加した企業は8.2%、今後、増加すると見込む企業は7.5%
  4. 女性の活用や登用について「社内人材の活用・登用を進めている」企業は43.1%で4割を超えている一方、「社外からの活用・登用を進めている」企業は12.7%。その効果は「男女にかかわらず有能な人材を生かすことができた」が67.6%でトップ。以下、「女性の労働観が変化してきた」「多様な働き方が促進された」「従業員のモチベーションが上がった」「女性を登用したことで業務が円滑に進んだ」が続く。特に、従業員数の多い企業で効果を高く実感する傾向

かなり詳細なサマリーなので、特に付け加えることもないんですが、グラフを引用して簡単に取り上げておきたいと思います。

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上のグラフは、リポートから 女性の割合 (従業員・管理職・役員) を引用しています。従業員数は別にして、管理職や役員で全員が男性という企業の比率はジワジワと低下しているのが見て取れます。調査対象企業数は各年でビミョーに異なるものの、ほぼほぼ1万者ですから、誤差はそれほど大きくないものと期待してよさそうです。ただ、社内・社外を問わず女性の活用・登用を進めている企業は48.4%となっており、これが多いと見るか、少ないと見るかはビミョーなところなんですが、私の実感としては、まだまだ女性登用が天井にぶつかったとは思いませんので、やや低いんではないかという気がしています。

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2018年8月20日 (月)

joy.net 「東京医大入試での女子一律減点、医師たちはこう考える」の結果やいかに?

私は大学教員2年間だけ出向の形ながら経験し、日本の制度の中でかなりの程度に公平性が確保されているもののひとつに大学入試を考えていたんですが、その私の考えに大きな疑問を投げかける問題として、東京医大入試での女子受験者の一律減点が報じられました。この問題につき、joy.net で「東京医大入試での女子一律減点、医師たちはこう考える」と題して簡単なアンケートが実施され、結果が8月3日付けで明らかにされています。私から見て、その結果にも驚くべきものがありました。まず、アンケート調査の結果グラフを joy.net のサイトから引用すると以下の通りです。

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見れば明らかな通り、「理解できる」が18.4%もあって、これに「ある程度は理解できる」の46.6%と合わせると、実に65%もの医師が東京医大の対応に一定の理解を示しています。実に驚くべき結果です。回答者は全員医師で、わずかに103人ですから大きな誤差が含まれている可能性が高い上に、回答者の男女の性別は明らかではありません。でも、私が回答するとすれば、明らかに「理解できない」でしょうから、医師の世界はかなり特殊なのか、という気もします。加えて、こういった医師の意識を背景に東京医大で女子受験者の一律減点が実施されていたのかもしれません。いずれにせよ、大学入試の公平性とともに、医師の世界の常識も疑わせる結果ではないか、と私は受け止めています。

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2018年8月19日 (日)

序盤の大量失点が重くヤクルトに完敗!!

  RHE
阪  神002000300 5122
ヤクルト21401000x 8130

この神宮での3連戦の第1戦と第2戦は競り合った試合でしたが、今夜は序盤の大量失点が重くヤクルトに完敗でした。もちろん、先発岩田投手の危険球退場も想定外だったんですが、序盤に大差をつけられた上に、5点差でリードしながらスクイズをやるような高校野球に大きく影響された野球には叶いません。完敗です。私はテレビ観戦の意欲も出ませんでした。

次のナゴヤドームでは、
がんばれタイガース!

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2018年8月18日 (土)

ハラハラドキドキの最終回を何とか切り抜けてヤクルトに勝利!!

  RHE
阪  神001102000 490
ヤクルト100002000 391

競り合った試合でしたが、何とか最終回を逃げ切ってヤクルトに勝利しました。鳥谷選手と梅野捕手のアベックアーチが出た時には楽勝ムードだったんですが、最終回はクローザーのドリス投手が乱調で、ヒヤヒヤさせられました。

明日は岩田投手を守り立てて、
がんばれタイガース!

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今週の読書はやや抑え気味に計5冊!

今週の読書は、やや抑え気味に、経済所や小説も含めて、計5冊、以下の通りです。来週も少し抑える予定です。

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まず、福田慎一[編]『検証アベノミクス「新三本の矢」』(東京大学出版会) です。編者はマクロ経済を専門とする東大経済学部教授であり、すでに退職した吉川教授とともにマクロ経済分析の第一人者といえます。ただ、福田教授の場合は、もともとのオリジナルのアベノミクスの三本の矢に対しては批判的な見方を展開していて、本書で取り上げている新三本の矢については、その意味ではやや肯定的な取り上げ方ではないかという気もします。どうして新三本の矢が福田教授の評価を得たかというと、要するに、福田教授の好きな構造改革に近いからです。すなわち、名目GDP600兆円の強い経済はさて置き、希望出生率1.8を目指す子育て支援、さらに、介護離職ゼロを目指す社会保障改革については、かなり構造改革の色彩が強くなる、という見方なんだろうと思います。私はオリジナルの三本の矢、特に最初の矢である金融政策を高く評価しており、かなり方向性が違います。成長戦略などの構造改革は潜在成長率を高めることにより、少し前までの日本経済に漂っていた閉塞感の打破に役立つと、素直に考える向きは少なくありませんが、現状の人手不足経済の中でどこまで有効でしょうか。私には疑問のほうが大きく感じられます。

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次に、W. チャン・キム & レネ・モボルニュ『ブルー・オーシャン・シフト』(ダイヤモンド社) です。かなり前にこの著者から『ブルー・オーシャン戦略』という本が出されていますが、その実践編、というか、続編であることは明らかです。コモディティ品で溢れて、血に泥の競争を繰り広げているレッド・オーシャンから、独自製品や新たな市場開拓による競争のないブルー・オーシャンへのシフトを眼目にしているわけですが、基本的に、ブルー・オーシャンを開拓できる企業はとても限られていると私は見ていて、ハッキリいって、本書のお題目は非現実的です。当然ながら、本書を読んだ経営幹部がすべてブルー・オーシャンにシフトできる、と考えるのは控えめに言ってもバカげています。本書のようなサクセス・ストーリーに着目したケーススタディを展開しているような経営本を読むにつけ、その反対側で数百倍、数千倍の失敗例が山を成しているという事実を忘れるべきではありません。むしろ、うまくブルー・オーシャンにシフトした例と失敗した例を並べて分析するほうが役立ちそうな気もします。現自社社会の経営幹部にとって、ほとんど何の役にも立たない本ではないか、と私は考えています。すなわち、実際の企業経営で活用するというよりも、むしろ、シミュレーションゲームのシナリオの基にする方ががまだ本書の使い道がありそうな気がします。4次元ポケットから取り出したドラえもんの道具で経営改革を進めましょう、と主張しているに近いという受け止めです。

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次に、ニック・トーマン & マシュー・ディクソン & リック・デリシ『おもてなし幻想』(実業之日本社) です。タイトルだけを見れば、我が国のおもてなしについて批判しているような見方が成り立つんですが、広い意味でそうつながらないでもないものの、本書で主として強調しているのは、カスタマーサービスを強化しても、顧客のロイヤリティは飽和点がかなり低く、カスタマーサービスの限界生産性はすぐにゼロに達する、従って、別の観点から顧客のロイヤリティを維持ないし引き上げる努力が必要、という議論を長々と展開しています。ですから、BtoBにせよ、BtoCにせよ、顧客と直接接するカスタマーサービス部門、ないし、日本的な表現をすればクレーム処理部門のお仕事に焦点が当てられており、それ以外の製造や研究開発や、もちろん、経理や人事と行った管理部門などはまったく関係がありません。そして、カスタマーサービスとして、顧客に積極的に働きかけるよりも、むしろ、顧客自身が選択を可能にするようなシステムが推奨されています。例えば、クレームとか何らかの問い合わせなどにおいては、オペレータによる電話対応ではなく、webサイトにおける決定樹などに基づくソリューションの提供などです。ただ、私自身の評価として、こういったカスタマーサービスは、日本のおもてなしが典型で、プライシングに失敗しているんではないか、という気がしています。レベルの高いおもてなしであれば、それ相応の料金をちょうだいすべきであり、無料で提供すれば効用が高まるのは当然ですから、評価も得やすくなります。顧客にどこまで評価されるかに従った価格付を放棄して無料ないし割に合わない低価格でサービスを提供しているんではないか、と私は疑っているわけです。我が国のデフレの一員である可能性も排除しません。

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次に、バラク・クシュナー『ラーメンの歴史学』(明石書店) です。英語の原題は Slurp! であり、音を立ててすすって食べる、くらいの意味かと思います。邦訳タイトル通りに、ラーメンに大きな焦点を当てつつも、日本の食文化を幅広く取り上げており、それも、家庭における食文化ではなく、外食の食文化です。ですから、実質的に、日本で料理屋などが広く普及し始めたのが江戸期のそれも徳川吉宗将軍くらいからではないかといわれていますので、それほど長い歴史をたどるわけではありません。しかも、我が国の食文化の場合、諸外国からの影響をかなり強く受けており、中国や朝鮮は言うに及ばず、てんぷらはもちろん、明治期以降のカレー、そして、本書で焦点をあてている昭和期以降くらいのラーメンもかなり外来文化の色彩を有していることは明らかでしょう。ただ、てんぷら、刺し身、寿司といった食文化の中のハイカルチャーに対して、おそらく、カレーやラーメンは、牛丼などとともにサブカルの位置を占めますから、中国由来のラーメンを取り上げるのであれば、インド由来のカレーについてももっと着目して欲しかった気もします。でも、外食のラーメンとともに、家庭食のインスタント・ラーメンに着目したのは秀逸な視点だと私は受け止めています。

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最後に、戸谷友則『宇宙の「果て」になにがあるのか』(講談社ブルーバックス) です。著者は、どちらかといえば、理論物理の専門家ですが、宇宙の果てについてかなり専門的な議論を紹介しています。もちろん、空間的な宇宙の果てだけでなく、時間的なビッグバンの始まる前の宇宙についても十分に考慮されています。それにしても、私のようなエコノミストの目から見て、100年経っても何らゆるぎを見せないアインシュタインの相対性理論というのは、とてつもなく立派な理論構造をしているのであろうと想像され、同時に、実証の結果に支えられていることも想像され、経済学なんぞという貧素な科学と対比するにつけ、物理学の学問体系の広さと堅牢さに驚くばかりです。そして、その相対性理論と量子理論に基づく現代宇宙論が本書では展開されています。ただ、ダークマターとダークエネルギーのいい加減さ、不透明さ、アドホックさについては、まだまだ物理学にして解明すべき課題が多く残されている、と感じてしまいました。

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2018年8月17日 (金)

2ケタ10安打を打ちながら決定打に乏しくヤクルトに敗戦!!

  RHE
阪  神020000000 2100
ヤクルト20100000x 390

競り合った試合でしたが、阪神打線に決定打なくヤクルトに負けました。東京は異常に強い風が吹き荒れ、狭い神宮球場でどうなることかと心配しましたが、試合そのものは落ち着いた展開でした。しかし、好投の秋山投手に打線の援護なく、中盤から終盤はゼロに抑え込まれました。

明日は、
がんばれタイガース!

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夏休みの米国短編ミステリ集の読書やいかに?

