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2019年1月18日 (金)

2年間プラスを続けた消費者物価指数(CPI)上昇率の先行きやいかに?

本日、総務省統計局から昨年2018年12月の消費者物価指数 (CPI) が公表されています。季節調整していない原系列の統計で見て、CPIのうち生鮮食品を除く総合で定義されるコアCPIの前年同月比上昇率は前月から上昇幅を縮小して+0.7%を示しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

18年12月の全国消費者物価、0.7%上昇 石油製品の寄与度縮小
総務省が18日発表した2018年12月の全国消費者物価指数(CPI、2015年=100)は生鮮食品を除く総合が101.4と前年同月比0.7%上昇した。上昇は24カ月連続。11月(0.9%上昇)に比べて伸び率が鈍化し、5月(0.7%上昇)以来の水準にとどまった。エネルギー関連項目が押し上げに寄与したが、原油安を背景にガソリンなど石油製品の寄与度が前月に比べて低下した。
QUICKがまとめた市場予想の中央値は0.8%上昇だった。生鮮食品を除く総合を季節調整して前月と比べると0.1%下落した。生鮮食品を除く総合では全体の52%にあたる272品目が上昇した。下落は180品目、横ばいは71品目だった。総務省は「緩やかな上昇傾向で推移している」との見方を示した。
生鮮食品とエネルギーを除く総合は101.3と前年同月比0.3%上昇した。欧州やアジア向けの外国パック旅行費が上昇した。外食など生鮮食品を除く食料も押し上げに寄与した。
生鮮食品を含む総合は101.5と0.3%上昇した。伸び率は11月(0.8%上昇)に比べて縮小し、17年10月(0.2%上昇)以来の水準だった。レタスやホウレンソウなどの生鮮野菜が昨年に高騰した反動で大幅に下落した。
併せて発表した2018年平均の全国CPIは生鮮食品を除く総合が101.0と前年比0.9%上昇した。上昇は2年連続。エネルギー関連項目の上昇がけん引した。
生鮮食品とエネルギーを除く総合は0.4%上昇、生鮮食品を含む総合は1.0%上昇した。

いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、いつもの消費者物価上昇率のグラフは以下の通りです。折れ線グラフが凡例の色分けに従って生鮮食品を除く全国のコアCPI上昇率と食料とエネルギーを除く全国コアコアCPIと東京都区部のコアCPIそれぞれの上昇率を示しており、積上げ棒グラフは全国のコアCPI上昇率に対する寄与度となっています。エネルギーと食料とサービスとコア財の4分割です。加えて、いつものお断りですが、いずれも総務省統計局の発表する丸めた小数点以下1位の指数を基に私の方で算出しています。丸めない指数で計算している統計局公表の上昇率や寄与度とはビミョーに異なっている可能性があります。さらに、酒類の扱いも私の試算と総務省統計局で異なっており、私の寄与度試算ではメンドウなので、酒類(全国のウェイト1.2%弱)は通常の食料には入らずコア財に含めています。

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生鮮食品を除く総合で定義されるコアCPIの前年同月比上昇率で見て、昨年2018年9~10月には+1.0%に達したんですが、先月統計の11月は+0.9%に上昇幅が縮小し、12月統計ではさらに上昇幅が縮小して+0.7%を記録しています。引用した記事にもある通り、国際商品市況においてほぼ11月をピークとする石油価格の動向に従った変化であると私も考えています。11月統計では石油製品の寄与が+0.37あった一方で、12月統計では+0.17%まで低下しており、その差▲0.20%がそのままコアCPI上昇率に現れた形になっています。ただ、同じエネルギーでも電気代は、同じ寄与度で見て、11月統計の+0.19%から12月には+0.22%とわずかにプラスの寄与を高めており、国際商品市況における石油価格が反映されるタイミングのラグが際立っているものの、現状の石油価格と為替水準が続けば、今年2019年春から年央にかけて、ゆるやかにコアCPI上昇率は+0.5%程度くらいまで上昇幅を縮小させるものと私は予想しています。さらに、昨年10~11月頃が石油価格のピークと仮定すれば、1年後くらいにあたる今年2019年10~12月期のいずれかの時期にコアCPI上昇率はゼロないしマイナスになる可能性も否定できません。いずれにせよ、昨夕の共同通信の配信で「日銀、物価見通し引き下げへ 19年度、1.0%前後に」と題する記事が各メディアにいっせいにキャリーされましたが、先行きの物価上昇率は鈍化する方向であるのは多くのエコノミストの一致した見方ではなかろうかと私は受け止めています。

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