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2018年9月27日 (木)

9月調査の日銀短観予想に見る設備投資計画は空前の伸び率か?

来週10月1日の公表を前に、シンクタンクなどから9月調査の日銀短観予想が出そろっています。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、ネット上でオープンに公開されているリポートに限って、大企業製造業と非製造業の業況判断DIと全規模全産業の設備投資計画を取りまとめると下の表の通りです。設備投資計画は今年度2018年度です。ヘッドラインは私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しましたが、今回の日銀短観予想については、今年度2018年度の設備投資計画に着目しています。一部にとても長くなってしまいました。いつもの通り、より詳細な情報にご興味ある向きは左側の機関名にリンクを張ってあります。リンクが切れていなければ、html の富士通総研以外は、pdf 形式のリポートが別タブで開くか、ダウンロード出来ると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちに Acrobat Reader がインストールしてあってリポートが読めるかもしれません。

機関名大企業製造業
大企業非製造業
<設備投資計画>
ヘッドライン
6月調査 (最近)+21
+24
<+7.9%>
n.a.
日本総研+22
+24
<+10.3%>
大企業・製造業は、前回調査対比+1.8%ポイントの上方修正を予想。企業収益の拡大を背景に、例年に比べやや強めの足取りとなる見込み。大企業・非製造業は同+1.2%ポイントと、上方修正を予想。都心部での再開発事業や宿泊施設などの建設投資が引き続き堅調に推移する見込み。
一方、中小企業は、全産業ベースで前年度比▲4.9%と、前回調査対比+7.9%ポイントの上方修正を予想。キャッシュフローが潤沢ななか、老朽化した既存設備の維持・更新投資、人手不足を背景とした合理化・省力化投資の需要が下支えとなり、例年の足取りに沿った推移となる見込み。
総じて先行きの設備投資は堅調を維持する見通し。海外情勢の不透明感が重石となるものの、底堅い設備投資需要を背景に、例年に比べやや強めの足取りとなる見通し。
大和総研+21
+22
<+8.8%>
大企業全産業は前年度比+13.6%と、前回(同+13.6%)から横ばいになると見込む。前回調査において、製造業と非製造業がともに過去の修正パターンを大きく上回ったことから、今回は例年の修正パターンより弱くなると予想した。高水準の企業収益を背景に、更新・改修投資、合理化・省力化投資、新製品の能力増強投資が計画されているとみられる。さらに、例年の修正パターンに比べて、「不動産」「運輸・郵便」「宿泊・飲食サービス」の計画が強かったことから、物流拠点、オフィス、宿泊施設の建設などが計画されている可能性も指摘できる。
中小企業全産業は前年度比▲7.5%となり、業種別には、製造業が同+9.2%、非製造業が同▲15.5%になると予想した。製造業の前年度比の水準は例年の修正パターンより高く、引き続き強気の見通しが維持される見込みだ。非製造業では、大幅なマイナスが続いているが、これは例年の修正パターン並みの結果であり、現在のところ懸念する必要はないと考える。
みずほ総研+21
+23
<+10.9%>
製造業については、全体的にIoT化や人手不足への対応が設備投資を押し上げよう。また、自動化運転など、業種ごとに前向きな投資がみられることもプラスになると考えられる。
非製造業は、製造業と同様に人手不足を背景とした自動化・省力化投資需要が高まっていることに加え、オリンピック・都市関連開発の建設投資やインバウンド対応投資が引き続き行われていくだろう。
ニッセイ基礎研+22
+22
<+10.5%>
今回の短観で最も注目されるテーマは「設備投資の強さは維持されるか」という点だ。既述の通り、前回6月調査時点では、今年度設備投資計画において極めて高い伸び率が示されていた。前回調査時点でも既に貿易摩擦激化への懸念が燻っていたが、堅調な内外経済動向や企業収益増加による投資余力改善、人手不足という追い風の影響が勝ったためと考えられる。米トランプ政権の強硬な交渉姿勢によって、その後も貿易摩擦はエスカレートする方向にあるが、引き続き例年の同時期と比べて遜色ない上方修正が行われるかが焦点となる。
既述のとおり、例年以上の上方修正が予想されるが、もしも、それに反して抑制的な結果となれば、貿易摩擦激化への懸念から、企業の間で設備投資計画に様子見や先送りの動きが出始めている可能性を示唆することになるだろう。
第一生命経済研+22
+22
<大企業製造業+18.0%>
9月短観でも、中小企業の設備投資はマイナス計画の上積みが続くだろう。大企業も、経常利益計画が上方修正されるのを受けて、高めの計画が維持されるだろう。短観では、そうした前向きの変化を確認することも大きな役割となる。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング+23
+22
<大企業全産業+13.8%>
2018年度の大企業の設備投資計画は、9月調査時点では例年大きく見直されることはないため、今回も6月調査並みの高い計画となる見込みである。企業の設備投資意欲の強さが維持されていることを確認することになろう。
製造業では前年比+17.0%、非製造業では同+12.0%と、いずれも2ケタの増加計画が示されると予想する。製造業では、人手不足への対応や生産性向上のための投資に対するニーズが強いうえ、足元では能力増強のための投資も増えつつあると考えられる。非製造業でも、人手不足への対応のための情報化投資の増加や、東京オリンピック関連のインフラ投資への需要の高まりが押上げ要因になると考えられる。
三菱総研+21
+23
<+10.1%>
2018年度の設備投資計画(全規模・全産業)は、前年比+10.1%と予測する。生産性向上を目的とする情報化関連投資に加え、老朽化する設備の維持・更新投資、人手不足の深刻化を背景とする自動化・省力化投資などへのニーズの高まりが、企業の設備投資計画の押し上げ要因となろう。
富士通総研+21
+23
<+9.1%>
2018年度の設備投資計画(全規模・全産業)は前年度比9.1%と、6月調査から上方修正されると見込まれる。高水準の企業収益が投資を支えており、設備投資の先行指標である機械受注、一致指標である資本財総供給とも、緩やかな増加基調を維持している。景気拡大長期化に伴い、能力増強投資が行われているほか、人手不足を補う省力化投資に対する企業の意欲も衰えていない。また、IoT関連の投資拡大も顕著になっている。2018年度の設備投資計画は、大企業を中心に6月調査で過去の平均を大幅に上回ったが、9月調査もその傾向が続くと予想される。中小企業も例年並みに上方修正されると見込まれる。