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お盆休みの週に、米国とカナダの短編ミステリ集を3冊ほど読みました。各巻20話を収録し2段組で600ページ近いボリュームで、収録作品は以下の通りです。

  • ジェフリー・ディーヴァー[編]『ベスト・アメリカン短編ミステリ』(DCH)
    1. 錆の痕跡/N.J.エアーズ
    2. 復讐人へのインタビュー/トム・ビッセル
    3. 勝利/アラフェア・バーク
    4. ビッグ・ミッドナイト・スペシャル/ジェイムズ・リー・バーク
    5. ビーンボール/ロン・カールソン
    6. 父の日/マイクル・コナリー
    7. かわいいパラサイト/デイヴィッド・コーベット
    8. それまでクェンティン・グリーは/M.M.M.ヘイズ
    9. 2000ボルト/チャック・ホーガン
    10. 狂熱のマニラ/クラーク・ハワード
    11. 懐かしき青き山なみ/ロブ・カントナー
    12. 俺の息子/ロバート・マックルアー
    13. フリーラジカル/アリス・マンロー
    14. 愛する夫へ/ジョイス・キャロル・オーツ
    15. お尋ね者/ニック・ピッソラット
    16. カミラとキャンディの王/ギャリー・クレイグ・パウエル
    17. 切り株に恋した男/ランディ・ローン
    18. Gメン/クリスティン・キャスリン・ラッシュ
    19. 水晶玉/ジョナサン・テル
    20. 砂漠/ブー・チャン
  • ハーラン・コーベン[編]『ベスト・アメリカン短編ミステリ』(DCH)
    1. 大胆不敵/ブロック・アダムス
    2. きれいなもの、美しいもの/エリック・バーンズ
    3. 清算/ローレンス・ブロック
    4. が俺のモンキーを盗ったのか?/デイヴィッド・コーベット & ルイス・アルベルト・ウレア
    5. パトロール同乗/ブレンダン・デュボイズ
    6. ハイエナのこともある/ローレン D.エスルマン
    7. 彼の手が求めしもの/ベス・アン・フェネリー & トム・フランクリン
    8. 人生の教訓/アーネスト・J・フィニー
    9. 単独飛行/エド・ゴーマン
    10. 運命の街/ジェイムズ・グレイディ
    11. 殺し屋/クリス F.ホルム
    12. 名もなき西の地で/ハリー・ハンシッカー
    13. 幼児殺害犯/リチャード・ラング
    14. 星が落ちてゆく/ジョー R.ランズデール
    15. ジ・エンド・オブ・ザ・ストリング/チャールズ・マッキャリー
    16. ダイヤモンド小路/デニス・マクファデン
    17. 最後のコテージ/クリストファー・メークナー
    18. ハートの風船/アンドリュー・リコンダ
    19. チン・ヨンユン、事件を捜査す/S.J.ローザン
    20. 死んだはずの男/ミッキー・スピレイン & マックス・アラン・コリンズ

  • リザ・スコットライン[編]『ベスト・アメリカン短編ミステリ 2014』(DCH)
    1. 覆い隠された罪/トム・バーロウ
    2. 細かな赤い霧/マイクル・コナリー
    3. 重罪隠匿/オニール・ドゥ・ヌー
    4. 写真の中の水平/アイリーン・ドライヤー
    5. 後日の災い/デイヴィッド・エジャリー・ゲイツ
    6. 道は墓場でおしまい/クラーク・ハワード
    7. 越境/アンドレ・コーチス
    8. イリノイ州リモーラ/ケヴィン・ライヒー
    9. シャイニー・カー・イン・ザ・ナイト/ニック・ママタス
    10. 漂泊者/エミリー・セイント・ジョン・マンデル
    11. ケリーの指輪/デニス・マクファデン
    12. 獲物/マイカ・ネイサン
    13. いつでもどんな時でもそばにいるよ/ジョイス・キャロル・オーツ
    14. 電球/ナンシー・ピカード
    15. 弾薬通り/ビル・プロンジーニ
    16. インディアン/ランドール・シルヴィス
    17. 彼らが私たちを捨て去るとき/パトリシア・スミス
    18. シナモン色の肌の女/ベン・ストラウド
    19. 二つ目の弾丸/ハンナ・ティンティ
    20. 束縛/モーリーン・ダラス・ワトキンス

ミッキー・スピレインの遺稿もあれば、マンローやオーツのような短編の名手、というよりも、ノーベル文学賞クラスのビッグネームも収録されている一方で、ほぼ新人に近いような無名の作家もいます。中身も、クイーンやクリスティのような本格的な謎解きのミステリもあれば、編者のディーヴァーの言葉を借りれば、「文学的」なミステリ、あるいは、ミステリというよりもホラーに近い作品などなど、さすがに幅広く収録されている印象です。夏場のヒマ潰しにはピッタリかもしれません。

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2018年8月16日 (木)

最終回の能見投手緊急登板の火消しで広島を下す!!

  RHE
広  島000001010 251
阪  神01001001x 3102

終盤まで大いに競り合いましたが、緊急登板の能見投手の見事な火消しで広島に勝利でした。勝ち越し打は8回の大山選手のタイムリーだったんですが、私の実感でも、スカイAの実況でも、原口選手を差し置いての代打大山選手は大いに疑問手ながら、結果オーライで勝ち越しました。最終回はクローザーのドリス投手が頭部死球で一発退場をくらいましたが、能見投手のベテランの味が堪能できました。

明日からの東京ヤクルト戦も、
がんばれタイガース!

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またしても赤字を記録した7月の貿易統計をどう見るか?

本日、財務省から7月の貿易統計が公表されています。季節調整していない原系列の統計で見て、輸出額は前年同月比+3.9%増の6兆7474億円、輸入額も+14.6%増の6兆9786億円、差引き貿易収支は▲2312億円の赤字を計上しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

7月の貿易収支、2312億円の赤字 輸出の伸び悩み響く
財務省が16日発表した7月の貿易統計(速報、通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は2312億円の赤字だった。赤字は2カ月ぶり。輸出の伸びが限定的だったうえ、中東からの原油の輸入が増え、輸入額の増加が上回った。
QUICKがまとめた民間予測の中央値(500億円の赤字)に比べて赤字額が大きかった。
輸出額は前年同月比3.9%増の6兆7474億円だった。20カ月連続で増加した。韓国向けの重油に加え、アジア向けの半導体製造装置や半導体部品の輸出が好調だった。
輸入額は14.6%増の6兆9786億円だった。アラブ首長国連邦(UAE)からの原油や、アイルランドからの医薬品が大幅に増加した。原油の円建て輸入単価は56.2%上昇した。
7月の為替レート(税関長公示レートの平均値)は1ドル=110円78銭。前年同月に比べて1.5%円高・ドル安に振れた。
7月の対米国の貿易収支は5027億円の黒字で、黒字額は22.1%減少した。減少は2カ月ぶり。2カ月連続で輸出額が減ったことが響いた。前年に好調だった反動で、自動車や自動車部品の輸出が減った。鉄鋼の輸出も減少した。半面、航空機エンジンや液化石油ガス(LPG)の輸入が増えた。

いつもの通り、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、貿易統計のグラフは以下の通りです。上下のパネルとも月次の輸出入を折れ線グラフで、その差額である貿易収支を棒グラフで、それぞれプロットしていますが、上のパネルは季節調整していない原系列の統計であり、下は季節調整済みの系列です。輸出入の色分けは凡例の通りです。

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引用した記事にもある通り、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスは▲448億円でしたし、レンジの下限でも▲1990億円でしたから、実績値の▲2312億円の赤字というのはやや大きい赤字、と私は受け止めています。そして、この7月貿易赤字の要因を考えると、輸出サイドでは輸出数量の停滞、特に米国向け輸出数量の減少、そして、輸入サイドでは輸入価格の上昇、ということになろうかと思います。季節調整していない原系列の貿易指数の前年同月比で見て、輸出数量は年度明けから、4月+7.2%、5月+6.4%の後、6月+3.2%に続いて、7月はさらに落ちて+0.8%を記録しています。特に米国向け輸出数量は7月▲4.8%に落ち込んでいます。一方、輸入価格は同じ時期に4月+3.8%上昇、5月+7.0%、6月+7.4%から、とうとう7月には+10.2%の上昇に達しています。基本的に、国際商品市況における石油価格をはじめとする一次産品の価格上昇が主因であろうと考えられます。ただ、今月から貿易指数が2015年基準に改定され、今月末の確報公表時まで接続指数が明らかではなく、いつもの輸出のグラフは書けませんでした。この先、世界的な貿易摩擦の激化や通商政策の動向に伴って、年明けくらいから我が国の輸出も何らかの影響を受ける可能性が高い、というのがエコノミストの間の緩やかなコンセンサスかもしれません。

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2018年8月15日 (水)

広島にマジック32が点灯して阪神の終戦近し!!

  RHE
広  島003101100 6100
阪  神002000002 4110

いよいよ、広島にマジック32が点灯して阪神の終戦が近づいたカンジです。さすがに、今季の実力を踏まえると、この時期に3連勝は夢のまた夢だったような気がします。そろそろ、シーズンの目標を優勝から、別の何かに変更すべきタイミングなのでしょう。夢を諦めるのはツラいところです。

明日は、
がんばれタイガース!

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マクロミル・ホノテ「第4回 災害や防災に関する定点調査」の結果やいかに?

異常気象による災害や数十年振りの天候が毎年のように起こっている中で、マクロミル・ホノテから先週8月7日(火)に「第4回 災害や防災に関する定点調査」の結果が明らかにされています。まず、マクロミル・ホノテのサイトから調査結果のTOPICSを4点引用すると以下の通りです。

TOPICS
  • "恐れている災害"、「豪雨、洪水」が急上昇。しかし1位は依然、圧倒的に「地震」
  • 94%が、"5年以内に日本で大災害が起きる"と回答。起きると思う災害で、上昇傾向なのは
    「豪雨、洪水」「土砂災害」、そして「中長期の天候災害」。この夏の猛暑も影響?
  • 大災害への不安が高まる一方、防災意識はほとんど変わらず
  • ペットの防災、飼い主の実施率は6割

最後のペットの防災については、誠に申し訳ないながら、私はそれほど興味ないんですが、いくつか、グラフを引用しつつ簡単に取り上げておきたいと思います。

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まず、上のグラフは、マクロミル・ホノテのサイトから引用していますが、恐れている災害について、過去3回の調査結果をプロットして比較しています。従来からもっとも恐れられている災害は「地震」であり、96%とほぼ全員が回答しています。続いて2位は前回の調査より13%ポイントも上昇した「豪雨、洪水」の67%でした。また、「土砂災害」も、前々回と比較すると10%ポイント上昇しています。西日本豪雨の影響などからか、豪雨、洪水、土砂災害などへの恐怖感が高まっているように見受けられます。

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続いて、「この先5年以内に、国内で生命や社会生活に大きな被害をもたらす大災害が起きると思うか」との質問に対して94%が「起きると思う」と回答したところ、上のグラフは、マクロミル・ホノテのサイトから引用していますが、起きると思う大災害の上位7位をプロットしています。見れば明らかですが、1位は「地震」で90%、次いで「豪雨、洪水」62%、「土砂災害」40%、「津波」36%と続きます。前回の今年2018年2月調査よりもスコアが軒並み上昇しており、特に「豪雨、洪水」と「土砂災害」で上昇幅が大きく、西日本豪雨の影響なのかもしれません。

最後に、グラフは引用しませんが、今回の調査でも、大災害に対する恐怖や不安が高まる一方で、防災を「意識している (『とても意識している』と『やや意識している』の合計)」と回答した人は61%という結果で、前回の調査の59%から特に上昇したわけでもなく、「防災意識はほとんど変わらず」と結論しています。私自身をかえりみて判る気もします。

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2018年8月14日 (火)

優勝のためには3連勝しかない広島戦にまず先勝!!

