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2019年1月31日 (木)

12月の鉱工業生産指数(IIP)は小幅に減産!

本日、経済産業省から昨年2018年12月の鉱工業生産指数(IIP)が公表されています。いずれも11月の統計です。鉱工業生産指数は季節調整済みの系列で前月から▲0.1%の減産を示しています。まず、日経新聞のサイトから関連する記事を引用すると以下の通りです。

18年12月の鉱工業生産、0.1%低下 輸出向け不振など響く
経済産業省が31日発表した2018年12月の鉱工業生産指数(2015年=100、季節調整済み、速報値)は前月比0.1%低下の104.7だった。一部業種で輸出向けが振るわなかった。低下は2カ月連続。QUICKがまとめた民間予測の中心値(0.3%低下)は上回った。
経産省は生産の基調判断を「緩やかな持ち直し」で維持した。
業種別では、15業種中6業種で低下した。半導体製造装置、フラットパネル・ディスプレイ製造装置などの生産用機械工業が低下したほか、半導体メモリー、カメラやスマートフォン(スマホ)に組み込む撮影用の素子などの電子部品・デバイス工業が低下した。化粧水や乳液などの化学工業も振るわなかった。
出荷指数は0.3%上昇の103.6と2カ月ぶりに上昇した。自動車、一般用蒸気タービンなどが寄与した。
在庫指数は1.0%上昇の102.4だった。電気・情報通信機械工業など10業種が上昇した。
製造工業生産予測調査によると、1月は0.1%低下、2月は2.6%の上昇だった。1月は乗用車など輸送機械工業の低下が見込まれている。
同時に発表した18年10~12月期の鉱工業生産指数は7~9月期比で1.9%増の105.1だった。7~9月期の災害による影響の反動などが寄与した。

いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、鉱工業生産と出荷のグラフは以下の通りです。上のパネルは2015年=100となる鉱工業生産指数そのものであり、下は輸送機械を除く資本財出荷と耐久消費財出荷のそれぞれの指数です。いずれも季節調整済みの系列であり、影を付けた期間は景気後退期を示しています。

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昨年2018年12月の鉱工業生産は、11月に続いて2か月連続の減産を示しました。引用した記事にもある通り、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスは▲0.4%の減産を見込んでいましたので、これに比べると減産幅は小さいということになりますが、製造工業生産予測調査によれば今年2019年1月も▲0.1%の減産が予想されていますので、3か月連続で減産の可能性が高くなっています。ただ、統計作成官庁である経済産業省では、基調判断を「緩やかに持ち直している」で据え置いています。でも、このブログで少し前から指摘している通り、2月上旬の来週は中華圏では春節の大型連休ですから生産統計がかく乱される恐れがあり、場合によっては2月生産も減産となる可能性があります。他方、2018年10~12月期の四半期ベースでは10月統計で+2.9%の大きな増産により、いわゆるゲタをはいた形になって、前期比で+1.9%の増産を記録しています。12月統計に戻ると、業種別では、汎用・業務用機械工業や自動車工業や電気・情報通信機械工業が前月比で増産を示した一方で、生産用機械工業や化学工業(除く無機・有機化学工業・医薬品)や電子部品・デバイス工業が減産となっています。海外要因としては米中間の貿易摩擦があり、国内景気も力強さに欠ける中で、生産はやや頭打ちとなっていますが、少なくとも、ダボス会議で示された国際通貨基金「世界経済見通し改定」でも、世界経済の成長率は従来予測よりは低下する可能性が高いながら、それでも+3%台半ばの堅調な成長が続くと見込まれており、世界経済の成長を背景に、先行きの我が国の生産は緩やかな増産に回帰するものと考えるべきです。

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12月のデータが利用可能となり、四半期データが更新されましたので、上にある通り、在庫循環図を書いてみました。久し振りだという気がします。上向きピンクの矢印の2013年1~3月期から始まって、直近の2018年10~12月期の上向き黄緑矢印まで、ほぼほぼ1周半の回転を見せていて、直近四半期である2018年10~12月期にはカーテシアン座標の第1象限に戻りました。内閣府のサイトにアップされている月例経済報告の付属資料に従えば、上のグラフの赤い点線で示した45度線が景気循環の転換点であり、現在のように第1象限のラインを左上から右下に越え、さらに第4象限に突っ込むと、「意図せざる在庫増」から「在庫調整・在庫減らし局面」に入ったと見なされて、景気の山を越えた可能性が示唆されます。この在庫循環図から考えるまでもなく、景気の現状は拡張局面の後半戦に入っていることは明らかであろうと私は考えています。そして、たぶん、あくまでたぶんですが、景気拡大の前半期と考えているエコノミストはとても少ない一方で、後半期に入っていると考えるエコノミストは、私も含めて、それなりにいそうな気もします。

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