2020年大統領選挙の年の米国民の政策優先順位はどうなっているか?
やや旧聞に属する話題かもしれませんが、ちょうど1週間前の2月13日付けで米国の世論調査機関であるピュー・リサーチ・センターから As Economic Concerns Recede, Environmental Protection Rises on the Public's Policy Agenda と題する調査結果が明らかにされています。堅調な経済動向を反映して、依然として経済がトップ・プライオリティながら後景に退き、環境保護や気候変動に政策の優先順位が移りつつあるようです。いくつか図表を引用しつつ、簡単に取り上げておきたいと思います。
まず、上のグラフは、ピュー・リサーチのサイトから For the first time, environmental protection rivals the economy among the public's top policy priorities と題するグラフを引用しています。実にウィットに富んだタイトルを付けたもので、経済が好調であるがゆえに政策の優先順位を下げ、プライオリティを上げた環境が経済に肩を並べるほどになっているのが見て取れます。クリントン米国政権期の "It's the economy, stupid!" はまだ何とか成り立っているものの、少しずつ経済政策や雇用確保の重要性は低下しているのかもしれません。
次に、上のグラフは、ピュー・リサーチのサイトから Wide partisan gaps on climate change, environment, guns and stronger military と題するグラフを引用しています。現在のトランプ米国政権下で米国の分断はさらに大きくなり、環境や気候変動、さらに、銃政策などのプライオリティで大きな党派間の差が生じているのが見て取れます。
最後に、上のグラフは、ピュー・リサーチのサイトから Environment a top priority for younger adults; older Americans prioritize defense, Social Security と題するテーブルを引用しています。党派間だけでhなく、年代別でも政策プライオリティに差を生じており、65歳以上世代と30歳未満世代の差が計算されています。高齢世代では軍事や社会保障が重視され、若い世代では教育、気候変動、環境の重要性が認識されているようです。
さて、いくつかの州で政党の予備選が始まっていて、米国大統領選挙戦はスタートしているといっても過言ではありません。2期目の現職が強いのは通例としても、どのような選挙戦が展開されるのでしょうか。私もそれなりの興味をもって見ています。
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