  RHE
広  島000102010 483
阪  神00012004x 7110

もう1戦たりとも落とせず、3連勝しかない広島戦にまず先勝でした。結果的には、8回の攻防が勝負を分けましたが、引き続き、打線は好調で得点は入ります。先発岩貞投手は粘り強い投球でしたし、藤川投手の失点は不運としか言いようがありません。点差があったとはいえ、クローザーのドリス投手は完璧でした。私の勝手な思い込みですが、最近の試合を見ていると、サード鳥谷とキャッチャー梅野なら勝率が高いような気がします。

明日も、
がんばれタイガース!

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あおぞら銀行「シニアのリアル調査」結果やいかに?

やや旧聞に属する話題かもしれませんが、先週8月9日(木)にあおぞら銀行から「シニアのリアル調査」の結果が明らかにされています。あおぞら銀行によれば、日本の60代を中心とするチャレンジ精神旺盛でアクティブな世代を「Brilliant60s=輝ける60代」と名付け、ポジティブな人生をおくるサポートをすべく、シニア層のお客さまへの資産運用コンサルティングに注力しているところ、コアとなる全国の55~74歳の男女約2,000名を対象にした調査だそうです。実は、私も今年は還暦で来月に60歳に達しますので、一端なりとも少し見ておきたいと思います。

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まず、上のグラフはリポートから、季節に合わせて「お盆玉」の認知度に関する質問の結果を最近3年間でプロットしたものです。シニアでもまだ40%に達しない認知度ですから、私が知らなくてもしょうがないところですが、「お盆玉」とは語感から軽く想像されるように、お盆の時期に子や孫にあげるお小遣いのことです。統計局で消費統計を担当していたエコノミストとして恥ずかしながら、私はこのリポートを見るまで知りませんでした。グラフは引用しませんが、最近3年間では軽く5,000円を超えているようです。

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次に、上のグラフはリポートから、孫のために購入したことのあるものを引用しています。見れば明らかで、1位に節句の人形が53.0%でもっとも多く、次いで2位にランドセル46.3%、3位に自転車30.5%が続いています。私は孫がまだいませんので判りませんが、確かに、ウチの倅どもに端午の節句の武者人形が送られてきたことは記憶していて、毎年、それなりの季節には飾っています。

シニアに片足が入り始めたという観点からは、それほど参考にはなりませんでしたが、一般的なシニア消費の一端、いわゆる孫消費については大いに参考になった気がします。これだけシニア=高齢者が豊かで現役世代への移転があるんですから、社会保障給付を少し考えればいいような気もします。世代間不公平を是正する必要は明らかです。

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2018年8月13日 (月)

第一生命経済研「天変地異が日本経済に及ぼす影響」やいかに?

やや旧聞に属する話題ながら、先週8月7日(火)に、第一生命経済研から「天変地異が日本経済に及ぼす影響」と題するリポートが明らかにされています。タイトルはキャッチーなんですが、地震などの天災も分析の対象に入っているものの、実は、主たる部分は気象と消費の関係に着目している感もあります。ただ、私のようなエコノミストの目から見て、天災はもちろん、気候条件は経済外要因として片づけてしまいがちでしたので、それなりに目を啓かせてくれるような気もします。グラフを引用しつつ、簡単に取り上げておきたいと思います。

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まず、上のグラフはリポートから夏季に当たる7~9月期の日照時間と家計消費の関係を引用しています。基本的に、消費と日照時間と気温の関係を初歩的な最小二乗法(OLS)を用いた消費関数で推計しようと試みているんですが、その結果として、過去20年のデータを用いた推計パラメータから、7~9月期の日照時間が全国平均で+10%増加すると、同時期の家計消費支出が+0.51%程度押し上げられることになり、これを気温に換算すれば、7~9月期の平均気温が全国平均で+1℃上昇すると、同時期の日照時間が+10.5%増加する関係があることから、家計消費支出を約+3,186億円(+0.54%)程度押し上げる、との結論を示しています。気温が高くて日照時間が長ければ消費は上振れする、という経験的な事実を確認できるように私は受け止めています。

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すでに爆買いの段階は終息しつつあるような気もしますが、インバウンド消費と天変地異の関係も気にかかるところで、上のグラフはリポートから非居住者家計の直接購入額と訪日外客消費の関係を引用しています。ここでは消費ではなく需要項目別では輸出ということになりますが、天変地異に起因するインバウンド消費の変動については、豪雨被害や大阪北部地震の悪影響といった潜在的な押し下げリスクを指摘しています。

最後に、このリポートでは、最初に指摘した通り、かなり初歩的な推計手法を用いていて、気温や日照時間と消費の間にリニアな関係を想定していますが、私は今年のような猛暑を目にして quadratic な関係を想定すべきではないか、すなわち、気温/日照時間と消費は単純な正の相関ではなく、逆U字型の関係があり、ある気温までは正の相関を保ちつつ、反転して気温が高過ぎると消費にマイナスの影響を及ぼし始める転換点がある可能性を忘れるべきではないと考えます。実証していませんので、直観的な思考結果に過ぎませんが、その転換点を探るためには、単純にリニアな関係を想定するのではなく、消費関数に気温/日照時間の二乗項を入れるなどの工夫が必要そうな気がします。

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2018年8月12日 (日)

投手陣が横浜打線につかまり2ケタ失点で連勝ストップ!!

  RHE
阪  神200100020 582
横  浜02202312x 12170

打線はそこそこ好調で初回に先制したんですが、期待のドラ1馬場投手をはじめ投手陣が2ケタ失点して連勝ストップでした。まあ、こんな試合もあります。繰り返しになるものの、打線はそこそこ好調で今夜も5得点ですから、一時の貧打は返上した気もしますが、投手がここまで打ち込まれてはなすすべありません。でも、勝ちパターンのリリーフ陣は温存したのかもしれません。

京セラドームに広島を迎え撃つべく、
がんばれタイガース!

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第100回記念の甲子園高校野球を楽しむ!

ついつい、何をするともなくテレビで甲子園の高校野球を観戦しています。第3試合の星稜vs済美はものすごい試合でした。今大会2回目のタイブレークも見ものでしたが、史上2人目の逆転サヨナラ満塁ホームランは眼福といえます。
今日の試合を離れれば、私は郷里の平安高校を応援しているんですが、春夏通算100勝達成だとかで大きく報じられていました。また、ついつい我が阪神タイガースに来て活躍してくれそうな高校生も物色していたりするんですが、報徳学園の小園遊撃手の評価が高いようです。ただ、さすがに鳥谷選手は別格としても、北条選手に植田選手と、前田大和選手をFAで出しても、タイガースは内野手は余っているように見えないでもないので、実に地元選手ながら悩ましいところかもしれません。

がんばれタイガース!

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2018年8月11日 (土)

大量8点の援護を先発小野投手が守って横浜に連勝!!

  RHE
阪  神031004000 8120
横  浜000200100 390

打線の仕掛けが早く序盤に3点を先取し、中盤6回にも4点を中押しし、先発小野投手の力投で横浜に連勝でした。鳥谷選手の先制点の後、梅の捕手のツーランが効きました。6回はまさに中軸打線の乱れ打ちでした。リリーフ陣も小野投手を引き継いで、藤川投手と岩崎投手がしっかり抑えました。

明日はドラ1馬場投手を守り立てて、
がんばれタイガース!

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今週の読書は経済書を中心に計8冊!!!

今週も頑張って、経済書を中心に以下の通りの計8冊です。ただ、来週は日本的にはお盆の夏休みウィークですので、少し読書はペースダウンし、『ベスト・アメリカン・短編ミステリ』のシリーズなどの肩の凝らない読書にも手を付けたいと考えています。

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まず、ケネス・シーヴ & デイヴィッド・スタサヴェージ『金持ち課税』(みすず書房) です。英語の原題は Taxing the Riches であり、著者はどちらも米国の大学に在籍する研究者ですが、経済学を専門分野とするエコノミストではありません。政治学の教授職を務めています。ですから、効率性を考える経済学者と違って、社会的なコンセンサスの形成の観点からタイトルにあるような富裕層に対する課税を歴史的に分析しています。日本も含めて、西欧や北米などの20か国の所得税と相続税のデータベースを作った上での分析のようです。そして、大雑把に、私が読んだところの結論は、戦争や武力紛争に対する人的貢献を勘案して、貢献した層に税を免除ないし軽課して、それを逃れた層に課税する、というのが正当化されたのが、20世紀に入って第1次世界大戦前後から第2次世界大戦終了後の1950~60年代くらいまで、の歴史的な考察の結果ではないか、という気がします。もっとさかのぼれば、日本と違って、西欧では貴族とは騎士であって戦争や武力紛争の矢面に立つ階層ですから、その観点から無税の恩恵に浴していた可能性を示唆しています。そして、20世紀の大きな戦争においては国民皆兵の徴兵制が敷かれた一方で、富裕層は徴兵から逃れる確率が高く、戦争に人的貢献をしなかった階層、すなわち、富裕層への累進課税が公正と見なされて正当化された、という結論のように私には読めました。逆から見て、明記はされていませんが、ベトナム戦争が終了した後の1980年ころから現時点までの半世紀近くは、大きな武力衝突もなく富裕層への累進課税の正当性が弱まった、という見方なのかもしれません。そして、この累進課税の正当性の弱体化を背景に不平等や格差の広がりが見られる、という結論を導こうとしているようにすら見えます。確かに、1980年前後は英米でサッチャー政権やレーガン政権が成立した時期であり、現在までの不平等や格差の広がりの起点と考えるエコノミストも少なくないんですが、私の見方からすれば、少し疑問なしとしません。

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次に、武者陵司『史上最大の「メガ景気」がやってくる』(角川書店) です。著者は大和総研からドイツ証券のエコノミストを務めた経験があり、ご本人は本書の中で経済予測を当てたと自慢していますが、個別には指摘しないものの、外した経済予測もかなり多いと私は認識しています。本書では、人生100年株価10万円をキャッチフレーズに、我が国経済、というよりも我が国株価の黄金時代が来ると予測しています。もちろん、経済学らしい科学的な予測ではなく、希望的観測も含めた著者ご自身の直感的な予測です。ですから、検証は可能ではありませんし、逆から見て反論も難しい、という面があります。ただ1点だけ、企業が溜め込んだ利益=キャッシュを生産性に応じて従業員に還元する、というのが日本株価の黄金時代を迎える1つの条件になっているんですが、それには私も同意します。悲しくも、能力低い館長エコノミストとして、それを実現する政策手段を見出だせないだけです。本書について、ある意味では偏った見方、と受け止める向きもあるでしょうし、宗教的な信仰の対象のように有り難い見方と考える投資家もいそうで、私には評価の難しいところですが、すでに一線を引退したエコノミストですから、激しくポジション・トークを展開しているようにも思えず、ただ、タイトルに典型的なように、一般読者の目に止まりやすいような工夫は見受けられます。さすがに、「キワモノ」とまではいいませんが、角川書店の出版物って、こんなでしたっけ、というのが私の感想です。図書館で借りて、1時間半から2時間くらいの時間潰しには有益そうな気もします。新幹線で東京と大阪の片道相当の時間です。大きさもかさばらずに手軽に持ち運べます。

