引き続き+1%をキープする企業向けサービス価格指数(SPPI)上昇率!
本日、日銀から1月の企業向けサービス価格指数 (SPPI)が公表されています。前年同月比上昇率で見て8か月連続の+1%以上の+1.1%を示しています。1.1%は前月と同じ上昇率で、67か月連続のプラスを記録しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。
1月の企業向けサービス価格、前年比1.1%上昇 67カ月連続プラス
日銀が25日発表した1月の企業向けサービス価格指数(2010年平均=100)は104.9で、前年同月比で1.1%上昇した。前年同月比での上昇は67カ月連続。企業の人手不足で人件費が高騰しているほか、一部大手企業による新聞・テレビ向け広告出稿の増加が上昇に寄与した。上昇率は前月(昨年12月)から横ばいだった。
前月(105.4)からは0.5%の下落となった。年明けに低調になる傾向が強い、宿泊サービスの売り上げ減などが響いた。
同指数は輸送や通信など企業間で取引するサービスの価格水準を総合的に示す。対象の147品目のうち、前年比で価格(消費税の影響を除く)が上昇したのは83品目、下落は27品目だった。上昇から下落の品目を引いた差は56品目で、差し引きでのプラスは26カ月連続だった。
日銀の調査統計局は「労働需給の引き締まりで堅調な伸びが続いているが、この伸びが続くのか今後注視していく必要がある」としている。
いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、企業向けサービス物価指数(SPPI)上昇率のグラフは以下の通りです。サービス物価(SPPI)上昇率及び変動の大きな国際運輸を除くコアSPPI上昇率とともに、企業物価(PPI)上昇率もプロットしてあります。なお、影をつけた部分は景気後退期を示しています。
繰り返しになりますが、企業向けサービス価格指数(SPPI)の前年同月比上昇率は昨年2018年6月から今年2019年1月統計まで8か月連続で+1%に達しています。その直前の5月の+0.9%の前の4月も+1.0%でしたので、今年度に入ってから、ほぼほぼ+1%に達する水準をキープしていることになります。加えて、5年半の57か月連続でプラスを記録しています。ただし、企業物価(PPI)や消費者物価指数(CPI)ほどではないにしても、SPPIについても、やっぱり、ある程度、エネルギー価格の影響はあります。ただ、PPIやCPIよりはSPPIの方がより人手不足による賃金動向に敏感であろうことは容易に想像できます。本日公表の1月統計について少し詳しく前年比寄与度の前月からの差を見ると、12月統計で下がった広告がテレビ広告や新聞広告などにより+0.11%と盛り返しています。また、労働者派遣サービスなどの初サービスもわずかながら+0.03%の寄与を示しています。逆に、移動電気通信やソフトウェア開発などの情報通信が▲0.08&、また、郵便・運輸が▲0.05%のマイナス寄与となっています。ただし、運輸・郵便については、石油価格下落の影響ガツ用印象で、外航タンカーや国際航空貨物輸送などのマイナス寄与が目立っています。今後、4月の価格改定や春闘などにおける賃金交渉の動向が先行き物価にどのような影響を及ぼすか注目です。
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