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2020年9月28日 (月)

日銀短観予想に見る企業マインドは4-6月期に底を打ったか?

今週木曜日10月1日の公表を控えて、シンクタンクから9月調査の日銀短観予想が出そろっています。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、ネット上でオープンに公開されているリポートに限って、大企業製造業と非製造業の業況判断DIと全規模全産業の設備投資計画を取りまとめると下のテーブルの通りです。設備投資計画はもちろん今年度2020年度です。ただ、全規模全産業の設備投資計画の予想を出していないシンクタンクについては、適宜代替の予想を取っています。ヘッドラインは私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しましたが、いつもの通り、足元から先行きの景況感に着目しています。ただし、先行きについては新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の終息次第という面があり、一部にとても長くなってしまいました。それでも、より詳細な情報にご興味ある向きは左側の機関名にリンクを張ってあります。リンクが切れていなければ、pdf 形式のリポートが別タブで開くか、ダウンロード出来ると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちに Acrobat Reader がインストールしてあってリポートが読めるかもしれません。

機関名大企業製造業
大企業非製造業
<設備投資計画>
ヘッドライン
6月調査 (最近)▲34
▲17
<▲0.8%>
n.a.
日本総研▲24
▲9
<▲2.3%>
先行き(12月調査)は、全規模・全産業で9月調査対比+2%ポイントの小幅上昇を予想。新型コロナにより経済活動停滞の長期化が懸念されるため、先行きの景況感も慎重な見方が続く見込み。
大和総研▲27
▲13
<▲1.0%>
9月日銀短観では、大企業製造業の業況判断DI(先行き)は▲22%pt(最近からの変化幅: +5%pt)、大企業非製造業では▲11%pt(同: +2%pt)といずれも小幅な改善を予想する。
足元で新型コロナウイルスの感染拡大が鈍化傾向にあることが先行きの業況判断を改善させよう。ただし、一定の感染拡大防止策が引き続き実施されていることや、感染再拡大への懸念も強いことから上昇幅は小幅に留まるとみている。
みずほ総研▲22
▲9
<▲0.6%>
製造業・業況判断DIの先行きは6ポイント改善を予測する。国内外の緩やかな景気回復に伴い、引き続き自動車を中心に生産や輸出が増加するとみられることから、自動車工業や鉄鋼、非鉄金属などの素材業種の業況改善が見込まれる。また、テレワークの拡大に伴うサーバーやPCなどの需要増のほか、底堅い5G関連投資を背景に、情報関連業種の業況が改善するだろう。一方で、企業収益の悪化による世界的な設備投資の減少が下押し要因となり、生産用機械やはん用機械の業況改善は遅れ気味になるとみられる。
非製造業・業況判断DIの先行きは4ポイント改善を見込む。堅調なテレワーク関連需要や感染予防を目的とした非接触対応のソフトウェア投資の増加等を追い風に、情報通信サービスが改善するだろう。宿泊・飲食サービスや対個人サービスも改善するとみられるが、インバウンドの回復が見込まれないことや各種感染予防策(消毒や座席数の削減、入場制限等)の継続が業績改善の妨げとなることから、改善は小幅にとどまるだろう。総じてみれば、非製造業の業況は改善するものの、一部業種の戻りが弱いことが重石となり、製造業に比べて緩やかな改善となる見込みだ。
ニッセイ基礎研▲26
▲12
<▲2.5%>
なお、先行きの景況感については、総じて持ち直しが示されると予想。新型コロナの早期根絶は困難だが、政府が経済活動と感染抑制の両立を図っていることから、今後もイベント等の制限緩和や経済対策による景気の回復が見込まれるためだ。また、海外経済も経済活動再開の動きが継続することで回復が期待される。ただし、今後も内外での感染拡大に対する警戒が続くうえ、訪日客の回復も目途が立っていない。また、米中の対立激化や米国での追加経済対策の遅れといった海外経済を巡る下振れリスクも燻っていることから、先行きの景況感改善は限定的に留まるだろう。
とりわけ、中小企業はもともと先行きを慎重に見る傾向が強いだけに、製造業では大企業よりも景況感の改善幅が小幅となり、非製造業では悪化が示されると予想している。
第一生命経済研▲24
▲4
<大企業製造業+5.2%>
短観での注目点は、企業の慎重な見方が、2020年度あるいは2020年度下期にどのように表れているかという点にある。確かに、マインド面では最悪期を越えたことへの安心感が示されるだろうが、これで大丈夫という感覚にはほど遠いだろう。なぜならば、多くの企業は、今後の需要回復が鈍いとみると考えられるからだ。
三菱総研▲30
▲10
<▲0.6%>
先行きの業況判断DI(大企業)は、製造業は▲32%ポイント、非製造業は▲12%ポイントと、いずれも悪化を予測する。ワクチンや特効薬が一般に普及するまでは、新型コロナの感染拡大を防ぐために、一定の防疫措置を講じた上での経済活動を余儀なくされるだろう。冬場にかけて一段と感染が拡大するおそれもある。また、世界的な雇用・所得環境の悪化が内外需の重しとなる見込みだ。先行きの業況に対する不安は、製造業・非製造業を問わず強いとみられる。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング▲23
▲13
<大企業全産業▲0.6%>
日銀短観(2020年9月調査)の業況判断DI(最近)は、大企業製造業では、前回調査(2020年6月調査)から11ポイント改善の-23と、新型コロナウイルス感染拡大の影響が一巡し、11四半期ぶりに改善すると予測する。先行きについては、感染抑制に配慮しつつ経済活動が再開されてきたことで、経営環境の改善が続くことへの期待感が高まり、8ポイント改善の-15となろう。

見れば明らかな通り、短観のヘッドラインとなる大企業製造業はもとより、大企業非製造業の業況判断DIも、9月調査では6月調査よりも上向くと予想されています。統計のヘッドラインとなる大企業製造業の業況判断DIは▲20台といったところが多数意見のような気がします。ただし、改善とはいえまだDIの水準はマイナスのままであり、悪化の回答が改善を上回っているのは変わりありません。DIですから水準よりも方向が重視されるべきではありますが、まあ、メディアはマイナスである点を大きく報じそうです。なお、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスも、ヘッドラインの大企業製造業の業況判断DIを△23と報じています。なお、先行きについても、企業マインドが改善するとしても緩やかなものにとどまり、場合によって悪化する可能性も示唆されています。第一生命経済研のリポートでは大企業非製造業はわずかながら先行き悪化を予想していますし、三菱総研では大企業製造業・大企業非製造業とも先行きは悪化するとの見通しを明らかにしています。このあたりは、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の感染拡大がどのくらいのペースで終息に向かうか、あるいは、終息しないのか、次第ですので、何ともいえません。また、設備投資計画についても下方修正の見方が決して少なくないようです。
最後に、下のグラフは日本総研のリポートから業況判断DIの推移を引用しています。

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