« リクルートジョブズによる12月のアルバイト・パート及び派遣スタッフの賃金動向やいかに? | トップページ | 12月の鉱工業生産指数(IIP)は小幅に減産! »

2019年1月30日 (水)

4か月連続で悪化を示す消費者態度指数とプラスが続く商業販売統計!

本日、内閣府から1月の消費者態度指数が、また、経済産業省から昨年2018年12月の商業販売統計が、それぞれ公表されています。消費者態度指数は前月から▲0.8ポイント低下して41.9を記録し、まだ反転の兆しも見えず4か月連続で悪化しています。商業販売統計のヘッドラインとなる小売販売額は季節調整していない原系列の統計で前年同月比+1.3%増の14兆1260億円、季節調整済み指数の前月比は+0.9%増を示しています。まず、日経新聞のサイトから関連する記事を引用すると以下の通りです。

消費者態度指数、4カ月連続悪化 1月
内閣府が30日発表した1月の消費動向調査で、消費者心理を表す消費者態度指数(2人以上世帯、季節調整値)は41.9と、前月から0.8ポイント低下した。低下は4カ月連続。基調判断は「弱い動きがみられる」に据え置いた。
指数を構成する「暮らし向き」「収入の増え方」「雇用環境」「耐久消費財の買い時判断」のすべての指標が悪化した。世界経済の先行きが不透明なことを受け、消費に慎重になりつつあるとみられる。
18年の小売販売額1.7%増、2年連続増加 石油製品の価格上昇で
経済産業省が30日発表した商業動態統計(速報)によると、2018年の小売業販売額は前年比1.7%増の144兆9620億円だった。2年連続で前年実績を上回った。原油高による石油製品の価格上昇が販売額を押し上げた。
大型小売店の販売額は、百貨店とスーパーの合計で19兆5998億円と前年と横ばいだった。コンビニエンスストアの販売額は11兆9780億円と2.0%増だった。
18年12月単月の小売業販売額は14兆1260億円と前年同月比1.3%増加した。自動車小売業は軽自動車や輸入車の販売が好調で3.7%増えた。燃料小売業は石油製品の価格上昇で4.2%増えた。経産省は小売業の基調判断を「緩やかに持ち直している」に据え置いた。
12月の百貨店とスーパーの合計は0.5%減の2兆825億円で、既存店ベースでは1.0%減だった。コンビニエンスストアの販売額は2.8%増の1兆566億円だった。

いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、消費者態度指数のグラフは下の通りです。ピンクで示したやや薄い折れ線は訪問調査で実施され、最近時点のより濃い赤の折れ線は郵送調査で実施されています。また、影をつけた部分は景気後退期を示しています。

photo

消費者態度指数を構成するコンポーネントを前月差でみると、すべての項目で前月2018年12月から低下を示しており、「雇用環境」が#x25B2;1.5ポイント低下、「耐久消費財の買い時判断」が#x25B2;1.1ポイント低下、「暮らし向き」が#x25B2;0.5ポイント低下、「収入の増え方」が#x25B2;0.3ポイント低下、とそれぞれなっています。特に「雇用環境」の低下幅が大きくなっています。なお、消費者態度指数の直近のピークは2017年11月から2018年1月まで3か月連続で記録した44.6なんですが、この1年間、すなわち、2018年1月から直近で統計の利用可能な2019年1月までの1年間12か月の指数の水準の差をコンポーネントごとに累積で見ると、「雇用環境」が#x25B2;5.2ポイント低下、「暮らし向き」が#x25B2;2.3ポイント低下、「耐久消費財の買い時判断」が#x25B2;1.9ポイント低下、「収入の増え方」が#x25B2;1.4ポイント低下、となります。やや不思議なんですが、「雇用環境」が最も低下幅大きいながら、「収入の増え方」の以下幅は小さくなっています。雇用者報酬以外の収入となれば、株で収入アップの人が多いのかもしれませんが、やや謎です。消費者マインドがこれだけ悪化しているにもかかわらず、その中でも収入に関するマインドがそれほど悪化してないということで、消費が底堅く推移している可能性もあります。そして、消費者態度指数全体を見ると、2018年1月から7月の前半6か月累積で#x25B2;1.1ポイント低下した一方で、2018年7月から2019年1月の後半6か月で#x25B2;1.6ポイント低下ですから、足元の直近時点に向けて消費者マインドの悪化がやや加速しているのも事実です。私自身は、単純に、このまま景気後退に入るとは考えていませんし、少なくとも、10月からの消費税率引き上げ前には駆け込み需要が発生するのは明らかです。もちろん、駆け込み需要の反動減からの動向が懸念されるところ、かなり手厚い負担軽減措置が取られているので、決して悲観はしていませんが、消費税率の引き上げが消費やひいては景気動向のかく乱要因であることは確かです。

photo

続いて、商業販売統計のグラフは上の通りです。上のパネルは季節調整していない小売販売額の前年同月比増減率を、下は季節調整指数をそのまま、それぞれプロットしています。影を付けた期間は消費者態度指数のグラフと同じく景気後退期です。ということで、小売販売額については、ヘッドラインの季節調整していない原系列の統計での前年同月比ではプラスを1年超で続けているものの、これは名目の売り上げであり、昨年2018年12月統計で+0.7%に達しているコア消費者物価(CPI)上昇率を考え合わせれば、+1.3%の小売業販売額の伸びの半分は物価上昇によるもの、という感じがしなくもなく、逆に、今後、国際商品市況における石油価格の低下とともに物価上昇率が低下し始めると、小売売上額も同時に増加率が減速しそうな気もします。加えて、今年2019年10月の消費税率の引き上げが消費のかく乱要因であることは確実です。消費税率引き上げ直前の駆け込み需要とその後の反動減の大きさは、財政政策をはじめとして各種の、というか手厚過ぎるくらいの措置が講じられているとはいえ、何とも予想しがたいところです。

|

« リクルートジョブズによる12月のアルバイト・パート及び派遣スタッフの賃金動向やいかに? | トップページ | 12月の鉱工業生産指数(IIP)は小幅に減産! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 4か月連続で悪化を示す消費者態度指数とプラスが続く商業販売統計!:

« リクルートジョブズによる12月のアルバイト・パート及び派遣スタッフの賃金動向やいかに? | トップページ | 12月の鉱工業生産指数(IIP)は小幅に減産! »