ということで、私が他も含めて拝見した範囲で、大雑把に、大企業製造業については業況判断DIが上向く可能性がある一方で、逆に、大企業非製造業は悪化する可能性を示唆するリポートも少なくない印象でした。最大公約数的には、製造業が海外経済、特に、米国経済の堅調さを背景にした輸出の伸びと企業収益に支えられた設備投資に基づく拡大を期待できる一方で、非製造業については天候不順や大阪北部地震によるインバウンド消費の伸び悩み、人手不足に起因するコストアップによりやや業況感を悪化させている可能性があります。ただ、上のテーブルを見ても判る通り、各シンクタンクとも業況感は大企業においては製造業・非製造業とも6月調査から大きな変化はない上に、20を超える高い水準にあると見込んでいます。
加えて、設備投資計画は全規模全産業で+10%増の2ケタ増を予想する向きもあり、ほぼ空前の計画ではないかと私は思います。私の手元には2007年3月調査以来の設備投資計画を残してあるんですが、リーマン・ショック後の2009年度がマイナスの2ケタ減の計画となっているほか、ここ10年余りで設備投資計画が2ケタ増になったことはありません。でも、ヘッドラインとして引用したニッセイ基礎研のリポートにあるように、「例年以上の上方修正が予想されるが、もしも、それに反して抑制的な結果となれば」というのも気にかかるところです。ただ、北海道地震などの自然災害も懸念されるものの、大きな下振れ材料にはならない可能性があるようで、すなわち、下のグラフはニッセイ基礎研のリポートから引用していますが、上のパネルはフツーに業況判断DIの推移を示している一方で、下のパネルは東日本大震災直後の業況判断D.I.をプロットしており、回収された時期について地震発生前後で分割して集計した場合でも、足元の景況感下振れは限定的であった、と結論しています。

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