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次に、ジャック・アタリ『新世界秩序』(作品社) です。著者はご存じの通り、現在の世界のトップクラスの頭脳の1人であり、フランスのマクロン大統領の生みの親、とまで称されているエコノミスト、有識者です。私の記憶が正しければ、ミッテラン社会党政権期に頭角を現したので、やや左派系ではないか、という気もしますが、それほど自信はありません。ということで、中世の終了から第交易期ころから歴史的な見方を交えて、世界的な秩序や権力あるいは統治機構に関する見方を披露し、先行きの方向性を示唆しています。19世紀は大英帝国によるパクス・ブリタニカ、20世紀は米国によるパクス・アメリカーナが支配的であった一方で、最近では、欧米におけるポピュリズムの台頭、典型的には英米でのトランプ政権の成立とBREXIT国民投票の成立、フランスでの国民戦線の台頭などが見られ、経済的にはグローバル化が急速に進んで国境を超えた経済活動を行う多国籍企業を民族国家の政府が制御しきれず、米国の孤立化や内向き政策とともに紛争地域でのテロ集団の跋扈が見られたり、などなど、カオス化とまで表現すると行き過ぎかもしれないものの、世界の経済社会の不安定性が増しているように見えるんですが、それに対して、世界的な秩序の形成や権力あるいは統治機構のあり方などを本書で歴史的な見方も交えながら展開しています。前著の『2030年ジャック・アタリの未来予想』などでもそうだったんですが、底流には世界政府の建設への流れなどが設定されているように感じられてなりません。現時点ではかなり空想的な構想としか受け止められませんが、世界政府の実現とそのガバナンスによってしか世界の秩序が保たれない、というのはやや米国の力を過小に見ているような気がします。何かの本で読んだ記憶がありますが、西アフリカでエボラ出血熱が発生した際、10億ドル単位の予算を当てて3,000人の軍隊を派遣し、その鎮圧が出来るのは米国くらいしか私は思い浮かびません。その米国の地位が低下して中国やあるいは他の国がこういった世界秩序の維持に取り組めるとは、私にはとても思えないんですが、単なる想像力が貧困なのかもしれないと反省も同時にしています。

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次に、三菱UFJトラスト投資工学研究所『実践金融データサイエンス』(日本経済新聞出版社) です。ネット検索でヒットしなかったんですが、この投資工学研究所からはその昔にも何冊か、あるいは、1冊だけこういった本が出ていて、私は地方大学に出向していた折に入手して読んだ記憶があります。中身はすっかり忘れました。本書ではビッグデータが利用可能となった現時点で、その膨大なデータをテキスト・マイニングも含めて、いかに投資情報として活用するか、という観点で編まれています。すなわち、資産運用や金融におけるリスク管理や金融マーケティングなどのデータ分析業務がビッグデータの利用可能性の高まりにより、どのように変わってきたのかを概観しつつ、これらのデータを活用することでどのような知見が得られ、どのように金融に活用できるのかを解説しています。具体的には、有価証券報告書のテキストからデータを抽出し、企業間の関係情報をビジュアル化する手法、ある企業に生じた何らかのショックが取引先のみならず幅広い関連企業の株価に与える影響の速度の分析、米国連邦公開市場委員会のステートメントなどの文書が何を話題にしているのかを機械にテキスト分析させ米国金融政策の今後の方向性などの見通しをスコア化する手法、政府・中央銀行・マスメディア・民間エコノミスト・市場関係者に加えて、一般人も含めて各種の市場関係者が発信する多種多様なデータを統合し、ナウキャスティングなどのマクロ経済分析、すなわち、経済環境のリアルタイム評価を行う手法、などなど金融工学的な手法の紹介や、その実践も含めて、かなり平易に解説を加えています。もっとも、冒頭に各章別の難易度のグラフがあり、第6章の難易度が高いのが見て取れます。

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次に、渡辺由美子『子どもの貧困』(水曜社) です。著者はNPO法人を主宰しており、特に、子供達の学習教育に大学生などのボランティアを動員して無料塾タダゼミの活動を行っているそうです。本書にもある通り、まず、現代の貧困は社会一般から見えにくくなっていることに注意が必要です。普通のオシャレな服装でスマホを持ってマクドナルドで友達と外食している子供が貧困家庭かもしれない、という現実があります。昔のようにボロを着ておなかを空かせているわけではない、ということです。従って、貧困バッシングや自己責任論のはびこる温床があります。スマホを諦めて教育費の足しにすればいいんではないか、という議論です。それを本書の著者は否定しています。社会的に必要な最低限の生活に含まれる可能性が示唆されている、と私は考えています。続いて本書では、著者の活動の背景にある我が国の教育予算の少なさを指摘します。すなわち、本書の読者の疑問は、貧困家庭の子供に対してタダゼミなどの活動で応えるんではなく、学校教育の充実が本筋ではないか、と考える読者は少なくないかもしれません。でも、我が国教育予算が先進国の集まりであるOECD平均よりも、GDP比で▲1%超も少ないわけですから、巷間指摘されている通り、先生方は大忙しで子供に十分対応する時間的な余裕もなく、学校教育を補完する何らかの学習機会を提供することは十分に意味あることだと私は理解しています。そして、貧困の連鎖、すなわち、親から子へと貧困が受け継がれるのを防止するには教育が決定的に重要な役割を果たします。それほどボリュームのないパンフレットのような本書ですが、子どもの貧困や学習による貧困からの脱出などを考える上で、多くの方に手に取って読んでもらいたくなる良書です。

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次に、北村厚『教養のグローバル・ヒストリー』(ミネルヴァ書房) です。著者は高校の世界史教師から、現在は大学の研究者になっています。タイトルにもなっているグローバル・ヒストリーとは、個別の地域や国を独立に取り上げるのではなく、ネットワークでつながった世界全体を対象とする歴史の見方です。ですから、現在の通常の歴史書でもそうかもしれませんが、コロンブスに発見されるまで米州大陸は登場しませんし、アフリカも欧州諸国に植民地化されるまで、歴史に出現することはほとんどありません。私の高校時代は社会科では日本史と世界史に歴史は分かれていましたが、グローバル・ヒストリーでは通史となっています。ネットワークという観点からは交易が重視されますから、例えば、その昔は大航海時代と称していた大交易時代、すなわち、中世末期ないし近代からの歴史に重点が置かれているきらいはありますが、それ以前のモンゴルによる世界帝国成立などもしっかりと把握できるように考えられています。そして、十字軍は宗教的な意味合いを薄れさせ交易のネットワーク拡大の機会と見なされたりします。確かに、コンスタンチノープルに攻め込んだ第4回十字軍などはその通りでしょう。最後に、私の直観では、その昔に「極東」という言葉がありましたが、日本は世界の極東に位置する島国なんだということが実感されます。高校レベルで読める教養書です。

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次に、ジョン・チェニー=リッポルド『アルゴリズムが「私」を決める』(日経BP社) です。著者は米国の大学の研究者であり、デジタル市民権、アイデンティティーとプライバシー、監視社会などの研究を専門としています。それから、最後に先週の読書感想文で取り上げた『さよなら、インターネット』の著者である武邑教授が解説を寄せています。英語の原題は We Are Data です。ということで、私も含めて我々人類の一員は、何らかの属性を有しており、それをデータであるということも可能です。例えば、個人情報を羅列して、氏名、生年月日、住所、電話番号、血液型、といったデータがあれば個人を特定できるでしょうし、DNAが判ればさらにバッチリです。ただ、こういった個人情報は決定論的な情報=データであり、本書で取り上げているようなGoogleやFacebookといったネット企業が保有しているビッグデータをはじめとした個人情報は、もっと確率的です。本書にもある通り、ネットに対してかくかくしかじかの接し方をする個人は男性である確率が80%、ということです。性別が判りやすいので例に取ると、女性用の下着をネットショップで買ったり、最新の口紅の流行色を検索したりすると、女性と判断される確率が高まる、といったことです。ただ、先週取り上げた『さよなら、インターネット』と本書が違っているのは、武邑教授がネット企業が個人情報を企業の収益最大化に用いていて、本来、というか、別の向きであるソーシャル・キャピタル、あるいは、グラミン銀行のようなソーシャル・ビジネス向けに活かされていない、という観点が本書では希薄です。もっぱら、プライバシーの保護という、私にとってやや疑問の残る観点からの議論に終始しているような気がします。もちろん、デジタルな個人情報は、アナログな個人情報が本とかプリントアウトされた紙媒体となって、図書館などの隅っこで朽ち果てることなく、いつまでもネット上に残って、放りおかれる権利や忘れ去られる権利が十分でない、という指摘は私もその通りだと思います。

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最後に、海保博之『心理学者が教える読ませる技術聞かせる技術』(講談社ブルーバックス) です。心理学の大御所が冒頭に皮肉っぽく引用した判りにくい文章や言語表現を示しつつ、どうすれば判りやすくなるか、について認知心理学の知見をフル活用して解説しています。基本は取扱説明書の判りやすさを基にしているんでしょうが、それにとどまらず、会議での提案、学会発表、講演、道の案内板、上司の指示、コンピュータからのメッセージ、大学の教科書などなど、さまざまな例題、あるいは、質問も盛り込まれており、親切で丁寧な仕上がりになっています。私のような一般ピープルでも、このようなブログなどで情報発信の機会が持てるデジタル社会で、巷にあふれるかえる情報の中で、自分の発信する文章をどうしたら読んでもらえるか、あるいは、言葉を聞いてもらえるか、に対する大きなヒントになりそうです。でも、頭では判っていても、実際に実践するのは難しいかもしれません。私も反省の毎日です。

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2018年8月10日 (金)

序盤の3点を先発メッセンジャー投手が守って横浜に先勝!!

  RHE
阪  神021000000 3100
横  浜000000010 170

打線の仕掛けが早く序盤に3点を先取し、メッセンジャー投手の力投で横浜に先勝でした。俊介外野手の先制点の後、メッセンジャー投手は自らのバットで2点目を叩き出し、投打の活躍でした。

明日も、
がんばれタイガース!

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4-6月期GDP統計1次QEはプラス成長に回帰し年率+1.9%の高い伸び!

本日、内閣府から昨年2018年4~6月期のGDP統計1次QEが公表されています。季節調整済みの前期比成長率は+0.5%、年率では+1.9%を記録しました。マイナス成長だった1~3月期から2四半期振りのプラス成長でリバウンド効果もあって、かなり高い成長率でした。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

2期ぶりプラス成長 4~6月GDP1.9%増、内需が拡大
内閣府が10日発表した4~6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除く実質で前期比0.5%増、年率換算では1.9%増だった。プラスは2四半期ぶり。1~3月期は年率換算で0.9%減だった。個人消費や設備投資など内需が拡大した。
QUICKが集計した民間予測の中央値は前期比0.3%増で、年率では1.3%増だった。
生活実感に近い名目GDP成長率は前期比0.4%増、年率では1.7%増だった。名目も2四半期ぶりにプラスになった。
実質GDPの内訳は、内需が0.6%分の押し上げ、外需の寄与度は0.1%分のマイナスだった。項目別にみると、個人消費が0.7%増と、2四半期ぶりにプラスだった。天候不順や生鮮野菜の高騰で1~3月期に落ち込んだ反動が出た。
輸出は0.2%増、輸入は1.0%増だった。米国と欧州連合(EU)向けが伸びた。国内需要が伸び、輸入量が増加した。
設備投資は1.3%増と、7四半期連続でプラスだった。省力化投資や研究開発など企業の設備投資需要が高まった。
住宅投資は2.7%減。貸家着工の低迷が響いた。公共投資は0.1%減。民間在庫の寄与度は0.0%のプラスだった。
総合的な物価の動きを示すGDPデフレーターは前年同期と比べてプラス0.1%だった。輸入品目の動きを除いた国内需要デフレーターは0.5%のプラスだった。

