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2019年4月 4日 (木)

IMF「経済見通し」分析編を軽く読む!

日本時間の昨夜、国際通貨基金(IMF)から今月のIMF世銀総会に向けて準備が進んでいる「世界経済見通し」IMF World Economic Outlook の分析編が公表されています。第1章が見通し編で、第2章から第4章が分析編となっており、分析編の章別タイトルは以下の通りです。

  • Chapter 2: The Rise of Corporate Market Power and Its Macroeconomic Effects
  • Chapter 3: The Price of Capital Goods: A Driver of Investment Under Threat?
  • Chapter 3: The Price of Capital Goods: A Driver of Investment Under Threat?

いくつかの IMF Blog のサイトからグラフを引用しつつ、簡単にながめておきたいと思います。

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第2章は、市場における企業の影響力に関してマークアップの大きさなどにつき分析しており、上の画像は IMF Blog のサイトから Investment Impact のグラフを引用しています。本章では、企業の市場における影響力は拡大しているのか、もしそうだとすれば、マクロ経済へのインプリケーションは何か、を分析しています。まず、企業の市場への影響力は着実に拡大しており、マークアップ率はコストと対比して2000年から8%ほど上昇しており、そして、この影響力の拡大は先進国では幅広い産業分野で観察されると結論しています。その上で、現時点ではまだこの企業の影響力の拡大は穏当な水準でとどまっているが、今後、さらに企業の影響力が拡大すれば、投資にマイナスの効果を及ぼし、イノベーションを抑制し、労働分配率のさらなる低下をもたらすとともに、金融政策によるマクロ経済安定化政策の運営を難しくしかねない、と懸念を示しています。

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第3章は、消費財と比較した資本財価格の動向から投資の決定要因などにつき分析しており、上の画像は IMF Blog のサイトから Investment Impact のグラフを引用しています。本章では、消費財価格と比較して機械装置の資本財価格が最近10年で劇的な低下を示し、そして、その資本財価格の相対的な低下は貿易統合とともに、金融危機以降の世界経済の減速によってもたらされたと結論し、この相対価格の有利性と投資促進政策が相まって現在の投資の増加をもたらしたと指摘しています。

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第4章は、二国間貿易収支の決定要因、特に関税率の影響力などにつき分析しており、上の画像は IMF Blog のサイトから Economic Forces のグラフを引用しています。本章では、二国間貿易収支の決定要因について分析を進めており、マクロ経済要因、産業構造の変化と国際分業の伸展、そして、二国間関税率二分割して定量的な把握を試みています。そして、マクロ経済要因や産業構造要因などとともに、二国間における関税率や貿易コストが二国間貿易収支に一定の影響を及ぼしていることを明らかにしています。

これら分析編のいずれの章においても、現下の米中間の貿易摩擦に起因する世界経済の減速を強く意識した分析が示されています。第1章の見通し編では、成長率などがやや下方修正された世界経済の姿が明らかにされるものと私は考えています。

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