« クラリベイト・アナリティクスによる引用栄誉賞やいかに? | トップページ | ジャイアンツに実力の差を見せつけられて一気に王手の崖っぷち!!! »

2019年10月10日 (木)

前月比で2か月連続で減少したコア機械受注と国内物価のマイナス幅が1%を超えた企業物価(PPI)!

本日、内閣府から8月の機械受注が、また、日銀から9月の企業物価 (PPI) が、それぞれ公表されています。機械受注のうち変動の激しい船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注は、季節調整済みの系列で見て前月比▲2.4%減の8753億円を示しており、PPIのヘッドラインとなる国内物価の前年同月比上昇率は▲1.1%の下落と、6月統計で前年同月比上昇率がマイナスに転じてから、今日発表の9月統計まで4か月連続でマイナスが続いています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

8月の機械受注、前月比2.4%減 基調判断は「持ち直し」据え置き
内閣府が10日発表した8月の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標である「船舶、電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)は前月比2.4%減の8753億円だった。減少は2カ月連続で、市場予想(1.8%減)も下回った。ただ、内閣府は基調判断を「持ち直しの動きがみられる」に据え置いた。「3カ月移動平均で見た場合、足元のトレンドは変わってない」(内閣府)という。
8月の受注額は製造業が1.0%減の3802億円だった。減少は2カ月ぶり。造船業で内燃機関や船舶、その他製造業で火水力原動機などの受注が減った。内閣府は「前月が非常に高い伸びだったため、反動減がみられた」と分析している。非製造業は8.0%減の4773億円だった。減少は2カ月連続。建設業で船舶、建設機械、情報サービス業で電子計算機などの受注が減少した。前年同月比での「船舶、電力を除く民需」の受注額(原数値)は14.5%減だった。
一方、前月比での受注総額は11.8%増だった。電力業で大型案件が3件あり、船舶・電力を含む民需の受注額は15.0%増だった。同じく大型案件があった官公需の受注は36.8%増。鉄道などの大型案件が5件あった外需の受注額は21.3%増と大幅に増加した。
機械受注は機械メーカー280社が受注した生産設備用機械の金額を集計した統計。受注した機械は6カ月ほど後に納入され、設備投資額に計上されるため、設備投資の先行きを示す指標となる。
9月の企業物価指数、前年比1.1%低下 16年12月以来の下げ幅
日銀が10日発表した9月の国内企業物価指数(2015年平均=100)は100.9で前年同月比で1.1%低下した。4カ月連続のマイナスで、2016年12月以来、2年9カ月ぶりの大きな下げ幅だった。前月比でみると横ばいだった。
原油相場の低迷で「石油・石炭製品」や「化学製品」などが低下した。米中貿易摩擦による中国経済の低迷懸念で輸出が落ち込み「スクラップ類」や「非鉄金属」なども低下した。
円ベースでの輸出物価は前年比で6.0%下落し、5カ月連続でマイナスとなった。前月比では0.1%上昇した。輸入物価は前年比9.3%下落し、5カ月連続の低下となった。前月比では0.4%下落した。
企業物価指数は企業同士で売買するモノの物価動向を示す。公表している744品目のうち前年比で上昇したのは355品目、下落したのは291品目だった。上昇と下落の品目差は64と8月の確報値(68品目)から4品目減った。
日銀は「米中貿易摩擦の動向や世界経済の先行きの影響には注意が必要」(調査統計局)としている。

長くなりましたが、いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、機械受注のグラフは以下の通りです。上のパネルは船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注とその6か月後方移動平均を、下は需要者別の機械受注を、それぞれプロットしています。色分けは凡例の通りであり、影をつけた部分は景気後退期を示しています。

photo

まず、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスでは、電力と船舶を除くコア機械受注の季節調整済みの系列の前月比は▲1.0%の減少を見込んでいましたし、上のグラフを見ても判る通り、6か月後方移動平均によるトレンドとしてはまだ上昇を続けていますので、統計作成官庁である内閣府が基調判断を「持ち直しの動き」に据え置いたのにも驚きはありません。また、引用した記事にもある通り、私は計算していませんが、3か月後方移動平均でも足元のトレンドは変わってないようですから、なおさらです。もともとが、毎月の変動が大きな統計ですし、2か月連続の前月比マイナスとはいえ、先々月の6月統計でコア機械受注+13.9%増から、7月▲6.6%減、8月▲2.4%減ですから、7月の大幅増の部分がまだお釣りがくるくらいに残っているのも事実ですから、ならして見れば増加基調に変わりないのは、私もその通りだと思います。ただ、上のグラフの下のパネルを見ても。製造業がこのところ弱い動きを続けているのは事実ですし、米中貿易摩擦に起因した世界経済の減速から、さらに受注を低下させる可能性も否定できません。非製造業も、人手不足に伴う合理化・省力化に伴う設備投資需要が期待されますが、景気が後退局面に入れば人手不足がどこまで続くかは不透明です。景気局面に対して敏感になるべく努力したいと思います。

photo

続いて、企業物価(PPI)上昇率のグラフは上の通りです。一番上のパネルは国内物価、輸出物価、輸入物価別の前年同月比上昇率を、真ん中は需要段階別の上昇率を、それぞれプロットしています。色分けは凡例の通りであり、影をつけた部分は景気後退期を示しています。繰り返しになりますが、企業物価(PPI)のヘッドラインとなる国内物価については、とうとう6月統計から前年同月比上昇率がマイナスに転じ、今日発表の9月統計まで4か月連続のマイナスを記録しています。ということで、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスでは、PPIのヘッドラインとなる国内物価の前月同月比は▲1.1%の下落を見込んでいましたので、ジャストミートしました。国内物価のうち前年同月比で見て、石油・石炭製品のマイナスが8月▲9.9%の下落から、本日公表の9月統計では▲11.9%に拡大しています。もっとも判りやすいのが、輸入物価の円建てでの石油・石炭・天然ガスであり、8月▲14.7%下落が、9月統計では▲18.9%に拡大しています。なお、契約通貨ベースでは▲15.6%ですので、円高の進行も物価下落を促進しているのがよく判ります。いずれにせよ、10月からの消費税率引き上げで多少なりとも物価上昇圧力は強まるにしても、金融政策よりも国際商品市況における石油価格のほうが我が国物価への影響が大きいというのは、まったく変化ないようです。なお、私が輸入物価のうちの品目別指数を調べた範囲で、昨年2018年中で原油価格の前年同月比上昇率がもっとも高かったのは2018年7月の+60.3%だったんですが、今年2019年の下落幅は、今のところ、2019年9月の▲19.9%がもっとも大きくなっています。価格水準を表す指数のピークは2018年11月の142.5でしたから、この先、もう少し企業物価の下落は続くのかもしれません。

|

« クラリベイト・アナリティクスによる引用栄誉賞やいかに? | トップページ | ジャイアンツに実力の差を見せつけられて一気に王手の崖っぷち!!! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« クラリベイト・アナリティクスによる引用栄誉賞やいかに? | トップページ | ジャイアンツに実力の差を見せつけられて一気に王手の崖っぷち!!! »