ということで、いつもの通り、とても適確にいろんなことが取りまとめられた記事なんですが、次に、GDPコンポーネントごとの成長率や寄与度を表示したテーブルは以下の通りです。基本は、雇用者報酬を含めて季節調整済み実質系列の前期比をパーセント表示したものですが、表示の通り、名目GDPは実質ではなく名目ですし、GDPデフレータと内需デフレータだけは季節調整済み系列の前期比ではなく、伝統に従って季節調整していない原系列の前年同期比となっています。また、項目にアスタリスクを付して、数字がカッコに入っている民間在庫と内需寄与度・外需寄与度は前期比成長率に対する寄与度表示となっています。もちろん、計数には正確を期しているつもりですが、タイプミスもあり得ますので、データの完全性は無保証です。正確な計数は自己責任で最初にお示しした内閣府のリンク先からお願いします。

需要項目2017/4-62017/7-92017/10-122018/1-32018/4-6
国内総生産GDP+0.5+0.6+0.2▲0.2+0.5
民間消費+0.8▲0.7+0.3▲0.2+0.7
民間住宅+1.3▲1.3▲3.0▲2.3▲2.7
民間設備+0.5+1.2+0.8+0.5+1.3
民間在庫 *(▲0.1)(+0.4)(+0.1)(▲0.2)(+0.0)
公的需要+1.4▲0.5▲0.1▲0.1+0.2
内需寄与度 *(+0.1)(+0.2)(+0.9)(+0.0)(+0.1)
外需寄与度 *(▲0.3)(+0.6)(▲0.1)(+0.1)(▲0.1)
輸出+0.2+2.1+2.1+0.6+0.2
輸入+1.9▲1.5+3.3+0.2+1.0
国内総所得 (GDI)+0.7+0.6▲0.0▲0.5+0.4
国民総所得 (GNI)+0.6+0.8▲0.0▲0.7+0.7
名目GDP+0.8+0.8+0.3▲0.4+0.4
雇用者報酬 (実質)+0.5+0.7▲0.2+1.2+1.9
GDPデフレータ▲0.3+0.1+0.1+0.5+0.1
内需デフレータ+0.4+0.5+0.6+0.9+0.5

上のテーブルに加えて、いつもの需要項目別の寄与度を示したグラフは以下の通りです。青い折れ線でプロットした季節調整済みの前期比成長率に対して積上げ棒グラフが需要項目別の寄与を示しており、左軸の単位はパーセントです。グラフの色分けは凡例の通りとなっていますが、本日発表された2018年4~6月期の最新データでは、前期比成長率がプラスに回帰し、赤い消費と水色の設備投資がプラスの寄与を叩き出している一方で、黒の外需(純輸出)がマイナス寄与となっているのが見て取れます。

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ということで、引用した記事にもある通り、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスでも前期比年率による予想レンジは+0.5~+2.5%となっており、かなり予測の上限に近い印象です。ただし、1~3月期と4~6月期をならして年半期ベースで考えると、2017年下半期から2018年上半期への前期比成長率は+0.1%にしか過ぎず、4~6月期の高成長はリバウンドの要素が強いとすれば、我が国経済が踊り場局面から脱して潜在成長率水準に回帰した、とまではいえない可能性もあります。ただ、住宅投資こそマイナスを続けているものの、消費は力強くリバウンドしてプラスを記録し、設備投資も伸びを続けているわけですから、2017年10~12月期から3四半期に渡ってゼロ近傍の寄与度を続けている外需に代わって内需主導の成長が実現できていることも事実です。

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上のグラフは、価格の変動を取り除いた実質ベースの雇用者報酬及び非居住者家計の購入額の推移をプロットしています。内需主導の成長を裏付けているのは設備投資とともに消費なわけですが、上のグラフに見られる通り、その背景には順調な増加を続ける雇用者報酬があります。インバウンド消費も順調な拡大を続けているものの、かつて「爆買い」と称されたほどの爆発的な拡大局面は終了に向かっている印象ですし、国内労働市場の人手不足に伴う正規雇用の増加や賃金上昇により、雇用者報酬が順調に伸びを示しています。人手不足は省力化・合理化投資を誘発して設備投資にも増加圧力となっており、内需主導の成長をバックアップしていると考えるべきです。

先行きの成長についても、米中間の貿易戦争に代表されるような通商摩擦がリスクとして上げられるものの、日本経済は緩やかな拡大基調を継続するものと私は期待しています。なお、最後に、本日日銀から公表された企業物価 (PPI) については、国際商品市況における石油価格の上昇を受けて、ヘッドラインとなる国内物価の前年同月比上昇率が+3%を超えたんですが、諸般の事情により今夜のブログでは割愛します。悪しからず。

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2018年8月 9日 (木)

4番糸井選手の特大ホームランで巨人に逆転勝ち!!

  RHE
阪  神000000001 150
読  売30000000x 371

4番糸井選手の特大ホームランで巨人に逆転勝ちでした。それにしても、ものすごい一打でした。日テレG+でさえ、リプレーは5回を超えたように見ました。投手陣も先発秋山投手は復活の手応え十分でしたし、クローザーのドリス投手も3人でピシャリと抑え込みました。まだまだ、広島のマジックは許しません。

明日からの横浜戦も、
がんばれタイガース!

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2か月連続で前月比マイナスを記録した機械受注の先行きやいかに?

本日、内閣府から6月の機械受注が公表されています。変動の激しい船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注の季節調整済みの系列で見て5月が前月比▲3.7%減の9,079億円の後、6月も前月比▲8.8%減の8,276億円を記録しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

6月の機械受注8.8%減 内閣府、基調判断引き下げ
内閣府が9日発表した6月の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標である「船舶、電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)は前月比8.8%減の8276億円だった。2カ月連続で減少した。内閣府は基調判断を「持ち直しの動きに足踏みがみられる」とし、1年1カ月ぶりに下方修正した。
6月の受注額は製造業が15.9%減の3818億円だった。減少は3カ月ぶり。17業種のうち13業種が減少した。電気機械や化学工業が押し下げた。非製造業は7.0%減の4454億円。減少は6カ月ぶり。建設業などの減少が目立った。
前年同月比での「船舶、電力を除く民需」の受注額(原数値)は0.3%増だった。
4~6月期は前期比2.2%増の2兆6786億円だった。増加は4四半期連続で、四半期ベースでは2008年4~6月(2兆8217億円)以来の高水準だった。製造業が5.5%増とけん引した。非製造業は0.4%減だった。
7~9月期は前期比0.3%減の見通し。製造業は5.0%増、非製造業は3.7%減を見込む。

いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、機械受注のグラフは以下の通りです。上のパネルは船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注とその6か月後方移動平均を、下は需要者別の機械受注を、それぞれプロットしています。色分けは凡例の通りであり、影をつけた部分は景気後退期を示しています。

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5月統計では、コア機械受注が製造業と船舶・電力を除く非製造業を合わせて前月比▲3.7%減ながら、製造業が+1.3%増、船舶・電力を除く非製造業も+0.2%増、という季節調整の綾で不思議な結果だったんですが、6月は明確に製造業▲15.9%減、船舶・電力を除く非製造業▲7.0%減、この2つを合計したコア機械受注▲8.8%減と、判りやすい結果となっていて、引用した記事にもある通り、統計作成官庁である内閣府では基調判断を「持ち直している」から「持ち直しの動きに足踏みがみられる」と下方修正しています。ただし、四半期ベースの4~6月期で見ると、4月の大きなプラスがゲタを履いて前期比+2.2%増となっています。他方、7~9月期見通しでは▲0.3%減にとどまるとの見込みが示されています。コア機械受注の5~6月の2か月連続の前月比マイナスは4月の大きなプラスに対する反動の要素もありますし、基調判断を変更するのはもう少し待ってもよかった気もします。
いずれにせよ、先行きの機械受注については、人手不足に対応した合理化や省力化投資、さらに、東京オリンピック・パラリンピックに向けたインフラ整備などにも牽引され、緩やかな増加が続くと私は考えています。もちろん、船舶・電力を除いたコア機械受注で見ても、もともと変動の激しい指標ですので、単月で大きなプラスやマイナスを示すこともあるでしょうし、2か月連続でマイナスを記録することもあろうかと予想しますが、方向としては横ばいから緩やかな増加の傾向であることは蓋然性高く、決して一本調子でマイナスに向かうことはない、と考えています。

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2018年8月 8日 (水)

先発才木投手が初回のスリーランに沈んで連勝ストップ!!

  RHE
阪  神000000001 150
読  売30000000x 371

先発才木投手が喫したスリーランで連勝ストップでした。終盤、6回、7回、9回とチャンスがありながら、決定打なく、というよりも、犠牲フライすら打てずに打線が若い先発投手を援護できず、ズルズルと残塁だけを積み重ねてしまいました。

明日は、
がんばれタイガース!

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豪雨被害で低下した景気ウォッチャーと貿易黒字が縮小する経常収支!

本日、内閣府から7月の景気ウォッチャーが、また、財務省から6月の経常収支が、それぞれ公表されています。景気ウォッチャーでは季節調整済みの系列の現状判断DIが前月から▲1.5ポイント低下して46.6を、先行き判断DIも▲1.0ポイント低下して49.0を、それぞれ記録し、また、経常収支は季節調整していない原系列の統計で+1兆1756億円の黒字を計上しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

7月の街角景気、現状指数が1年10カ月ぶり低水準 家計の悪化目立つ
内閣府が8日発表した7月の景気ウオッチャー調査(街角景気)によると、街角の景気実感を示す現状判断指数(季節調整済み)は46.6と、前の月から1.5ポイント低下(悪化)した。2016年9月(44.3)以来の低水準となった。低下は2カ月ぶり。家計動向の悪化が目立った。
内閣府は基調判断を「緩やかな回復基調が続いているものの、平成30年7月豪雨によるマインド面の下押しもあり、引き続き一服感がみられる」とした。
現状判断指数を部門別にみると、家計動向が44.8と前の月から2.1ポイント低下した。16年9月(44.2)以来の低水準。猛暑の影響で、レストランやテーマパークで客足が伸びなやみ、飲食関連とサービス関連が低下した。
半面、猛暑の影響で関連商品の売れ行きが伸びた小売関連は上昇した。
企業動向は49.0と前の月から0.2ポイント低下した。製造業は、大手自動車メーカーの輸出が好調で上昇したものの、非製造業が低下した。人件費や燃料費の上昇で、輸送業で採算悪化が目立った。
2~3カ月後を占う先行き判断指数は49.0で前の月から1.0ポイント低下した。低下は2カ月ぶりで、17年3月(48.5)以来の低水準。家計動向と企業動向が悪化した。
家計動向は1.3ポイント悪化の48.4だった。企業動向も1.0ポイント悪化した。7月の西日本豪雨や猛暑の影響で食品の価格が上昇し、販売や採算に影響することへの懸念が強い。
今回の調査では、7月に起きた西日本豪雨の影響をまとめた。地域別の現状判断指数では、被害が目立った中国で41.2と前の月に比べて6.5ポイント低下した。四国も44.1と5.6ポイント悪化した。
豪雨に関するコメントは、現状で207件、先行きで166件と6月に比べて大きく増えた。中国の木材木製品製造業は「交通網の遮断や取引先の被害などで受注や工期が遅れ気味」と指摘した。近畿の都市型ホテルからは「豪雨や台風によるキャンセルも相次ぎ、売り上げに影響を与えている」との声があった。
6月の経常収支、1兆1756億円の黒字 48カ月連続黒字
財務省が8日発表した6月の国際収支状況(速報)によると、海外との総合的な取引状況を示す経常収支は1兆1756億円の黒字だった。黒字は48カ月連続。QUICKがまとめた民間予測の中央値は1兆1760億円の黒字だった。
貿易収支は8205億円の黒字、第1次所得収支は5876億円の黒字だった。
同時に発表した2018年1~6月の経常収支は10兆8411億円の黒字、貿易収支は1兆8150億円の黒字だった。

