リクルートジョブズによる9月のアルバイト・パート及び派遣スタッフの賃金動向やいかに?
明日の雇用統計の公表を前に、ごく簡単に、リクルートジョブズによる非正規雇用の時給調査、すなわち、アルバイト・パートと派遣スタッフの募集時平均時給の10月の調査結果を見ておきたいと思います。
ということで、上のグラフを見れば明らかなんですが、アルバイト・パートの平均時給の上昇率は引き続き+2%前後の伸びで堅調に推移していて、三大都市圏の10月度平均時給は前年同月より+2.6%、26円増加の1,047円となり、2006年1月の統計開始以来の最高値を記録しています。職種別では「製造・物流・清掃系」前年同月比+3.0%、「事務系」+2.9%、「販売・サービス系」+2.7%、「フード系」+2.3%など、全職種で前年同月比プラスとなり、地域別でも、首都圏、東海、関西のすべてのエリアでプラスを記録しています。一方で、三大都市圏全体の派遣スタッフの平均時給は、最近では2017年9月から12か月連続でプラスを続けた後、9月が▲4円、▲0.2%減の1,640円の後、直近の10月は▲13円、▲0.8%減の1,639円と続落しています。ただし、職種別に詳しく見ると、「オフィスワーク系」、「営業・販売・サービス系」、「IT・技術系」、「クリエイティブ系」、「医療介護・教育系」の5職種のうち、「IT・技術系」と「クリエイティブ系」が前年同月比でマイナスと落ち込み、地域別では東海、関西はプラスなのに対して、首都圏がマイナスを記録しています。マイナスとなった「IT・技術系」をさらに詳しく見ると、運用管理・保守が▲3.4%減と特に低下が大きく、また、カテゴリ全体では初任給アップの「医療介護・教育系」でも看護師・准看護師は▲11.4%減と大きな低下を見せています。全体としてはパート・アルバイトや派遣の非正規職員の雇用も堅調と私は受け止めていますが、景気循環の後半に差しかかって、そろそろ非正規から雇用に陰りが見え始めた、と受け止めるエコノミストもいそうな気がします。
| 固定リンク
コメント