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2019年1月 8日 (火)

2年1か月振りの低水準まで低下した消費者態度指数をどう見るか?

本日、内閣府から昨年2018年12月の消費者態度指数が公表されています。季節調整済の系列で見て前月から▲0.2ポイント低下して42.7を記録しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

12月の消費者態度指数、2年1カ月ぶり低水準 食品価格上昇
内閣府が8日発表した2018年12月の消費動向調査によると、消費者心理を示す一般世帯の消費者態度指数(季節調整値)は前月比0.2ポイント低下の42.7と3カ月連続で低下した。指数は16年11月以来、2年1カ月ぶりの低水準だった。内閣府は基調判断を「弱い動きがみられる」に据え置いた。
指数を構成する意識指標を項目別にみると、「暮らし向き」が0.2ポイント低下し40.6と4カ月連続で低下した。冷凍食品などの価格やエネルギー価格が上昇しているほか、世界経済の先行き懸念が影響した。「収入の増え方」は0.1ポイント低下の41.7、雇用環境は0.8ポイント低下の45.8だった。一方、「耐久消費財の買い時判断」は0.4ポイント上昇の42.8だった。
消費者態度指数に含まれない「資産価値」の意識指標は、株式相場の下落を反映し40.9と前月から1.7ポイント低下した。
1年後の物価見通し(2人以上世帯)について「上昇する」と答えた割合(原数値)は前月比1.3ポイント低い83.2%だった。「低下する」は0.3ポイント高い4.0%、「変わらない」は1.0ポイント高い10.8%だった。
態度指数は消費者の「暮らし向き」など4項目について今後半年間の見通しを5段階評価で聞き、指数化したもの。全員が「良くなる」と回答すれば100に、「悪くなる」と答えればゼロになる。
調査基準日は12月15日。調査は全国8400世帯が対象で有効回答数は6309世帯、回答率は75.1%だった。

いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。でも、例月に比べてとても長い記事に仕上げています。続いて、消費者態度指数のグラフは以下の通りです。ピンクで示したやや薄い折れ線は訪問調査で実施され、最近時点のより濃い赤の折れ線は郵送調査で実施されています。また、影をつけた部分は景気後退期を示しています。

photo

消費者態度指数を構成するコンポーネントを前月差でみると、「耐久消費財の買い時判断」は+0.4ポイント上昇したものの、「雇用環境」が▲0.8ポイント、「暮らし向き」が▲0.2ポイント、「収入の増え方」が▲0.1ポイント、それぞれ低下となっています。特に、人手不足が雇用統計などで明らかであるにもかかわらず、雇用環境に関するマインドが大きく低下した点は気がかりです。引用した記事によれば、統計作成官庁である内閣府ではエネルギーや食品の価格上昇に対する消費者の懸念を要因として上げているようですが、消費者態度指数のコンポーネントではなく外数ながら、「資産価値」に関する意識指標は前月差で▲1.7ポイント低下していますので、米国発の株価をはじめとする金融資産価格の乱高下、というか、不安定な金融市場動向が消費者マインドに影響を及ぼしている可能性があるんではないか、と私は考えています。また、これも、引用した記事にある通り、消費者態度指数の2018年12月の水準である42.7は、2016年11月に記録した41.0から2年1か月振りの低い水準なんですが、DIですので水準で見るのは必ずしも適切ではなく、むしろ、2017年11月から2018年1月の3か月連続で記録した44.6を直近のピークにして、ほぼほぼ1年に渡って下がり続けている方向性が、今後、どこまで続くのかを見る必要があります。おそらく、供給サイドのマインドである景気ウォッチャーは今年10月からの消費税率の引き上げ直前の駆け込み需要のころには上昇する可能性が高いと私は考えている一方で、需要サイドのマインド指標である消費者態度指数は、ひょっとしたら、下がり続ける可能性も否定できませんし、もちろん、景気ウォッチャーも消費者態度指数も10月の消費税率引き上げ以降は大きく低下することは確実です。賃上げが十分でないことからマインドだけで消費を牽引するのはサステイナビリティに欠けると、従来からこのブログで主張していましたが、財政的なサポートが手厚いとはいえ、消費税率引き上げを半年余り先に控えて、消費の動向が懸念されます。

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