いつもながら、よく取りまとめられた記事だという気がします。でも、とても長くなってしまいました。続いて、景気ウォッチャーのグラフは下の通りです。現状判断DIと先行き判断DIをプロットしています。いずれも季節調整済みの系列です。色分けは凡例の通りであり、影をつけた部分は景気後退期です。

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景気ウォッチャーについては、6月統計で下げ止まりに向かう方向感が出たし、私自身は「下げ止まりつつある印象」を感じたんですが、7月統計でも現状判断DI、先行き判断DIとも▲1ポイント以上の大きな落ち込みと低い水準を記録しています。ただ、統計作成官庁である内閣府では7月豪雨によるマインド面の下押しを強調しており、「緩やかな回復基調が続いている」とした基調判断の根幹部分は据え置いています。同時に、引用した記事にもある通り、「景気ウォッチャー調査における『平成30年7月豪雨』の影響」と題するリポートを明らかにし、地域別現状判断DIでは、中国地方で前月差▲6.5ポイント低下の41.2を、四国地方で▲5.6ポイント低下の44.1を、それぞれ記録し、豪雨被害の影響が比較的大きかった地域において、DIの大幅な低下がみられたこと、さらに、豪雨に関連するコメント数は現状で207件、先行きで166件となっており、中国、四国地域のみならず全国にわたって影響がみられたこと、などを上げるとともに、加えて、定性的には景気の先行きに関するコメントから、消費マインド・自粛ムードへの懸念、農産物の値上がりに対する懸念、復旧・復興に向けた動きへの期待、そして最後に、その他(風評被害、インフラ被害等)の4項目を拾っています。ただ、私は天候要因によるマインドの一時的な低下は、確かにあり得るものの、同時に、7月は気温が高い状態が続いた猛暑でもあり、これが野菜などの価格上昇をもたらした可能性もあります。景気が天候に振り回されている印象なんですが、いくぶんなりとも地球規模での気候変動の影響なんでしょうか?

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続いて、経常収支のグラフは上の通りです。青い折れ線グラフが経常収支の推移を示し、その内訳が積上げ棒グラフとなっています。色分けは凡例の通りです。上のグラフは季節調整済みの系列をプロットしている一方で、引用した記事は季節調整していない原系列の統計に基づいているため、少し印象が異なるかもしれません。引用した記事にもある通り、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスとここまで近接するとは少し驚きでした。先月は貿易黒字が大きく縮小して、国際商品市況における石油や一次産品価格の上昇に伴う輸入額の伸びが大きくて、輸出も伸びてはいるものの、結果的に差引き貿易黒字が縮小している、という感触です。先行き、米中の貿易戦争で対外収支はそれなりの影響を受けそうな気もしますが、このブログで7月24日に取り上げた大和総研のリポートのように、それほど大きな影響ではない、とする見方もあります。

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2018年8月 7日 (火)

景気拡大が5年半を超えた景気動向指数と名目賃金の上昇続く毎月勤労統計!

本日、内閣府から景気動向指数が、また、厚生労働省から毎月勤労統計が、それぞれ公表されています。いずれも6月の統計です。景気動向指数のうち、CI先行指数は前月差▲1.7ポイント下降して105.2を、CI一致指数も▲0.5ポイント下降して116.3を、それぞれ記録しています。また、毎月勤労統計のうち、名目賃金は季節調整していない原数値の前年同月比で+3.6%増の44万8,919円に上昇しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

6月の景気一致指数、2カ月連続低下 生産など悪化
内閣府が7日発表した6月の景気動向指数(CI、2010年=100)速報値は、景気の現状を示す一致指数が前月比0.5ポイント低下の116.3だった。低下は2カ月連続。市場予想の中央値は0.6ポイント低下だった。生産や卸売業の販売額が軟調だった。
指数を構成する9系列中、速報段階で算出対象となる7系列のうち4系列が指数を押し下げた。半導体製造装置の部品調達が遅れた影響などで鉱工業生産指数が落ち込んだ。卸売業の商業販売額が低調だったこともマイナスに寄与した。
内閣府は一致指数の動きから機械的に求める景気の基調判断を「改善を示している」に据え置いた。同表現は21カ月連続。
数カ月後の景気を示す先行指標は1.7ポイント低下の105.2となり、3カ月ぶりに低下した。景気の現状に数カ月遅れて動く遅行指数は2.3ポイント低下の115.6だった。
CIは指数を構成する経済指標の動きを統合して算出する。月ごとの景気動向の大きさやテンポを表し、景気の現状を暫定的に示す。
名目賃金6月3.6%増 増加は11カ月連続
厚生労働省が7日発表した6月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)によると、6月の名目賃金にあたる1人あたりの現金給与総額は前年同月比3.6%増の44万8919円だった。増加は11カ月連続で、1997年1月以来21年5カ月ぶりの高水準。
内訳をみると、基本給にあたる所定内給与が1.3%増。残業代など所定外給与は3.5%増。ボーナスなど特別に支払われた給与は7.0%増だった。物価変動の影響を除いた実質賃金は2.8%増だった。消費者物価指数(持ち家の帰属家賃を除く総合)は0.8%上昇したが、名目賃金の伸びが上回った。
パートタイム労働者の時間あたり給与は1.8%増の1133円。パートタイム労働者比率は0.43ポイント低い30.22%だった。厚労省は賃金動向について「基調としては緩やかに増加している」との判断を据え置いた。

いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がしますが、2つの統計を並べると長くなってしまいました。続いて、下のグラフは景気動向指数です。上のパネルはCI一致指数と先行指数を、下のパネルはDI一致指数をそれぞれプロットしています。影をつけた期間は、毎月勤労統計のグラフとも共通して、景気後退期を示しています。

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CI一致指数・先行指数とも下降を示し、特に、CI一致指数は2か月連続の下降となりますが、引用した記事にもある通り、統計作成官庁である内閣府の基調判断は「改善」で据え置かれています。というのも、3か月後方移動平均は、まだ、+0.10ポイント上昇しており、3か月連続の上昇を示しているからです。「改善」の次の景気局面を示す基調判断は「足踏み」なんですが、当月の前月差がマイナスで、かつ、3か月後方移動平均がマイナス、しかも、マイナス幅が標準偏差分以上との基準となっているからです。6月のCI一致指数の前月差▲0.5ポイント下降のうち、プラス寄与だったのは商業販売額(小売業)(前年同月比)と有効求人倍率と耐久消費財出荷指数の3系列であり、残りの4系列はマイナス寄与となっています。特に大きいのは、生産指数(鉱工業)と商業販売額(卸売業)(前年同月比)と投資財出荷指数(除輸送機械)となっています。同じく前月差▲1.7ポイント下降のCI先行指数に対するマイナス寄与で大きい系列は、新設住宅着工床面積、鉱工業生産生産財在庫指数、中小企業売上げ見通しDIなどが上げられます。繰り返しになりますが、もしも、内閣府の基調判断通りに景気が拡大しているのだと仮定すれば、2012年11月を谷とする現在の景気拡張期間は67か月、すなわち、5年半を超えたことになります。気の早いことながら、戦後最長の景気拡大期間は今世紀に入ってからのサブプライム・バブル景気であり、2002年1月を底として2008年2月を山とする6年余りの73か月間ですから、現在の景気拡大期はあと半年6か月で戦後最長に並ぶことになります。

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続いて、毎月勤労統計のグラフは上の通りです。上から順に、1番上のパネルは製造業の所定外労働時間指数の季節調整済み系列を、次の2番目のパネルは調査産業計の賃金、すなわち、現金給与総額ときまって支給する給与のそれぞれの季節調整していない原系列の前年同月比を、3番目のパネルはこれらの季節調整済み指数をそのまま、そして、1番下のパネルはいわゆるフルタイムの一般労働者とパートタイム労働者の就業形態別の原系列の雇用の前年同月比の伸び率の推移を、それぞれプロットしています。いずれも、影をつけた期間は景気後退期です。ということで、引用した記事に見られるように、今月統計は賃金に集中したいんですが、ちょっとびっくりの賃金上昇幅でした。実は、細い方のグラフは左軸の+3%に収まり切らずに突き抜けています。すなわち、季節調整していない原系列の統計で、名目賃金6月+3.6%増であり、1997年1月以来21年5か月振りの上昇幅だそうです。6月ですからボーナス月の印象もあり、所定内給与は+1.3%増、所定外給与は+3.5%増、所定内給与と所定外給与を合わせたきまって支給する給与は+1.5%増、加えて、特別に支払われた給与は+7.0%増ですから、ボーナスに当たる特別給与の寄与が少なくないわけで、それはそれで景気敏感な賃金部分ではありますが、消費に貢献する恒常所得ではない可能性もありますし、逆に、日常の買い物ではない比較的高額な耐久消費財に回る可能性もあります。猛暑も消費に影響するかもしれません。何とも判断の難しいところです。取りあえず、エコノミストのごまかし方の常道として、来月の統計を見てみたい気がします。

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2018年8月 6日 (月)

金曜日公表予定の4-6月期1次QEはプラス成長に回帰か?

先週火曜日7月31日の鉱工業生産指数(IIP)をはじめとして、ほぼ必要な統計が出そろい、今週金曜日の8月10日に今年2018年4~6月期GDP速報1次QEが内閣府より公表される予定となっています。すでに、シンクタンクなどによる1次QE予想が出そろっています。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、web 上でオープンに公開されているリポートに限って取りまとめると下の表の通りです。ヘッドラインの欄は私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しています。可能な範囲で、足元の7~9月期から2018年の景気動向を重視して拾おうとしています。テーブル下部の三菱UFJリサーチ&コンサルティングをのぞいて、ほとんどのシンクタンクが明示的に先行き経済を取り上げています。なお、詳細な情報にご興味ある向きは一番左の列の機関名にリンクを張ってありますから、リンクが切れていなければ、pdf 形式のリポートが別タブで開いたり、ダウンロード出来たりすると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちにAcrobat Reader がインストールしてあって、別タブが開いてリポートが読めるかもしれません。

