インテージによる「2018年好調カテゴリーランキング」の売れ筋やいかに?
やや旧聞に属する話題ですが、ほぼ1週間前の12月12日にインテージから「2018年好調カテゴリーランキング」が明らかにされています。サバ缶とサラダチキンがともに前年比約1.5倍で1~2位を占めました。12月2日付けのこのブログで取り上げたSMBCコンサルティングのヒット商品番付とはまた違った角度から、最近の時流を的確に反映しているような気もします。グラフとともに簡単に取り上げておきたいと思います。
まず、上の棒グラフはインテージのサイトから 購入額の伸び を引用しています。見れば明らかなんですが、サラダチキンとサバ缶が飛び抜けており、前年比で1.5倍を記録しています。さらに無糖炭酸水、ビネガードリンクと続く今年のランキングの特徴は「健康志向」と「手軽さ」ではないかとインテージでは分析しています。体によいものを、あまり手を加えず摂取できるという2つの機能を盛り込んだカテゴリーのようです。でも、私が疑問に思うのは無糖炭酸水です。外国ではガス入りのミネラルウォーターということになるんですが、手軽であることはいいとして、健康志向なのかどうかは疑問です。私はチリに駐在していたころにガス入りのミネラルウォーターを愛飲していましたが、それは、ガス入りにしておくとごまかしが利かないからであって、それほどおいしくも、健康的でもないような気がします。まあ、好みの問題です。
次に、上の棒グラフはインテージのサイトから サラダチキンとサバ缶の市場規模と商品数の推移 を引用しています。サラダチキンについては、プレーンから始まり、ハーブ、カレー、ゆず胡椒など味のバラエティが増加して、当然ながら、商品数も伸びています。サラダチキンもサバ缶も、売り上げが伸びて商品数が伸びる、との好循環に入っているわけです。企業も商品開発に熱心取り組んでいるのだろうと想像されます。
最後に、上の棒グラフはインテージのサイトから 購入率と購入金額の伸び を引用しています。見れば判る通り、男女別年代別になっています。直感的には、女性は横に伸びて購入率が高まる一方で、男性は縦に伸びて購入金額が増加している印象です。女性は特に30代から60代までの家庭で料理をしている層の購入率が高まっており、女性だけでなく家族の一員であると考えられる男性にも消費量の増加が波及しているような気がします。
繰り返しになりますが、12月2日付けのこのブログで取り上げたSMBCコンサルティングのヒット商品番付ほど、何といいますか、華やかにビジネス界の注目を集めた商品ではないとはいえ、家庭の食生活で近年大いに幅を利かせ始めたサラダチキンとサバ缶に関する興味深い数量的エビデンスであったと思います。
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