機関名実質GDP成長率
(前期比年率)
ヘッドライン
日本総研+0.1%
(+0.5%)
今後を展望すると、再び潜在成長率を上回る成長に戻っていく見通し。良好な雇用・所得環境を背景に個人消費の伸びが高まるほか、企業業績の改善を受けて設備投資も回復が持続。米国発の貿易摩擦が一段と深刻化しない限り、内需主導の堅調な景気回復が続く見通し。
大和総研+0.3%
(+1.4%)
4-6月期の成長率はプラスに転じたとみているが、前期と均してみれば横ばい圏での推移である。先行きの日本経済は、踊り場局面から徐々に回復に転じよう。これまで、輸出は、①米国を中心とした在庫循環上の回復、②共産党大会を控えた中国経済の加速、③財政緊縮から拡張への移行に伴う欧州経済の回復、により加速してきたが、2018年に入りこれらの効果は一旦消失した。内需についても、自動車を中心とした耐久財の買い替えサイクルが昨年末以降消失している。他方で、主要輸出先における天候不順の影響が一巡し、米国における減税効果の発現も期待されている。日本経済は、こうしたプラス・マイナスの材料が入り混じりながら推移していくだろう。
みずほ総研+0.4%
(+1.6%)
7~9月期以降の景気も回復が続くだろう。中国向けの産業用ロボットや減税の追い風を受ける米国向けの資本財などを中心に、輸出は緩やかな増加が続こう。堅調な投資マインドを背景に、国内の設備投資は年前半と比べて増勢を強める可能性が強い。個人消費については、労働需給の一段のひっ迫とそれに伴う賃上げ率の高まりが押し上げ要因となる一方、エネルギー価格の上昇が実質所得の下押し要因となり、回復ペースは緩やかなものにとどまるとみている。
ニッセイ基礎研+0.2%
(+1.0%)
現時点では、7-9月期の実質GDPは民間消費、設備投資に加え、住宅投資も増加に転じることから、前期比年率1%台の成長を予想している。先行きの景気のリスク要因は、米中貿易摩擦の激化により、2018年に入り増勢ペースが鈍化している輸出が失速することである。
第一生命経済研 +0.2%
(+1.0%)
先行きについては、こうした鈍化の動きに歯止めがかかると予想している。様々な不安を抱えながらも世界経済は米国を牽引役として引き続き底堅く推移しており、輸出の減速は一時的とみるのが妥当と思われる。先行きは海外経済の拡大に伴う輸出の増加が期待できることに加え、好調さが持続する設備投資も景気の下支え役として寄与するとみられ、企業部門主導の景気回復の構図は崩れていない。個人消費についても、力強さこそみられないが、雇用、賃金の増加が続くなか、景気の足を引っ張る事態は避けられるだろう。7-9月期以降は潜在成長率を上回る成長が続く可能性が高いと予想している。
伊藤忠経済研+0.5%
(+2.0%)
今後についても、輸出は米国発の貿易摩擦が今以上の拡大を免れれば海外景気の拡大を背景に増勢を維持するとみられ、企業の設備投資も業績改善を背景とする積極的な計画が実行に移りつつあることが先行指標の機械受注で確認されており、個人消費も賃金が底上げされ夏のボーナスが増加する下で猛暑などをきっかけに徐々に回復に向かうと見込まれる。政治的・地政学的リスクには引き続き警戒が必要であるが、日本経済はデフレ脱却に不可欠な自律的回復を再び取り戻しつつあると考えられる。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング+0.3%
(+1.3%)
2018年4~6月期の実質GDP成長率は、前期比+0.3%(年率換算+1.3%)とプラスに転じたと予想される。1~3月期のマイナス成長は一時的であり、景気回復が続いていることが確認されるであろう。もっとも、前期にマイナスだったことへの反動を考慮すると、力強さには欠ける。

ということで、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスでも前期比年率で+1%を少し上回るくらいの予想が示されています。前期比による予想レンジは+0.1~+0.6%となっており、インプリシットにマイナス成長を見込む機関はなくすべてがプラス成長の予想、ということです。なお、どうでもいいことながら、もっとも低い頴娃町立予想は上のテーブルに示されている日本総研の前期比+0.1%のようです。その日本総研も含めて、1~3月期に景気の踊り場を迎えマイナス成長を記録した日本経済も、4~6月期にはプラス成長に回帰すると見込んでおり、背景としては米国経済の回復と世界経済の順調な拡大により我が国からの輸出が伸びる、ということなんですが、逆に、米国トランプ政権発の貿易摩擦の拡大が先行きリスクとして上げられています。また、足元の4~6月期の成長も含めて、先行きの成長率の見方については、潜在成長率を上回るとの見方とともに、1~3月期のマイナス成長からのリバウンドとしては力強さに欠ける、との見方が入り混じっているような気がします。現在の猛暑の影響も不確定です。
下のグラフは、いつものニッセイ基礎研のリポートから引用しています。

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2018年8月 5日 (日)

阪神投手陣が踏ん張ってヤクルトに連勝!!

  RHE
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阪  神00002010x 380

先発小野投手がスミ1に抑えるなど投手陣が踏ん張ってヤクルトに連勝でした。小野投手は再三に渡って塁上を賑わせながら、何とか最小失点にヤクルト打線を抑え込み、打線は5回のワンチャンスをモノにしました。私の勘違いかもしれませんが、ロサリオ選手が出塁すると場が明るくなるような気がします。リリーフ陣もヤクルト打線をよく抑え、バース選手の連続試合打点記録に並ばれるのを死守しました。

次のジャイアンツ戦も、
がんばれタイガース!

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今週の読書は歴史書を中心に計7冊!

先週は、それほど経済書は読まず、話題の歴史書を中心の読書でした。以下の7冊です。今週も昨日の日経新聞の書評欄で取り上げられていた『金持ち課税』など、経済書を中心に数冊借りて来ています。また、そろそお盆休みですので、夏休みには『ベスト・アメリカン・短編ミステリ』のシリーズを読もうと、すでに手元に借りて来たりしています。

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まず、関辰一『中国経済成長の罠』(日本経済新聞出版社) です。著者は日本総研のエコノミストであり、中国出身のようです。本書では、中国経済の現状を日本のバブル期と極めてよく似た状況と分析し、日本のようなバブル崩壊とは表現していませんが、p.46にて「中国で5年以内に景気失速が見られる可能性は40%」としています。私はブレマー称するところの国家資本主義であろうとも、5年以内の中国の景気後退入りならもっと確率が高そうな気もしますが、繰り返しになるものの、決して「バブル崩壊」という表現は使っていません。日本ではモラル・ハザードもさることながら、いわゆる「土地神話」によりユーフォリアが形成された面があるんですが、中国では国営企業に対する救済措置の存在がモラル・ハザードとなって過剰なリスクテイクを生じる可能性を本書では指摘しています。ただ、解明されていない点もあり、それは、中国のような国家資本主義に関して先進国と同様な資本主義観で評価していいのかどうか、という点です。著者は無条件で先進国並みの資本主義観、例えば、モラル・ハザードや中央銀行の独立性などを肯定しているように私には読めましたが、国家資本主義の中国で同じ評価基準が適用できるのかどうか、そこはもう一度振り返って考える必要があるかもしれません。

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次に、ジャレド・ダイアモンド & ジェイムズ A. ロビンソン『歴史は実験できるのか』(慶應義塾大学出版会) です。歴史学や社会科学については、ランダム化比較試験(RCT)を行うことが出来ないか、極めて困難なため、いわゆる自然実験のようなケースを利用することがありますが、本書は歴史学だけでなく、考古学、経済学、経済史、地理学、政治学など幅広い専門家たちが、それぞれのテーマに基づいて自然実験の手法により比較史を分析した論文を集めています。すべてが興味深い研究成果なんですが、特に、ダイアモンド教授による第4章のイスパニョーラ島のハイチとドミニカ共和国の比較、さらに、アセモグル教授等による第7章のドイツにおけるナポレオンによる制服地域と非征服地域の比較が、私のようなエコノミストから見て判りやすかった気がします。もちろん、それ以外の論文についてもかなりの水準に達しており、別の観点から、これだけ多彩な研究内容を、自然実験というテーマで横ぐしを刺して統一感を持たせ、一冊の読み物としてまとめあげた編者の力量には恐れ入ります。出版社から考えても、完全な学術書です。読みこなすには歴史学などのそれなりのリテラシーが必要です。

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次に、デイヴィッド W. アンソニー『馬・車輪・言語』上下(筑摩書房) です。著者は米国の考古学者であり、原著は2007年の出版です。本書では、基本的に前文明史の考古学について、日本語のようなウラル・アルタイ系の言語ではなく、印欧語族というグループを分析の中心に据えて、ポントス・カスピ海ステップから青銅文明が東西両脇の中国とギリシアに漏出した、という歴史を跡づけています。同時に、世界最古の文明のひとつであるメソポタミアについても、農耕文明以外に産出がないことから、ステップからの資源の持ち込みを想像させ、逆方向の拡散も言語によって確認されており、馬や車輪による世界、とはいわないまでも、ユーラシア規模の交易の可能性を示唆しています。本書も基本的に学術書な上に、歴史言語学の説明において見慣れない印欧祖語の横文字が頻出するので、一見読みにくい本なんですが、文字を追うのではなく、豊富に挿入されている図版を追うことにより、理解はかなり捗るような気がします。もちろん、印欧語という共通のルーツで一括りにしていますから、中国まではいいんでしょうが、その先の日本は域外の蛮族、という扱いなんだろうか、という気にはさせられます。

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次に、武邑光裕『さよなら、インターネット』(ダイヤモンド社) です。著者はドイツ在住のメデイア美学者であり、今年2018年5月にEUで施行された「一般データ保護規則(GDPR)」をひとつのキーワードにしつつ、ビッグデータの名の下に個人情報を縦横無尽に活用して収益を上げるインターネット企業を断罪し、真に民主的な個人情報の扱いについて論じています。ただ、私の見方なのかもしれませんが、本書ではプライバシーは1種類しか考えておらず、私はプライバシーや個人情報は何種類かあると理解しており、典型的には市場へ参加する際、すなわち、市場からの調達と労働力としての投入の際には、私はプライバシーは決してフルで認められるべきではないケースがあり得ると考えています。他方、市場参加とは関係のないベッドルームのプライバシーは、個人としての尊厳の観点を含めて、保護される必要があります。前者のプライバシーについては、市場経済への参加だけでなく、公衆衛生の観点からの伊藤計劃の『ハーモニー』のような世界、と考えることも出来ます。ですから、無条件のプライバシーを基本にした本書の見方には疑問を感じないでもありません。すなわち、EUのGDPRとかのプライバシー保護をもって、GoogleやFacebookの個人情報収集活動に何らかの規制を加えようとすると、大義名分、というか、目的が不十分で失敗する可能性が高まるような気がします。より広範な経済社会に通底する理由をもって個人情報を基に利益を貪り続けるインターネット企業への何らかの、あるいは、広い意味での規制が経済学的に必要であることを、キチンと正面から主張することが必要だと思います。

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次に、佐藤順子[編著]『フードバンク』(明石書店) です。その名の通り、フードバンクに関する教養書です。場合によっては学術書と受け止める読者がいるかもしれません。本書にもある通り、我が国のフードバンクは米国に本部のあるセカンド・ハーベストの支所(?)として2000年に活動を開始したのが始まりのようですが、その源流はさらに20年ほどさかのぼって、1980年前後に英国サッチャー内閣や米国レーガン政権をはじめとして、いわゆる新自由主義的な右派経済学の実践が始まり、格差が急速に拡大したことを背景としています。経済社会全体の格差拡大や貧困の増加に政府による社会福祉政策が追いつかず、チャリティ精神が旺盛な英米社会でその受け皿的にフードバンクの活動が始まっています。ですから、政府の役割を軽視しかねない、という意味でフードバンクに批判的な目を向ける向きも少なくありません。もちろん、逆サイドの食品廃棄やフードロスを減少させようとする試みとともに車の両輪を形成しています。チャプターごとの執筆ですので、単なる活動報告的な章から学術的で分析内容豊富な章まで、精粗区々という気はしますが、私のようなシロートにも判りやすく解説してくれています。

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最後に、吉野精一『パンの科学』(講談社ブルーバックス) です。著者は辻製菓専門学校の製パン特任教授だそうで、ブルーバックスから出版されている点で理解可能なように、かなり理系の内容の本でありながら、最後の方はおいしく食べるためなど、一般向けにもなっています。コメを炊いたご飯と小麦粉をイーストの発行も利用しつつ焼いたパンの大きな違いは、勝手ながら私はメイラード反応の有無ではないかと考えていて、例えば、少しくらい時間がたった後でも、焼きオニギリにすると風味がよくなると感じる人は少なくないような気がします。ということで、コメのご飯を擁護するつもりは毛頭なくて、私も朝食は手軽なパン食で済ませています。本書は、大昔の大学生のころに女子大の、それも家政学部なんぞの食物科に在席していたガールフレンドが、新しいお料理などに夢中になっておしゃべりしてくれた、でも、私は半分も理解できなかった、青春時代を思い起こさせてくれる面もあります。基本的に、私は美食家でも食いしん坊でも何でもないんですが、ファッションの衣には何らセンスなく、住の方もウサギ小屋とまで称された日本の住居についても見識なく、衣食住のうち残るのは食だけですので、ブルーバックスでもビールやパンやといった本を読んでいたりします。

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2018年8月 4日 (土)

5時間を超える延長戦でヤクルトに劇的な逆転サヨナラ勝ち!!

 十一 RHE
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阪  神20002310002x 10150

甲子園ではないものの、京セラドームのホームゲームながら、5時間を超える延長戦でヤクルトに劇的な逆転サヨナラ勝ちでした。先発メッセンジャー投手が崩れて4回の6失点があり、今夜は負け試合と覚悟した後、6回の同点に追いつきラッキーセブンに逆転しましたが、9回にクローザーのドリス投手がバレンティン投手に打たれて同点に追いつかれ、最後は11回に負けパターンのリリーフ陣のシフトした桑原投手が失点して、これでお仕舞いと覚悟したものの、その11回ウラに糸原内野手の同点打と北条内野手のサヨナラ犠飛で逆転勝ちでした。

明日はこの勢いを持って、
がんばれタイガース!

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堅調な米国雇用統計により来月の利上げは確実か?

日本時間の昨夜、米国労働省から7月の米国雇用統計が公表されています。非農業雇用者数は前月統計から+157千人増と、市場の事前コンセンサスだった+190千人の増加という予想を下回った一方で、失業率は前月から▲0.1%ポイント上低下して3.9%という低い水準を続けています。いずれも季節調整済みの系列です。まず、USA Today のサイトから記事の最初の5パラを引用すると以下の通りです。

Economy added disappointing 157,000 jobs in July but unemployment fell to 3.9%
Hiring slowed in July as employers added 157,000 jobs in a possible sign that worker shortages and widening U.S. trade spats are starting to damp employment gains.
The unemployment rate fell from 4% to 3.9%, close to its 18-year low, the Labor Department said Friday.
Economists surveyed by Bloomberg expected 192,000 payroll gains.
As a result of the low unemployment rate, more businesses are struggling to find workers, especially with the economy growing at the fastest pace in three years in the April-June period. Yet monthly job growth has averaged more than 200,000 this year, up from 182,000 in 2017, in part because the worker-friendly labor market has drawn in more Americans on the sidelines. That also has kept unemployment from falling more quickly.
But many economists believe that shadow labor supply will soon run thin, tempering job growth and pushing unemployment lower.

長くなりましたが、包括的によく取りまとめられている印象です。続いて、いつもの米国雇用統計のグラフは下の通りです。上のパネルは非農業部門雇用者数の前月差増減の推移とそのうちの民間部門、下のパネルは失業率です。いずれも季節調整済みの系列であり、影をつけた部分は景気後退期です。全体の雇用者増減とそのうちの民間部門は、2010年のセンサスの際にかなり乖離したものの、その後は大きな差は生じていません。

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USA Today の記事のタイトルが "disappointing 157,000 jobs" としているように、やや物足りない雇用増だったんですが、7月統計に先立つ5月が+244千人増から+268千人像に、また、6月が+213千人増から+248千人増に、それぞれ情報修正されていますから、3か月くらいでならしてみれば、各月で軽く+200千人増となりますから、米国の雇用は十分に堅調と考えるべきです。7月の雇用増が市場の事前コンセンサスを下回ってやや小幅にとどまった理由として、労働市場が完全雇用に近づいて企業が求人をかけても応募者が十分に集まらない、とさえウワサされています。米国連邦準備制度理事会(FED)では、つい先日の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送りつつも、"The Committee expects that further gradual increases in the target range for the federal funds rate will be consistent with sustained expansion of economic activity" とステートメントに明記しており、今回くらいの雇用増の減速では利上げを見送るとは考えられず、9月25-26日に開催される次回FOMCで利上げが実施されるのはほぼ確実と見られます。例えば、Wall Street Journal の記事のタイトルは "July Jobs Report Likely to Keep Fed on Track for Next Rate Increase" だったりします。ただし、先行きリスクがないわけではなく、貿易戦争に突入する気配が気がかりであることはいうまでもありません。

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最後に、時間当たり賃金の前年同月比上昇率は上のグラフの通りです。ならして見て、じわじわと上昇率を高め、7月は前年同月比で+2.7%の上昇を見せています。日本だけでなく、米国でも賃金がなかなか伸びない構造になってしまったといわれつつも、日本と違って米国では物価も賃金上昇も+2%の物価目標を上回る経済状態が続いているわけですから、当然に利上げで対応すべきなのはいうまでもありません。

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2018年8月 3日 (金)

本日公表された「経済財政白書」のナナメ読み!

本日、内閣府から「経済財政白書」の今年度版が公表されています。副題は「今、Society 5.0 の経済へ」となっていて、この副題に対応するのが第3章です。なお、第3章以外は、第1章は景気回復の現状、と課題と題され、昔からの経済の現状分析に当てられており、トピックを扱った以降の章のうち、第2章は人生100年時代の人材と働き方、とのタイトルで、技術革新による業務の代替の可能性や働き方の変化、あるいは、それに対応したリカレント教育などを分析しています。日経新聞の記事ではこの第2章に着目していて、「AI人材投資で生産性2割向上 経財白書」といったタイトルの記事が報道されていたりしました。そこで、というわけでもないんですが、私のこのブログでは、勝手ながら、白書の副題にミートした第3章「Society 5.0」に向けた行動変化、からいくつか図表を引用して簡単に取り上げておきたいと思います。

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まず、上のグラフは、「経済財政白書」第3章 「Society 5.0」に向けた行動変化 p.247 から AI技術関連特許の保有数シェア (2012年~14年) を引用しています。我が国は韓国や米国を抑えて、OECD加盟国のトップシェアを誇っていて、ほかにも、グラフは引用しませんが、製造業の付加価値に対するロボット(2015年のストック額)の比率も、ドイツを抑えて韓国に続きOECDで2位につけているなど、イノベーションの源泉となる基礎力を有する一方で、企業の開業率や廃業率などで見た起業家精神や企業の新陳代謝などの面でイノベーションへの適応力が低い、と白書は結論しています。

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続いて、上のグラフは、「経済財政白書」第3章 「Society 5.0」に向けた行動変化 p.235 から 電子決済の家計最終消費支出に対する割合 を引用しています。企業レベルで、我が国においてクラウドサービスを利用する企業の割合は44.6%と、OECD平均の24.8%を大きく上回っており、フィンランド、スェーデンに次いでOECD加盟国中3位だったりする一方で、上のグラフのように、電子決済についてはひどく遅れていたりして、「Society 5.0」や第4次産業革命に向けたイノベーションが進展している一方で、我が国は活用に一部遅れも見られる、と白書では結論しています。

最初のパラにも書きましたが、日経記事を補完するメディアとして、私のこのブログなんぞは貧弱この上ないんですが、一応、「経済財政白書」を公表当日に取り上げておくのも意味あるんではないか、と考えています。

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2018年8月 2日 (木)

インテージによる「職場の冷房温度実態」調査の結果やいかに?

やや旧聞に属する話題ながら、7月20日付けで調査会社のインテージから「職場の冷房温度実態」調査の結果が明らかにされています。猛暑といわれている今夏の職場の冷房事情の一端がうかがわれます。いくつかグラフを引用しつつ、簡単に取り上げておきたいと思います。

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まず、インテージのサイトから 職場の夏場の室温の感じ方 のグラフを引用しています。男女とも「ちょうどいい」は少数派であり、暑いと感じたり、寒いと感じたりしています。私はほぼほぼちょうどいいなんですが、自分自身の体調などのコンディションにもよって寒く感じる時があります。暑く感じることはほとんどありません。役所のオフィスですので、普通の企業よりは節電目的で冷房の設定温度は高めではないか、と一般に思われており、私自身の経験からも、シンクタンクの同僚エコノミストを訪れたりすると、少なくともそう感じられる場合が圧倒的に多いです。

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次に、インテージのサイトから 職場の「暑さ対策」/「冷房対策」として利用しているグッズ のグラフを引用しています。私自身はうちわを愛用しており、ターミナル駅周辺で無料配布しているようなうちわを外出時には持って歩くことも少なくありません。ただ、職場の冷房対策ではなく、あくまで外出用品です。それから、寒く感じる際の冷房対策は圧倒的にカーディガンです。何と、3着も持っていたりしますが、職場で着用に及ぶことはそれほどなく、むしろ、持って歩いて飲食店などが寒い時に羽織るケースがほとんどです。ひざかけは持っていますが、夏場の冷房対策ではなく、冬場の寒さ対策で使います。

役所のオフィスでも、暑さ対策として、上のグラフにも現れる汗ふきシートを使っている同僚を見かけます。私もマネをしようかと思わないでもありませんが、今のところは手が出ていません。

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2018年8月 1日 (水)

中日に連敗して阪神は昔の定位置の最下位に転落!!

  RHE
阪  神011000030 581
中  日03010400x 860

中日に連敗して最下位転落の巻でした。ピッチャーは先発といわずリリーフといわず、ボロボロに打たれて失点し、打線は勝負がついてからしか得点できない、という状態では最下位転落も致し方ないのかもしれません。長期ロード冒頭の2戦で最下位ですから、浮上の目はもうないのかもしれません。私は今からストーブ・リーグが楽しみです。いくら何でも、最下位なら監督は交代するでしょう。

ぼちぼちと、
がんばれタイガース!

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ライムライトによる「デジタルライフスタイルに関する調査 - 2018年」やいかに?

ニュースで流れたのが6月終わりだったと記憶していますので、かなり旧聞に属する話題ですが、デジタルコンテンツ配信技術会社のライムライト・ネットワークスから「デジタルライフスタイルに関する調査 - 2018年」の結果が明らかにされています。先進国とアジア新興国・途上国であるフランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、マレーシア、シンガポール、韓国、英国、米国の18歳以上の回答者5,000人を対象にアンケート調査を実施しており、日本はかなりデジタル化が遅れている、という結果が示されています。私自身の興味の範囲で、いくつかテーブルを引用しつつ簡単に取り上げておきたいと思います。

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まず、リポートから、新聞の入手に関する質問の回答結果を引用すると上のテーブルの通りです。宅配のシステムが発達しているからか、調査対象国の中で唯一日本では新聞のハードコピーを購入が過半に達しています。ハードコピー購入比率が30%に達しているのも他にはドイツだけですし、しかも、日本ではオンラインで読む比率が他国と比較してもメチャメチャに低いのが読み取れます。私自身はハードコピーとオンラインの「どちらも派」なんですが、先進国の中では、というよりも、アジアの新興国と比べても、新聞というメジャーなメディアへの接し方が、日本ではデジタルになっていないのが伺えます。

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次に、リポートから、書籍の入手に関する質問の回答結果を引用すると上のテーブルの通りです。新聞の入手ほど日本が極端に他国と比較してデジタル化が遅れているとは見えませんが、ここでも、よく似た傾向が現れています。新聞の入手と違って、「オンラインで読む」という選択肢がないようですが、調査対象各国の中で日本は電子書籍の割合がもっとも低くて、ハードコピーの割合がもっとも高いとの結果が示されています。私自身については、書籍は購入せず図書館で借りるケースが多いんですが、ハードコピーで読むことしかしておらず、電子書籍は無料で「もらった」場合とかの例外的な位置づけだったりします。

新聞や書籍以外にも、ビデオ視聴や音楽は世界的にストリーミングに移行しているんですが、日本ではDVDの購入・レンタルやオーディオCDの購入も多い、とか、スマートスピーカーの普及率は日本が最低、といった結果が示されています。でも、リポートを明らかにした調査会社では、結論で「逆に、今後伸びる余地が大きい」との非常なポジティブ・シンキングをしていたりします。ご参考まで。

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